幼児教育のプロが語る! 小学校受験に合格する家庭と子の共通点!
小学校受験に合格するご家庭とはいったいどういう親御さんたちなのでしょうか。そんな気になる疑問を、幼児教室伸芽会教育研究所の飯田先生と佐藤眞理先生にお聞きしました。「合格する家庭に共通する特徴」、「合格するお子さんが身についている共通点」はどちらも必見です!
1960年福井県生まれ。早稲田大学政治経済学部在学中に伸芽会の創立者・大堀秀夫と出会い、入社。子どもの目線に寄り添い子どものやる気を引き出す人気教師として男の子の指導に定評があり、これまで3,000人以上の教え子を難関校へと導く。著書に『9歳までの男の子の育て方』(世界文化社)。本サイトのYoutubeチャンネルであるSHINGA FARMちゃんねるへレギュラー出演中の他、AERA with Kisds+、朝日新聞 DIGITALなど多くのメディアにも取り上げられるなど、幼児教育業界の第一人者として活躍中。
佐藤眞理先生(伸芽会教育研究所 主席研究員)
幼児教育指導歴35年。子どもの潜在的な力を引き出す指導と適格なアドバイスで、有名小学校や幼稚園に多数の合格者を送り出している。著書に『伸芽会式 子どもを伸ばす家庭教育「5つの力」(講談社)』。
目次
小学校受験で合格する家庭に共通する6つの特徴!
__合格されるご家庭には、どのような共通点がありますか?
お子さんにはそれぞれ個性がありますから、一概に「こうすれば合格する」というのは難しいものですが、一つ言えるのは、「義務教育前に行われる小学校受験準備とは、小学校以降の学びの土台を作る時期である」ということ。以下でお伝えする6つの項目は、どれもこの学びの土台を作ることに関係していると言えます。文字にすると案外特別なことではないと思われるかもしれませんが、この「当たり前」のことが当たり前にできるような家庭に、私学は入学してほしいと思っているのです。(伸芽会 飯田先生)
【合格する家庭 6つの共通点】
1 積み上げてきた体験がある(詰め込み教育ではない)
2 家庭に一体感がある(夫婦も互いにリスペクトしている)
3 目と耳と体感でわが子にあった学校を選んでいる(偏差値や外部評価ではなく方針で選ぶ)
4 子どもに対しての視野が広い(寄り添い受け止められる親)
5 発達段階に応じたわが子の力を客観視できている(できないことも冷静にみられる)
6 適度な負荷をかけている(少し頑張ればできることに挑戦している)
合格する子が身についている6つ共通点
__では続いて、合格されるお子さんとはどういう子たちなのでしょうか。彼らの共通点について教えてください。
【合格する子 6つの共通点】
1 積極性と落ち着きのバランスがいい子
先生に言われなくても、元気にやるときと静かにするときが幼児なりにわかる。
2 明るくて素直で子どもらしい子
気持ちに余裕があり、自然に周りの状況を受け止めて、待つことや我慢も自然に対応できる。
3 いろんなものに興味を持てる
やる前からつまらない、いやと決めつけない子は、自分で素直に興味を広げられる。
4 先生の話に反応できる
下を向いたりぼーっとせず、うなずいたりリアクションできる(小学校以降も大事!)。
5 一生懸命やれる子
苦手なことでもやり方を聞いたりあきらめずに取り組むのは、自分を高めたい気持ちが無意識に行動に現れている証拠。
6 挨拶や生活習慣が言われなくても身についている
ご家庭でもそういった基本的なことを大事にしてきたということがわかる。
どれも、この年齢で完璧にできるのは難しいもの。やはり、日常生活での積み重ねがないとできるようにはなりません。ポイントは日々の親子の「対話の質」です。あれしなさい、これしなさいと指示命令だけではなくて、しっかりとお子さんの話を聞いて受け止め、考えてからヒントを出したり提案するのが上手なご家庭は、上記の項目ができているお子さんであることが多く、結果として合格を勝ち取っています。
対話の質とは、たとえば買い物やお出かけひとつでも、途中でどんな話をしているかということです。スマホばかり見ていてはダメです。これらは親の心がけひとつで変わってきます。
ただし、勉強でも習い事でも、お父さんお母さんが苦手だったことをお子さんに幼少期からスパルタで先取りさせることのないように注意しましょう。やらされるとかえってお子さんにも苦手意識を植えつけることになってしまいます。
やらせるのではなく、興味関心を上手に引き出すよう“アプローチの仕方”を工夫してみるほうがいいと思います。(伸芽会 飯田先生)
夫婦で温度差があるのは危険!? 合格しない家庭の共通点
__逆に、こういうご家庭は合格しないという共通点はありますか?
【合格しない家庭の共通点】
1 手を出しすぎている
2 出来不出来だけで評価する
3 受験を楽しめていない
4 夫婦で受験に対する温度差がある
5 夫婦どちらかに負担が集中している
子どもに手を出しすぎている親御さんは要注意。忙しくて時間がないと、本当はできるものまで親が手伝ってしまったり、悪い意味で手をかけるようになりがちです。でも、そればかりだと試行錯誤する過程がなくなってしまいますし、出来不出来だけを評価して親が先生のようになりすぎると、顔色をうかがうようになったり、結果だけを気にするような子どもになってしまいます。
ものを考えることは子どもにとっては本来楽しいはず。「間違ってもいいからやってごらん」という姿勢が大切なのです。さらに、自らさせることでやる気や自発性、人のためにすることの大事さにも気付かせてあげましょう。
本来、子どもは教えようと思わなくても学ぶものなので、“小学校受験を楽しむ”くらいのご両親の姿勢が理想です。とはいえ、時間がないときなどそうはいかない場合もあります。そんなときは、「あなたが遅いわけではないし、できると思うけどちょっとお手伝いしてもいい?」という、自尊心を損なわないやり方や言い方ができたらいいなと思いますね。でも基本はやはり、子どもに自らさせる余裕を持っていただきたいです。
また、受験に対する温度差が家族間で違う場合も気をつけたほうがいいでしょう。何より夫婦の足並みを揃えるのが大切。お父さんが一生懸命になると、目的意識がはっきりして家族がまとまることが多いようです。さらに、お母さんは一つのことに集中してしまうと周りが見えなくなってしまう場合がありますから、そんなときはお父さんがブレーキ役になることも大切です。
お母さんだけに負担が集中しないよう、例えば家事はお母さん、勉強の復習はお父さんと分担したり、お休みの日は下のお子さんをどちらかが外に連れ出して落ち着いた時間を確保するなど、合格者の方の多くが家族一丸となっていらっしゃるように思います。
受験だからといってあれもダメ、これもダメと禁止することはせずに、時には家族でお出かけをしたり外遊びをしたりと息抜きもしながら、メリハリをつけて学習していくのが合格への成功のカギかと思います。(伸芽会 佐藤眞理先生)
いかがでしたか。小学校受験をされるご家庭を多く見てこられた先生方だからこそわかる、さまざまな共通点。ぜひ参考にされてみてください
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SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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