【共働きの小学校受験】親の負担と解決策をプロがアドバイス!

【共働きの小学校受験】親の負担と解決策をプロがアドバイス!

昨今、過熱する中学受験を回避するべく小学校受験を考えるというご家庭も増えています。そこで、改めて小学校受験のメリット・デメリットをまとめ、気になる親の負担をどう解消していくか、伸芽会の先生方にアドバイスをお聞きしました。

小学校受験を選ぶメリット・デメリット

まずは、小学校受験にはどのようなメリットがあるのかについて確認しておきましょう。代表的なトピックをまとめると以下のようになります。
【メリット】
・大事な学童期を、よりよい環境と豊富な体験で学ぶことができる
・保護者が同じような価値観の親御さんが集まるコミュニティに属せる
・挨拶、所作、美しい立ち居振る舞いなども身につく
・未就学児のうちから、学ぶ楽しさを知り、学習が習慣化される
・受験準備で家族がひとつになる
・中学高校受験がない一貫校なら自分の好きなことに没頭し探求できる

【デメリット】
もちろん、小学校受験にもリスクやデメリットはゼロではありません。
・学校が遠い場合は通学が大変(自立心を養い、自信がつくというメリットにもなり得る)
・学校によっては保護者参加の行事が多い(望んだ学校なので喜んで参加したいという方が大半)

また子どもに「私学がよくて公立がダメな学校」などと間違った伝え方をしてしまうと、万が一ご縁がなかった場合に「自分はダメな子だ……」となりかねません。
ですから受験をする上では「なぜ受験をするのか」をよく考え、先を見据えた長期的な計画やモチベーションの維持がとても大事になってきます。

では、いざ小学校受験をやってみよう!と思った際に気になるのが「親の負担」だと思います。そこで、経済的、物理的、精神的と3つの負担について経験者の声と解消法について
まとめてみました。

【経済的負担編】共働きなら一般家庭でも小学校受験にトライできる!?

【経済的負担編】共働きなら一般家庭でも小学校受験にトライできる!?
__お金はどれくらいかかるもの?
一般的に年中からスタートすることが多いと言われる小学校受験。幼児教室の月謝は3~5万円、そこに季節講習や模擬テスト、さらにお受験ルックと呼ばれる紺スーツなど親子分の持ち物も加えると、年中・年長の2年間では、トータルで約200万円前後はかかると言われています。加えて私立入学後は学費も発生します。決して安い金額ではありませんが、昨今過熱している中学受験は、最低でも小4~小6まで3年間塾に通うとなるため、これ以上の金額がかかることも多く、また小学校受験とは異なる膨大な知識の習得が不可欠になりますから、一概にどちらがいいとは判断しずらい部分があると言えます。
これらのことを理解した上で、小学校受験をするメリットの方が上回ると考えるご家庭が小学校受験に挑戦するということになります。

2年間の内訳は以下の通りです。 
・授業料(月5万円の場合) 120万円
・季節講習(冬休み、春休み、夏休み) 計40万円
・模擬テスト 1回5,000~10,000円で10~13回 合計約10万
・お受験服関連  家族で約30万円  

※これはあくまで目安です。

(アドバイス)
かつて小学校受験はいわゆる富裕層がする特別なものというイメージだったと思いますが、共働き世帯や少子化の影響から、一般のご家庭でも小学校受験を選択される方が増えているのは事実です。いろいろな選択がある中で、私たちは「小学校受験は親が子どもへ贈る最高のギフト」だと考えています。

【物理的負担編】小学校受験を「一大プロジェクト」として夫婦で共有しよう!

【物理的負担編】小学校受験を「一大プロジェクト」として夫婦で共有しよう!

__とにかく時間と手が足りない!仕事との両立はどうしているの?
共働きの場合、仕事と子育て、家事にプラスαで受験対策を組み込む必要がありますから、
・仕事の合間にお教室の送迎、模試、週末の体験などスケジュール管理
・家事や下の子のお世話が回らない
・入学後は毎日お弁当があるため早起きになる

など、特にママの負担が多くなりがちです。

共働きで小学校受験を経験した方たちにお話を聞いたところ、
毎週月曜の朝、夫とミーティングをしてその週の保育園や習い事の送迎を話し合ってGoogleカレンダーで共有し、合間に仕事の会議を詰め込んでいました。それでも仕事がずれこんだり予期せぬこと(下の子の体調不良など)もあるので、そんなときはシッターさんにお願いしたことも。

受験期の1年間だけは、「家事は5割できていればOK」と割り切って頑張りすぎないことが何より大切です。1人で頑張るのではなく、夫婦で助け合い、時にはアウトソーシングや祖父母などの協力を得ながら、乗り切りました。

受験期から入学後の今も、学校の年間スケジュールをもとに、常に1~2ヵ月先の予定をスケジューリングしていて、もはやマネージャーのよう。食事もお弁当を含め3日分のメニューを週2回つくりおき。「いかに段取りよくするか」ばかりを考えて生きています(笑)。

など、やはり夫婦の情報共有とママが頑張りすぎないことがポイントになりそうです。

(アドバイス)
多忙な共働きの場合、早朝の30分、夕方の1時間など、少しでもいいので毎日学習する時間を捻出するのがポイント。朝はパパと運動遊び、夕方はママとプリントなど分担をしながら課題に取り組んでいきましょう。時間がない中、量ではなく質を高めるかは重要です。
とはいえ、共働きの親御さんは普段からお仕事でマルチタスクに慣れているので、ある意味小学校受験も夫婦のプロジェクトとして上手にやりくりされている方も多いです。

【心理的負担編】親子のメンタル維持が合格には不可欠!

【心理的負担編】親子のメンタル維持が合格には不可欠!
親のメンタルの維持
・合格できるか不安になる
・優秀な子と比較して落ち込む
・結果が悪いと自分のやり方が悪かったと責めてしまう
・模試の結果に一喜一憂してしまう

これは共働きに限ったことではありませんが、「自分のモチベーションを保つこと」はとても重要です。まずは、夫婦ともに自分のモチベーションが下がる要因(睡眠不足、洗濯がたまる、部屋が散らかるなど)を把握して、その対策を練っておきましょう。たとえば、仕事で疲れてごはんが作れない→お惣菜や外食もありにする、やるべき課題が消化できずにイライラ→日々のタスクに予備日を作るなどです。

子どものやる気維持
・モチベーションを保てない
・友だちと遊びたい
・苦手なことはやりたくない

まだまだ遊びたい盛りの5~6歳、保育園のお友だちの多くは幼児教室に通っていませんから、子どものモチベーションを維持するのは難しいものです。
にもかかわらず、親は焦りから入試が近づくにつれ、「なんでできないの!前も間違えたでしょう」となりがちですが、前の日よりもできたことにフォーカスして褒めることは大切です。難易度の易しい問題→難しい問題→最後はできる問題と「花丸で始まり花丸で終える」を意識すると、モチベーションが維持しやすいです。

(アドバイス)
その子の得手不得手など個人差が大きい部分はありますが、上手にモチベーションを上げながらやらないと、プリントの量は増えません。極論ですが、やらせたいことはプリント以外のことでも身につけられます。「この子は何が得意なのか」お子さんを認めて受容しながら、少しずつ大人のペースに巻き込んでお子さんの興味関心を広げていく「巻き込み教育」が、子どものやる気アップにつながりますし、伸芽会が大事にしている考え方です。

著者プロフィール

SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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