洗足学園小学校に合格する子どもと家庭の特徴、受験対策を解説!

「中学受験に強い」として人気を集めている洗足学園小学校の特徴や合格する子、家庭の共通点を伸芽会の飯田道郎先生に解説していただきます。実際にどのような試験があり、家庭ではどのような対策をすればよいのか、ぜひ参考にしてみてください。
目次
洗足学園小学校の特徴
__洗足学園小学校の特徴について教えてください。
神奈川県川崎市にある洗足学園小学校は、幼稚園から音楽大学院まである一貫校で、2024年で創立100周年を迎えた伝統校です。
教育目標は
「なにごとも自分で考えて、行動のできる子」
「大きな夢を持ち、粘り強くがんばる子」
「人のためになることを、すすんでできる子」
を掲げています。
【学習面の特徴】
現校長が就任時に「児童全員が中学受験をする!」と宣言したように、現在は「中学受験対策が強い私立小学校」として人気を集めています。実際に男女問わず難関中学に多数合格者を輩出しており、特に女子に関しては、桜蔭中学校、浦和明の星女子中学校、慶應義塾中等部など、神奈川県内ではトップクラスの高い学力と言われています。
具体的な取り組みとしては
・朝20分の読書タイムや日記
・オリジナルの「筆算能力検定」(32段階)で、低学年から基本的な四則計算から小数や分数の交じった計算までマスターできるように指導
・理科では地層の観察や天体観測会、社会ではゴミ処理施設、国会議事堂、首相官邸見学など、本物に触れる体験を重視
・英語は3年生からネイティブ教員と日本人教員による授業
・一人一台タブレットを使用した学び
・STEAM教育ツールを整えた自由な環境で知的好奇心を引き出す学び
・授業では中学受験にも対応した独自のテキストを使用
などがあります。
・STEAM教育に関しては、こちらの記事もご覧ください。
【生活面の特徴】
1~6年までのたて割り活動を積極的に取り入れ、学校行事やオーケストラ活動を通して、他者への理解とリーダーとしての力を身につけるべく、学年を超えた人と人の関わりを大事にしています。
学校の理念にも「謙虚・奉仕・犠牲・愛」を掲げています。洗足学園はミッションスクールではありませんが、創立者の前田若尾先生が敬虔なクリスチャンだったこともこれらを重んじる理由だと考えています。
1926年に前進となる洗足学園高等女学校、その後1947年に洗足学園女子中学校、1948年に洗足学園女子高等学校が設立。その翌年、1949年に初の共学校として設立した洗足学園小学校ですが、系列の中高は女子校のため、男子は当初から中学受験が必須でした。言い換えれば、昨今の中学入試のブーム以前から男子の学力向上に注力してきたノウハウと実績がありますから、先生方の指導力も高いと言えます。
・過熱する中学受験に関する最新情報は、こちらの記事もご覧ください。
洗足学園小学校に合格する子の特徴

__洗足学園小学校に合格する子の特徴について教えてください。
「洗足学園小学校=ペーパー重視」という印象をお持ちの方が多いかもしれませんが、ここ1~2年の入試で、ペーパー重視から行動観察を増やしています。
2023年度入試では、それまで本考査前に実施していた親子面接を二次試験に、2024年度入試からは面接を廃止し、二次試験に再度時間をかけた行動観察テストが行われました。
これは、学校側が「プリントだけできる子」ではなく、「共感力や非認知能力が高く生き生きした子」を求める方向にシフトしつつあるのではないでしょうか。
面接が実施されていた際には子どもへの質問が多く、質問を掘り下げるのが特徴的で、「会話の空気が読めるか」「主体性があるか」を見ています。これは行動観察テストでも同様に見られ、教え込まれたものではなく、その場で一生懸命考えて、自分なりの答えを出し、行動に移せる子を求めているのです。
洗足学園小学校に合格する家庭の特徴
__洗足学園小学校に合格する家庭の特徴を教えてください。
通われている方々を見ますと、共働きで中学受験を視野に入れているご家庭が多い印象です。児童のほとんどは塾通いをしているため、負担を考えて高学年では補習がなく、受験を控えた6年生は1学期までに小学校の学習範囲を終え、2学期からは入試対策に充てています。
そのため、
「公立小学校に通いながら塾通いをするよりも子どもの負担が少ない」
「効率よく中学受験対策ができる」
ことを魅力と考えるご家庭が、この学校を希望されています。加えて、特に男の子の場合はよくも悪くも周りに流される傾向があるので、全員が中学受験をするという環境が理想的と考えるご家庭も多いようです。
とはいえ、勉強だけではなく、自然豊かな環境や本物志向の体験、情操教育を育む学びとのバランスがよく、まさに今のニーズを満たした“令和の難関校”と言えるのではないでしょうか。
洗足学園小学校の入試対策

