【小学校受験】面接での父親・母親・子どもの服装マナー10選!

【小学校受験】面接での父親・母親・子どもの服装マナー10選!

小学校受験の服装と言えば、紺の受験服のイメージがありますが、果たして受験用の服にはどんな意味があり、親子でどんなことを意識して選べばいいのでしょうか? 今回は伸芽会のベテラン教師である大西眞紀先生に「知っておきたいお受験服のマナー」についてお聞きしました。これから受験に挑むご家庭必見です!

受験服の大前提「主役は子どもである!」

__Q1.保護者の受験服はなぜ紺色が主流なのでしょうか? 
受験服と言っても、近所の幼稚園受験と幼児教室に通っていわゆる名門校を受験するものとでは準備も異なります。ご近所の幼稚園受験の親子面接であれば、ややデザイン性のあるワンピースやセットアップなどでも問題ないと思いますが、幼児教室で名門校と呼ばれる学校を受験する際は、それではNGなんです。 

なぜなら、受験の主役は子どもだからです!
伸芽会では、「受験に親御さんの個性は不要です」とお伝えしています。本番の試験でお子さんが輝けるよう、親は地味で必要十分。引き立て役に徹しましょう。
数年前は学校によってはグレーやベージュをお召しになる方もいらっしゃいましたが、最近は紺を選ぶ方が一般的になってきています。小学校受験では、あえて服装で目立つ必要はないので、定番の紺でそろえると安心です。

また、学校によってはワンポイント禁止というところもありますから、複数校受ける場合は定番のシンプルなものでそろえておくと直前で慌てなくて済みます。とはいえ、本人が「どうしてもこれで行きたい!」と選んだもので、かつ視線を集めても平常心が揺らがないようでしたら、自分で選んだもので問題ありません。

普段から親子で受験服に着慣れておこう

__Q2.なぜ本番以外でも受験服を着ていく必要があるのでしょうか?
試験本番の服装に慣れるためです。お子さんご本人はもちろんですが、最近では親御さんがスーツを着て出社される方も少なくなっていますから、本番でお子さんに「なんかいつもと違う」とびっくりされないためにも、普段から着慣れておく必要があるのです。また、普段保育園などでズボンに慣れている女の子は、ワンピースやスカート(オーバーパンツは必須!)の所作を、男の子は首元が詰まったシャツやポロシャツ(ボタンは一番上まで留めた状態)に慣れておきましょう。さらに、ハンカチとティッシュは必携ですから、ポケットに入っている状態や出し入れと扱いもお子さんの日常となるようにしましょう。
年長さんになる頃には、制服のある小学校生活の練習にもなりますし、「この服を着るときは先生のお話をしっかり聞く時間」という気持ちを切り替えるスイッチにもなるはずです。

幼児教室の「普段着」は公園遊びの服装ではNG!

__Q3.幼児教室の言う「普段着」とはどんな服のことを言いますか?
普段の教室では、女児はシンプルなワンピースかブラウス&スカート、男児はシャツと半ズボンなど、本番に準じた服装が理想的です。公園で遊ぶようなTシャツとスパッツはこの場合は、カジュアルすぎると言えます。ただし、2~3歳児さんの場合の教室通いの初日は「お気に入りの服でいらしてください」とお伝えすることもあります。緊張の強いお子さんには、気分が上がる服装で楽しく過ごせることが大事だからです。

一方5歳以降になると、「私(僕)だけみんなと違う」と気づいて、居心地の悪さを感じる心の成長もあると思いますし、入試当日の練習にもなります。やはり本番を想定した服装が望ましいですね。

子どもの受験服を選ぶ際に気をつけたいポイント

__Q4.他に、子どもの受験服を選ぶ際に注意することはありますか?
大きめのサイズを選びたい気持ちもわかりますが、受験に関する服はできればジャストサイズを選んでいただけるといいと思います。理由としては、幼児の体の感覚の心地良さが能力発揮につながるからです。例えば、長袖の袖が手首よりも長いと、手作業の妨げになってしまいますし、サイズが大きすぎると、だらしなく見えてしまいもったいないため。反対に、かがむとズボンからシャツが出てしまうような小さすぎるサイズ感も避けましょう。また、教室でも指導していますが、身だしなみの注意点として、
・長袖シャツの袖は自分でまくれるか
・トイレの後にスカートやズボンにシャツをきれいに整えてしまえるか
・ポケットにいつも携帯しているハンカチやティッシュをきちんと扱えるか
・靴下が下がったら自分で引き上げられるか

も指導するポイントです。こうした身だしなみの様子から、学校側は親御さんがどのような育児しているかも見ているのです。

子連れの学校見学は悪い印象を残さないように!

