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知られざる、関西の名門私学小学校の魅力に迫る! 第1弾「立命館小学校」

知られざる、関西の名門私学小学校の魅力に迫る! 第1弾「立命館小学校」

関西の私立小学校受験は関東に比べて時期が早く、通常9月に行われるってご存じでしたか? 年長の夏までに仕上げなければいけないという大変さはあるものの、大学附属校も都内の私立小学校より倍率は高くないため、お仕事の都合で関西にお引越しの可能性がある方は、関東の前に関西の学校を受験されるというケースも増えているそうです。
そんな気になる関西の名門私立小学校事情を、学校別でご紹介していきます。
第1弾は京都市内にある立命館小学校の堀江校長先生にお話を伺いました。
インタビュアーは伸芽会の中西先生です。

立命館小学校ならではの『探究型の学び』を構築中!

__堀江先生は、2021年から校長に就任され今年で3年目ということですが、改めて立命館小学校の魅力を教えてください!

たくさんありますが、立命館小学校として力を入れてきたことの一つに、社会の「本物」に触れながら探究的な学びを行うことです。たとえば昨年は「水」をテーマに、理科、社会はもちろん、文化祭では歌とダンス(衣装も子どもたちが制作)で表現しました。子どもたちの生活に根差した探究の学びを意識しています。また、これから立命館小学校ならではの探究の学びをカリキュラム化していくために、コーディネータとしての担当教員をおいています。
立命館小学校ならではの『探究型の学び』を構築中!
他にも、1年生からロボットを使ったプログラミングの授業もあります。2人ペアになって試行錯誤しながら行う授業は子どもたちも大好きです。探究の学びに正解はありませんから、正解を導くのではなく、プロセスを大事にしながら指導するよう心掛けています。
プログラミングの授業

__環境面で素晴らしいと感じるところを教えてください!
「陶芸の部屋」「ロボットの部屋」「博士の部屋」「コミュニケーションルーム」「伝統文化室」、さらに本格的な音響設備を備えた「アクトシアター」など、特色のある授業を「本物の体験」として子どもたちが学びにふれられるような設備を用意しています。

また、各教室がオープンスペースと繋がっていたり、学年フロアの壁を自由に動かせるオープンな構造にしているのも特徴ですね。お互いの雰囲気を感じられる自由な学びの空間になっています。たとえば、探究型の学びの時間には2クラス合同でつなげたり、コロナのときはオープンスペースまで使って机を配置したり、空間を自由に使うことができます。

オープンスペース

校内で完結できるアフタースクールも充実

__アフタースクールのカリキュラムも充実しているそうですね。
ご両親とも仕事をされているご家庭も多く、放課後の習い事として校内で完結できる「アフタースクール」を16:00~希望者対象に行っています。ここでもスポーツ(サッカー、合気道、チアダンスなど)、芸術(ヴァイオリン、華道、日本舞踊など)、外国語(中国語や英語)といった20種目ちかい分野の専門家による本物の学びにふれることができます。また、最長6時までのお預かり制度もあります。

校内で完結できるアフタースクールも充実

立命館生は、積極的でアウトプット力が強い!

__子どもたちは日々どのように成長していますか?
小学校ではさまざまな挑戦をしながら、自分の心が躍る分野を見つけて、自分のこれからの成長に自信と期待をもてるような子に育ってほしいと思っています。

多くの子どもたちが進学する立命館中学の先生によれば、中学受験を経た外部生と比べて、内部進学生はグループで学ぶ際やプレゼンなどのアウトプット力が強く、外部生もうまく巻き込んでくれるそうです。また文化祭の演劇では、演じっぷりが見事です! こうした探究心やリーダーシップ、表現力は立命館小学校出身者の強みだと感じています。
立命館生は、積極的でアウトプット力が強い!
ちなみに立命館小学校では、4年生から参加できる短期の海外研修プログラムもあります。世界の捉え方や発想が柔軟な小学生のうちから、異なる言語文化環境の中で過ごすことで、チャレンジ精神をはじめ、コミュニケーションをとる積極性や主体性、協調性を育み、真の国際人の素養が身につきます。

新型コロナ禍の影響でしばらく海外渡航はおこなっていませんでしたが、これから順次再開していく予定です。渡航できなかったこの3年間は、各海外交流校とオンラインでの合同授業を行ってきました。オンラインでの国際交流は、全ての児童が参加できるという大きな利点もありますし、実際に渡航できるようになっても事前事後の学習をオンライン交流を通じて充実させることにつながるという発見もありました。

オンラインでの合同授業

生徒だけじゃない! 先生たちも「対話と協同」を実践中

__先生同士の雰囲気はいかがですか?
私が校長に就任したのは2021年度で、今年で3年目となります。この間、立命館小学校がさらに魅力的な学校となっていくために、先生一人一人の自由なアイデアや能力がもっと発揮され、全体で議論しながら高みをめざせるような組織づくりをめざしてきました。昨年度は、教職員全員でこれからどんな学校になっていきたいかという問いを出発点に、意見交換や議論を繰り返しました。

その結果として、2023年は「対話と協働」をテーマにおきつつ、「自信・好奇心・協力・想像力・コミュニケーション力」という5つの力を育んでいこうと決めました。そして、児童にこういう価値を伝えていく上で、私たち大人がまずその方向性を体現していかなければいけないという気持ちで、日々取り組んでいます。

今後の学校づくりの方向性として、組織として議論を重ねるにも体力と気力が必要です。反対意見も含め、多様な意見をたたわせることに慣れていないと、トップダウンで決めてしまった方がお互いに楽と感じることもあります。しかし、教員同士が「対話と協働」を体現していくために、必要なプロセスだと思っています。
__先生同士の雰囲気はいかがですか?
__先生方が生き生きと楽しそうな雰囲気が伝わってきました。
ありがとうございます。来校イベントなどで、「先生方が子どもに愛情を持って接している、楽しそう」といった感想を読むと本当にうれしく思います。
私は「若い世代の先生が生き生きと働ける場をどう作るか」が組織の質に関わると考えています。世代を超えてそれぞれ先生方が「対話と協働」を通じて個性を発揮している姿を子どもたちに見せることで、「大人って楽しそう」と思ってほしいのです。立命館小学校の目指す学校のあり方として「子どもと保護者と教職員が信頼関係の中でともに学びあい、成長しあえる学校」ということを掲げています。学校づくりの議論をとおして、私たち教職員も成長していきたいと思っています。

<まとめ>

お話を伺って、校長先生と職員、生徒はもちろん、保護者とも積極的にお話される機会を設けていて、とても距離が近いのが印象的でした。女性校長ならではの細やかな目線で気さくに対話しながら上手に巻き込む姿が、学校全体の雰囲気にも反映されているのだなと感じました。(伸芽会 中西先生)

著者プロフィール

SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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