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10年後の自分や世の中について考えてみよう!~たき工房×品川女子学院「28歳の自分の名刺をデザインしよう!」~潜入取材!

10年後の自分や世の中について考えてみよう!~たき工房×品川女子学院「28歳の自分の名刺をデザインしよう!」~潜入取材!

今回は、SGH(スーパーグローバルハイスクール)に指定されている品川女子学院で開催された、デザインエージェンシー株式会社たき工房と品川女子学院とのコラボレーション特別講座「28歳の自分の名刺をデザインしよう!」に潜入。様々な先進的教育を行っている中高一貫の進学校ならではのユニークな講座をレポートします。

進学校のデザイン・クリエイティブの教育とはどんなものでしょうか?

ソフトの使い方を教えるだけじゃない!28歳を見つめたライフデザインの講座

「最初は、lllustrator(イラストレーター)のソフトの使い方を教えるのが目的でした。」とお話しくださったのは情報科の竹内啓悟先生。

しかしながら、「ただソフトの使い方を教えるのではなく、品川女子学院らしい講座にしたい」と株式会社たき工房のアートディレクター藤井賢二さんに相談し、今回の講座が出来たそうです。

品川女子学院では、28歳になった時に社会でいきいきと活躍する女性を育てるライフデザインを考える「28project」を実践しています

今回、コラボレーションしている株式会社たき工房は、社会貢献プロジェクトとしてTAKI SMILE DESIGN LABOを立ち上げています。デザインエージェンシーの現場で働くクリエーターが、「デザインの力で笑顔をつくる」という目的のもと、様々なプロジェクトを行っています。

今回の特別講座「28歳の自分の名刺をデザインしよう!」では、未来のライフデザインも考えながら、そんな自分自身を表現する名刺をデザインするという28projectに沿ったユニークな講座になっています。今回の参加者は中等部、高等部の希望者41名です。

名刺を通して、未来の職業を考えてみよう

今回の特別講座では、3日間に渡って名刺を作っていきます。

第1日目のテーマは「グループディスカッション」

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4~5名のグループに分かれ、グループディスカッションを行っていきます。

「自分がなりたい職業」や「10年後になくなるかもしれない職業」「今後必要とされる職業」について考え、話し合っていきます。

そして、10年後の自分の肩書を考えていきます。ここでは、「保育士」というように、単に職種を肩書として語るということはしません。今後、社会から必要とされる人材について深く掘り下げて考えて、肩書を決めます

ここで、今後必要とされる人材とは、「高度な専門性を備えている人材」であり尚且つ「独自性が高く希少な人材」。例えば、保育士で手品が得意な場合は「右脳活性保育士」や「エンターテイメント保育士」というようにオンリーワンの肩書を作っていくのです。

第2日目のテーマは「Design Practice」

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自分の職業を名刺でどう表現するのか、デザインを考えながらlllustrator(イラストレーター)を使って名刺を作っていきます。品川女子学院では約60台のmacbookがあり、今回は全台にIllustratorを入れているというから驚きです。

第3日目のテーマは「はじめての名刺交換」

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作った名刺を発表し、名刺の交換方法をレクチャーしてもらい、実際に名刺交換を体験します。はじめは恥ずかしそうにしていた生徒たちも、慣れてくると堂々と自分の肩書や仕事を説明しながら名刺交換をしていました。

実際にどんな職業と名刺をデザインしている?

それでは、実際に生徒はどんな名刺を作っているのでしょうか?生徒の声を聞いてみましょう。

中等部「弁護士×新聞記者」

最初は、自分の夢が決まっていなかったので、弁護士について調べるところからスタートしました。そして、弁護士になって依頼主の気持ちを新聞で訴えたいと思いました。それで、「弁護士×新聞記者」の肩書を思いつきました。

高等部「宇宙空間建築士」

最初は、lllustrator(イラストレーター)の使い方を習いたいと思い、この講座に申し込みました。将来は宇宙飛行士になりたいと思っていたので、宇宙飛行士について調べました。宇宙飛行士になるには建築の勉強をしなければならないことを知り、「宇宙空間建築士」という肩書を考えました。

高等部「研究者×写真家」

研究者になりたいと思っています。そして、顕微鏡の中から見える世界を写真で発表したいと思いました。肩書は「研究者×写真家」で、キャッチコピーは「ミクロの世界をトります」と決めて、名刺をデザインしています。

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生徒たちは、名刺のデザインにもこだわりを持っています。

「お父さんの名刺を見せてもらったら、文字だけで堅苦しい、ひと目で面白いとは思わないイメージの名刺でした。自分の名刺は、シンプルすぎず、派手すぎず、印象に残るデザインにします」という生徒の声もありました。

この講座を通して得たもの

今回の特別講座には、「llustrator(イラストレーター)の使い方を習いたい」という動機で申し込んだ生徒が数多くいました。

しかしながら、ソフトの使い方を学ぶだけでなく、特別講座を通して将来の職業について考え、家族と相談しながら、自分の進路を見つめるきっかけになった生徒が多かったようです。

また、今回取材をしていて感じたのが「柔軟性」。

生徒たちは、教えてもらったlllustrator(イラストレーター)の使い方をすぐに覚え、その場でインターネットを使い、さらに高度な使い方を調べます。そして、失敗を怖がることなく、新しい使い方を次々と実践していきます。

教える側の先生たちも、その生徒に合わせて柔軟にアドバイスを行い、様々なデザインの名刺が出来上がっていきました。

今回は、品川女子学院の「28歳の自分の名刺をデザインしよう!」特別講座をレポートしました。

ICT、起業家教育について先進的な教育を行っている品川女子学院。実際に活躍している起業家や企業との交流も盛んに行われており、今回のようなたき工房とのコラボレーション講座を実現している学校です。

社会に出る前に、社会人と交流する事。ここから得る学びも多いと思います。28projectによって世界で活躍する女性が出てくるのが楽しみですね。

【取材協力】
品川女子学院
株式会社たき工房

著者プロフィール

クリエイティブディレクター。GUCCI、CHANELの日本法人勤務を経て独立。現在は、ファッション、ビューティー、子育てなどライフスタイルのコラム執筆、国内外ブランドPRコンサルタントを始め、メディアや企業スタイリスト、企業セミナー講師、PRモデルなどを行う。プライベートでは、ブラジル人の夫とインターナショナルスクールに通う娘の3人暮らし。主な取得資格として、学芸員資格、中学2種美術教育免許状などがある。https://www.karenstyle.jp

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