__Q5.学校説明会や運動会の見学は、どんな格好で行けばいいですか? その際、学校側はチェックしているのでしょうか?
本番ほどかしこまる必要はありませんが、紺系統の色味で襟つきシャツを着ていくと安心です。足元のマナー的にはヒールが理想ですが、たくさん歩き回る場合はフラットシューズを持参していくといいでしょう(学校によっては芝生や校庭に入るときはスニーカーで来てくださいというところも)。

イメージとしては、その場にいる生徒の服装です。普段の授業を見に行く説明会ならば、本番に近いきちんと感でいいですし、反対に学園祭や運動会であれば色味はそこまでこだわらなくても問題ないでしょう。何より意識したいのは「特別な目立ち方をしないこと」。特に、お子さんを連れて行く場合、やんちゃが過ぎる子は学校側もチェックしています。校内の立ち居振る舞いには親子で気を抜かないように。また、日頃から周囲への配慮ができるようにしたいですね。

青山学院幼稚園受験の「動きやすい服装」はパンツルックが多数派

__Q6.本番で親子考査がある学校の「動きやすい服装」とは?
多くは面接時の紺色スタイルで受けられる内容がほとんどです。ただし、青山学院幼稚園受験の「動きやすい服装で」という指示の場合は、砂場やボール投げなどで思い切り親子遊びをする試験になりますから、パンツスタイルを。少し前はパステルカラーの方もいましたが、最近では紺色のニットアンサンブルとパンツの方が多数派のようです。

子どもの髪型は、下を向いていても表情が分かること!

__Q7.子どもの髪型で注意すべきことはありますか?
【女の子】
基本は下を向いたときに顔に前髪がかからず手で触らなくていいスッキリとした髪型にしましょう。できればおでこをあげて、どんな課題活動のときにも表情がよく見えるようにしたいですね。後ろ髪は振り返ったときに人に毛先が当たらないよう、またランニング型ゼッケンの着用や帽子をかぶる学校もあるので、三つ編みか一つ結びであれば低い位置で結ぶのが望ましいです。願書の印象で幼く見えるのはもったいないので、前髪なしを選ぶお子さんが多いですね。

伸芽会では髪の伸びるお時間も考慮して、前髪を作るかどうかは年中の頃から保護者の方に髪型プランをお考え頂くよう提案しています。また、本番がお母様不在の受験になることも想定して、お父様でも簡単に髪を結べる(万一乱れた時に直せる)練習をしておきましょう。
【女の子】

【男の子】
女の子同様、下を向いたときに顔に前髪がかからない、また正面を向いて眉にかからないさっぱりと爽やかな髪型がおすすめ。マッシュルームカットやツーブロックなど、特別強い個性の感じられる髪型はやめておいたたほうが無難です。

【男の子】

ママの髪型は校風に馴染むものが理想

__Q8.母親のお受験服を選ぶ際の注意点はありますか?
スカート丈は、座ったときに膝が隠れる丈を選びましょう。前述したとおり「没個性」でいいので、アクセサリーは、共学校であればパール一粒程度。カトリックの女子校であればノーアクセサリーで。髪型は黒髪がのぞましいですが、元々栗色の地毛の方は自然なままで、清潔感があってだらしなく見えないように。お辞儀をした際に顔に髪をかき上げたりしないで済むようにしましょう。髪留めはシンプルな黒を選び、カトリック校は黒ゴムなど、校則があることを意識して校風に馴染むものを選ぶと安心です。

ママの髪型は校風に馴染むものが理想

パパの受験服も没個性でいい。サイズ感の確認も忘れずに!

__Q9.父親のお受験服を選ぶ際の注意点はありますか?
お父様もお母様と同様に、個性は不要。地味で損はありませんから紺系統のスーツが無難です。仕事柄、スーツを着慣れていない人は、当日に「ジャケットがパツパツ!」なんていうことがないよう、ジャケットやパンツのサイズ感、ベルトや靴下(座ったときに肌が見えない黒)も忘れずに確認しておきましょう。

スーツが無難
靴下

盲点になりがちなのが、サブバッグと上履き!

__Q10.小物類の注意点はありますか?
持ち物で注意したいのが「サブバッグ」と「上履き」です。まず、サブバッグは、学校によっては指定された荷物置き台に置く場合と面接時に椅子の横に置く場合がありますから、念のため自立するタイプを選んでおくと安心です。
実際に、雨の日の面接で、脱いだレインコートや子どもの着替えが入ったサブバッグが、着席した際に倒れて中身が全部出てきてしまい、頭が真っ白になってしまった方がいらっしゃいました。また、いくら服装が完璧でも、上履きが運動靴や派手なスリッパでは浮いてしまいます。大人のスリッパは紺か黒を、子どもの上履きは当日新品でなく履きなれたものにしましょう。

まとめ

「こんなことまで意識しないといけないの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、どれも正解はなく、値段が高ければ合格するというものではありません。過去に、通販のセールで購入した破格の安価な紺のスーツで名門小学校に合格した方もいらっしゃいます。大事なのは「その場にふさわしいものか」「正しい身のこなしか」「着心地に慣れているか」です。その子の性格や学校によっても細かい点は違ってきますから、詳しくはお通いの幼児教室にご相談されたり、伸芽会から出している『名門も、難関校も! 小学校受験を決めたら』(伸芽会)もご覧いただければと思います。

著者プロフィール

SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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