__具体的にどのような入試が行われるのでしょうか。
一次試験では、ペーパーテスト・運動テスト・行動観察が行われます。それぞれの特徴は以下の通りです。
【ペーパーテスト】
量は膨大ではありませんが、約20分で8〜10枚程度と時間設定が短めなので、正確に早く解く練習が必要です。「話の記憶」では、文章は短いですが情報が多いので、普段から昔話を正確に覚えている子や、頭の中でお話をイメージできる子は強い印象です。「推理思考」では、中学入試を意識した理系のセンスを問う図形の問題も出題されます。
【運動テスト】
簡単な運動機能テストが約20分で行われます。模倣体操や「1、2、3と数えた3のときに手をたたく」リズム運動など、一見やさしく見えますが、忠実なリピート力と基礎体力、最後まで頑張れる力が問われる課題です。運動テスト全般で言えることですが、やはり「順番を守る」「よい姿勢で待つ」「指示をよく聞いて前の子につられない」ことも合格のカギとなります。
【行動観察】
5〜6人の先生が一人ひとりの行動を観察して、約50分で手先の巧緻性や社会性・協調性を見る試験です。ここ数年はゲーム形式を取り入れており、「ルールを守って楽しめているか」「感情のコントロールができるか」「周りがよく見えているか」も問われています。自分の行動に自信があって自分のよさ(活かし方)が分かる子が合格している印象です。
注意点としては、「負けるのが嫌だからやりたがらない」「負けると気分が下がる」といった“幼さ”が見えるとあまり印象がよくないので、日頃から感情をコントロールする練習をしておきましょう。また、巧緻性では、手先の器用さだけではなく「何を表現したいか」を自分の言葉で伝えられるかも合否を分けるポイントとなります。
【二次試験(行動観察)】
2024年度入試から親子面接は行われず、一次試験の約2倍の時間を使って行動観察テストが行われ、一人ひとりのお子さまの様子がじっくり見られます。
面接が実施されない分、Web出願時の入力やお子さまが二次試験を受けている最中に行われる当日アンケートにて「中学受験をどう考えているか」「小学校受験をどのように準備してきたか」といった中学受験に臨む姿勢をしっかり伝えられるようにご家庭で話し合って準備していきましょう。
__家庭での入試対策のポイントを教えてください。
「体験の幅を広げる」「語彙を増やす」「自分の考えを自分の言葉で説明できる」ことがポイントです。加えて、ペーパーができることを目的とせずに、入学後の中学受験対策を見越した「難しい問題にチャレンジする気持ち」や「どんな問題も面白がって取り組む姿勢」にも意識してみてください。
神奈川県内の受験事情の変化にも注目!

__洗足学園小学校を含めた昨今の神奈川県の受験事情をどのように見ていますか?
まず、ご両親が小学校受験経験者の方々にお伝えしたいのは「洗足学園小学校は昔と比べてレベルが格段に上がっている」ということです。都内と試験日がずれることから、ここ数年かなりの高倍率となっているため、今や“難関校の抑え”ではなく、本命とする志願者も多く、十分に対策をしなければ合格は勝ち取れない難関校の一つとなっています。
中学受験に関しては、都心同様に神奈川県も過熱している地域ですが、都心に比べると倍率も落ち着いており、狙いやすいと言えます。
また、都心からのアクセスもよく、自然豊かで子育てに適した環境であることに加え、慶應義塾横浜初等部を皮切りに、洗足学園小学校の躍進も後押ししたことで、特にたまプラーザエリアなど東急線沿線を中心に、今後さらに教育感度の高い地域へと発展することが予想されます。
・慶應義塾横浜初等部に関してはこちらの記事をご覧ください。
・田園都市線沿線の学校選びに関しては、こちらの動画をご覧ください。

実は通いやすい私立小学校〜東急田園都市線〜
伸芽会としてもこの地域の発展には注目をしており、この春、子どもの教育・学びに特化した新しい教育施設「こどもでぱーと たまプラーザ」内に新校舎を4月にオープンします。
「こどもでぱーと たまプラ―ザ」は、託児所、幼児教室、学童、学習塾、運動スクールといった習い事教室や、親子カフェ、クリニックなどの子育て・教育機能を集積した施設となっています。詳細はこちらをご覧ください。
・その他の名門小学校の特徴については、こちらの記事をご覧ください。

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SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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