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共働きママたちが語る「#私学の小1の壁」とは? 4月の送迎で有給ほぼなし。放課後は学童と習い事でパズル状態…

共働きママたちが語る「#私学の小1の壁」とは? 4月の送迎で有給ほぼなし。放課後は学童と習い事でパズル状態…

私立小学校に入学して早3ヶ月が過ぎ、あっという間に夏休み。私学の学びや環境には満足しているものの、働くママたちからの「こんなに大変だったとは…」という声も聞きます。そこで、都内の私立学校に通うママたちが入学までどんな準備をしてきたか、また入学してみて感じた「私学の小1の壁」をリポートします。

(座談会に参加いただいたみなさん)
Mさん(金融関係でリモートなしのフルタイム勤務。小1女の子のママ)
Sさん(ベンチャー企業でフルリモート勤務。小1男の子と3歳女の子のママ)
Nさん(広告関係のフルリモート勤務。土日が仕事なときもあり。小1女の子のママ)

合格から入学までに準備したこと

__入学前に準備していたことはありますか?

Mさん:学校まではバスで3駅ですが、一人で乗ったこともなかったので、バスの乗り降りからICカードでお金を払う練習をしました。安心のためにキッズ携帯を契約しましたが、うちでは夫婦別の端末から位置確認できないといった不便もあってGPSを追加してランドセルに入れています。

Sさん:うちは学校までバスで通学30分。同じくキッズ携帯とGPSは用意しました。
最寄りのバス停が始発終点なので、乗り降りの間違いはないですが、帰りは疲れてバスの中で寝ちゃうんです。なので、バス停まで迎えに行き子どもを度々起こしています(笑)。

Mさん:寝たり降り間違えはあるあるですよね。うちは同じ学校に通うお友達が多かったので、ママ友グループLINEを作って「今日は1本早いのに乗ってるよ!」など連絡を取り合えるのは助かっています。

Nさん:うちはバスを乗り継いで1時間なので、入学前に平日の通学時間に同じルートで所要時間や混雑具合を把握しました。防犯面に関しては、通話できるものはNGで、学校指定のGPSを持たせています。GPSを鞄から出すのも禁止なので、何かあったら駅員さんに相談すること、さらにテレホンカードを持たせて公衆電話の使い方の練習もしました。規則が厳しい反面、上級生の頼れるお姉さんたちが集団下校で見てくれる安心感はあり、そこは女子校ならではかもしれません。あとは私も沿線ママたちとのグループLINEはかなり助かってます。おかげで、今のところ駅員さんのお世話や公衆電話を使ったことはないですね。

入学して感じた私学の満足点!

__私立小学校に通われて3ヶ月が過ぎましたが、正直な感想を教えてください

Sさん:思ったよりも先生が手厚くて、細かく見てくれるなという印象です。親が月に1度学校に行って懇談会や学習や生活の様子を見られるのもよかったです。

Mさん:入学直後にコロナの濃厚接触者になったのですが、休んでもリモートでスムーズに参加できたので、出遅れ感はなくて、そこは私立ならではと感じました。また、意外と自立が早く、2週目から「ママもう来なくていい」と言われ、楽しそうに通っています。

Nさん:伝統女子校の手厚さが想像以上でした。入学式から1年生1人に対しお世話係が数名ついて何から何まで手取り足取りお世話してくれるので、子どもにとって不安が1つもない状態。学校全体で「1年生を待ってたよ」というのが伝わりました。その分、給食開始がGW明けと進みは遅いですが、無理なく慣れていけたと思います。

これが超リアルな「私学の小1の壁」!

