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小学校受験の願書の備考欄に何を書けばいい?

小学校受験の願書の備考欄に何を書けばいい?

小学校受験の願書には「備考欄」があります。
学校によっては「両親の仕事」や「家族や親族に出身校者がいる場合」「お子さんのアピール」として活用することもあるそうですが、書きすぎは逆効果になることもあるそう……。
そこで、知られざる願書の備考欄について、伸芽会の飯田先生にお話を伺いました。

監修者プロフィール
飯田道郎

1960年福井県生まれ。早稲田大学政治経済学部在学中に伸芽会の創立者・大堀秀夫と出会い、入社。子どもの目線に寄り添い子どものやる気を引き出す人気教師として男の子の指導に定評があり、これまで3,000人以上の教え子を難関校へと導く。著書に『9歳までの男の子の育て方』(世界文化社)。本サイトのYoutubeチャンネルであるSHINGA FARMちゃんねるへレギュラー出演中の他、AERA with Kisds+朝日新聞 DIGITALなど多くのメディアにも取り上げられるなど、幼児教育業界の第一人者として活躍中。


スマホの普及や個人情報の観点から備考欄も変化した

__備考欄では積極的にアピールした方がいいのでしょうか?
まずは、願書の書式は学校によってさまざまなので、募集要項を熟読して何を書くべきかを確認しましょう。
今のようにスマートフォンが普及していない時代の願書では、緊急連絡先に親御さんのお勤め先の電話番号を書くこともありましたから、〇〇病院△△科や、〇〇省などとお仕事を自然にアピールする機会となっていたのは事実です。ですが、昨今はスマートフォンの普及はもちろんですが、個人情報の観点から、学校側はたとえ聞きたくても、受験者の住所や保護者のお仕事に関して積極的には聞けないという事情もあります。

アピールしていい備考欄と情報だけを書く備考欄がある!?

__では、備考欄にはどんなことを書けばいいのでしょうか?
そんな今どきのご時世での願書の備考欄で圧倒的に多いのは、家族欄の氏名、年齢に続く「備考」欄です。ここでは、学歴や在校生がいらっしゃる場合など、その学校にアピールしたいことを書くのが一般的です。
また、暁星小学校などは個人に関する記載欄が少ないので、備考欄を使ってアピールをしたいと考える保護者もいらっしゃいますが、校長先生曰くそこには試験を受ける際に先生方に知らせたい身体的事由や健康状態(眼鏡をかけるとか左利きであるなど)、家庭状況といった最低限の情報を書いてほしいそうです。この場合の備考欄に学歴などのアピールをしてしまうと、意図をくみ取れない保護者というマイナスイメージを与えてしまいかねません。

備考欄の空白や欄外まで書くのはNG!

__逆に、これをしたら印象が悪くなるという備考欄の使い方はありますか?
特に備考欄に書く内容の指定がないときは、何を書いても自由です。緊急連絡先や保護者の勤務先、学歴、お子さんのアピールしたいこと(習い事での受賞歴など)、親御さんの職業や資格、ボランティア歴など、面接でお話する上での材料になることを書けばいいのです。とはいえ、お父様の会社の「年商〇〇億円」など保護者の方の過度なお仕事アピールは相手にいい印象を与えませんから要注意です。
また、備考欄が小さすぎるからといって欄外までびっしりと書きすぎるのはNGです。はみ出さず、読みやすい字で丁寧に下書きをしてから書いていきましょう。逆に、備考欄を空欄のままにするのも避けたいですね。書くことがない場合は「特にございません」でも大丈夫です。
とくに、成蹊小学校や青山学院初等部などは細かい記入の指示があるので、しっかり熟読をしましょう。

夫婦の学歴はどちらか一方でも大丈夫?

__お母様の学歴や職歴をアピールしてもいいのでしょうか?
女子校の場合などはお母様が出身者である方はもちろん、たとえば保護者の最終学歴が他大学であっても、小中高までに在籍していた場合なども備考欄でアピールしてほしいですね。
また、今は私学に通うご家庭でもかなりの割合で共働きのご家庭も増えていますし、お母様のお仕事がお子さんの人格形成に与える影響は大きいですから、何かお子さんのことと関連してお話したい場合などは書いても問題ありません。

学校側は限られた面接の時間を有効に使うために、送られてくる願書は隅々まで読みます。
心を込めて丁寧に伝えたいことをまとめ、願書の備考欄も上手に活用してください。
ぜひ幼児教室の先生にもしっかり添削してもらって、万全な願書で本番にのぞみたいですね。

ちなみに、伸芽会教育研究所で出している金田一秀穂先生監修による『小学校・幼稚園受験用語ハンドブック』もおすすめです。お子さんの短所から長所への言い換えや、個性を上手にアピールする言い方、面接でよく使われる敬語の使い方などは、願書を書く際にも知っておくと役立ちます。

小学校・幼稚園受験用語ハンドブック

著者プロフィール

SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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