__これが小1の壁か!と思う点はありますか?

Sさん:やはり4月の送迎です。最初の1週間はバスで一緒に通学したのですが、学校から2週目からは一人でと言われたので、子どもをバスに乗せてから電動自転車で3駅分先回りして降りる駅で待ってました(笑)。学校行事に関しては、夫婦でフルリモートなので月1の懇談会は、夫と調整しながらどちらかが行っています。

Mさん:自転車先回りはすごい!!
私が感じた小1の壁は「こんなにも会社を休まないといけないのか」ということ。保育園時代は何も考えずに夕方まで預けられたのに、毎日のスケジュール管理がパズルのようです。特にうちは急な早帰りが想像以上に多く、月末に来月頭の午前中授業のお知らせが来ることも。急だと民間学童も対応できず、夫婦でリモートできない仕事なので、職場に了承を得て、中抜けして一度家に帰ってお昼を食べさせ、午後の学童に連れて行ってから会社に戻ったり。結果、4~5月で有給の7割がなくなりました(泣)。

N:うちは毎朝の5時起きが想像以上に辛くてまだ慣れません。想定外だったのが登校時間! 説明会では「8時朝の会」とあったのですが、登校して校内着に着替えて8時着席と。1年生は着替えも時間がかかるので7時半には着かないと間に合わないんです。附属小は校門から校舎まで20分かかる学校もあると聞くので、そのあたりはしっかり確認しておいた方がいいと思います。
あとは、紺服問題。4月は学校まで毎日送迎していたのですが、校内に入るときは全員紺一色。一度、白ブラウスに紺パンツで行ったら私以外オール紺色で目立ってしまい……。送迎ではお受験ワンピほどではないですが、やっぱり紺なんだなぁとクローゼットに紺色が増えました(笑)。

__学習面ではどうですか?

Nさん:うちは学校からの指示が細かい方かもしれません。連絡帳の内容がわからないのは小1あるあるだと思うのですが、学校から「宿題を自分で理解するよう、あまり親がサポートしないように」と言われてしまい。ある日、宿題の算数②は2番なのか2枚なのかと娘に聞かれ、「お母さんはわからないんだよ!」と言ったら「そうなの?」と驚かれたことがあって。そこからは少しずつ「ちゃんと覚えよう」という意識になってきた気がします。

__お弁当生活は慣れましたか? 私学だと冷凍食品禁止という噂も聞きますが?

Mさん:保育園と比べて1時間起きるのが早くなりました。最初はお弁当に詰めるのも大変でしたが、前の日に多めにおかずを作って冷凍したり、たまには冷食やパンを頼んだりも。伝統ある女子校だと手作り重視で冷食を使わないよう言われる学校もあるようですが、うちの学校は問題ないです。

Sさん:私は毎晩子どもと一緒に寝て3時半に起きるのが習慣で。料理がストレス発散なので、早朝の自分時間で1週間分の献立を決めてお弁当のつくりおきをしています。

Nさん:うちは完全給食なので、本当にありがたいです。ただでさえ早起きなのにこれにお弁当があったらと思うと……。

Sさん、Mさん:給食やっぱりうらやましい!!

__学校選びでは通いやすさはどの程度重視されましたか?

Mさん:地下鉄は大変そうだったので、バスで通える学校を選びました。うちはバス3駅ですが、それでも荷物が多くて大変そうです。ランドセルに学校指定のiPad、水筒とお弁当、時に習字セット、月曜日は体操袋。そして荷物が多いと忘れ物もします。傘とか水筒は何度忘れたことか……。

Sさん:荷物の重さは想像以上ですよね。うちは通学に30分以上かかるから毎朝眠そうで中々起きません。最近の暑さもあって、このところ疲れています。

Nさん:うちはバスや電車を問わず1時間以内で探しましたが、結果的にバスの方が学校近くまで行けるし、電車の遅延は1年生の判断は難しそうなのでバスでよかったです。あとは、最近あった誘拐予告メールの際は、学校からお迎え要請が出たので、そのときはもう少し近いと楽だったかなと思いましたね。

学童選びは年長夏までに。学校選びと並行して早めのリサーチを!

__共働きにとって必要不可欠な学童。どのように選びましたか?

Mさん:学校内に学童はあるのですが、学校が休みだと預けられないので、民間学童と併用しています。英語の学童を決めていて、保育園の頃からそこのサマースクールに参加して慣らしていましたが、入学後「保育園のお友達がいる学童に行きたい」と言われ、急きょ民間学童を追加して掛け持ちに。放課後は思った以上に長いし、入学直後の緊張もあるので、学童が本人の気持ちが安らぐ居場所になるかは重要なんだなと。親の思い通りにはいきませんね(笑)。

Sさん:民間学童も、習い事系にお勉強系、英語系、運動系といろいろありますから選ぶのは難しいですよね。さらに、学校の近くか近所か、バスの送迎の有無など事前にリサーチをして、年長の夏までには候補を絞っておくといいと思います。

Nさん:学童がついている学校もありますが、遅くまでいるとお迎え必須なので、家から遠いわが家は難しく。公立学童も定員オーバーで在校生優先と言われてしまい、近所の民間学童一択に。保育園の1つ上のママから話を聞いてよさそうだなと思って年長の夏に申し込みました。

ただ、入学後から民間学童に週5で通わせていたら、4月半ばに「疲れて学校に行きたくない」と泣き出してしまって。水曜は在宅ワークにし、学童を休みにして家で放課後ゆっくりするようにしたら行けるようになりました。やはり通学にも慣れないうちから週5の学童はハードだったかと反省……。小学校は思ったより忙しく、宿題も平仮名のチェックが厳しかったり計算も手間取ったりして、「入試前はあんなにペーパーやっていたのにこなせないものか」と思うことも。とにかく余白の大事さを痛感しています。

共働きママは入学後も分刻み!ストレス発散とは?

__仕事やお子さんの学童に習い事と、日々のスケジュール管理はどうしていますか?

Mさん:私はアナログ派なので手帳で管理しています。学校の予定や行事に合わせて仕事を調整して学童の予約を入れるので、常に1~2ヵ月先の予定をスケジューリングしていて、もはやマネージャーのよう。食事も3日分のメニューを週2回つくりおき。「いかに段取りよくするか」ばかりを考えて生きています(笑)。

Sさん:うちは下に保育園児がいるので、保育園の送迎と学童2個に習い事と、日々異なるスケジュールなので、月曜の朝夫とミーティングをしてその週の送迎を話し合ってGoogleカレンダーで共有。合間に仕事の会議を詰め込んでいますが、それでも仕事がずれこんだり予期せぬこと(下の子がコロナ休園で1週間休みになったり)もあるので、そんなときはシッターさんにお願いしています。

Nさん:学校の年間予定を会社のスケジューラーに入力し、学校が休みの日に有給をとって、夫とはタイムツリーで共有して分担しています。仕事柄、フレックスなので時間の都合はつきやすいですが、学校行事と土日の仕事が重なることがあって、参観日をのぞいてそのまま仕事に行ったこともありました。

__受検前から今まで、仕事と受験はどのようにやりくりされていますか?

Mさん:うちは金融系でリモートもできず、1人休むと仕事が回らない環境。入試前は面接日時が直前まで出なかったので、同僚には急に休んだり早退することへの理解を得て、有給を消化しながらなんとかやりくりしています。とはいえ、長年勤務している関係性があるからこそできているんだと思います。

Sさん:私は今の職場は社歴1年。その前はフリーランスもしていたので、「縛りがなくいつでもどこでも働けるスタイル」が基本。今の会社も完全リモートなので、学校行事なども調整しやすいのはありがたいですね。

__ズバリ、今の悩みは? 忙しい毎日の息抜きはどうしていますか?

Sさん:悩みは自分の時間や睡眠時間がないこと。息抜きは自転車での送迎タイムとお風呂に入って本を読むことくらい。仕事と子ども以外のことを考える時間がほしいです!

Mさん:わかります。自分のことをやろうとすると睡眠時間を削るしかない。私は料理がストレス発散なので、料理をしたりSNSで料理動画を見るのが束の間の息抜きです。

Nさん:自分の時間はまったくないですね。平日は17時半まで働いて、学童の迎えに行って子どもが寝た21~24時まで残りの仕事で翌日は5時起床という生活。自分の時間は金曜と土曜の夜にちょっと夜更かしして漫画を読むくらい。平日のランチも難しくなりましたね。あと10年以上この生活かと思うと先は長いですね……。

ワーママたちのリアルな私学の小1の壁はいかがでしたか。お話を伺って、みなさんのスケジュール管理能力がとっても高いなと感じました。
お子さんたちが学校に慣れて少しでもママたちの自分時間が確保されますように。

著者プロフィール

SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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