小学校受験の模試は受けたほうがいい? 模試の正しい活用法をプロがアドバイス
「小学校受験 模試」と検索すると「結果が悪い」「あてにならない」「受けない」……などさまざまなキーワードが出てきます。そこで、伸芽会の飯田先生に小学校受験における模擬試験の意義や効果的な活用法についてお話を伺いました。
1960年福井県生まれ。早稲田大学政治経済学部在学中に伸芽会の創立者・大堀秀夫と出会い、入社。子どもの目線に寄り添い子どものやる気を引き出す人気教師として男の子の指導に定評があり、これまで3,000人以上の教え子を難関校へと導く。著書に『9歳までの男の子の育て方』(世界文化社)。本サイトのYoutubeチャンネルであるSHINGA FARMちゃんねるへレギュラー出演中の他、AERA with Kisds+、朝日新聞 DIGITALなど多くのメディアにも取り上げられるなど、幼児教育業界の第一人者として活躍中。
目次
小学校受験の模擬試験で失点する理由
__小学校受験の模試は受ける意味があるのでしょうか?
5、6歳の多くのお子さんは、今までテストというものを受けたことがない状態です。人生初テストが入試となるのは危険ですから、模試で試験慣れしておきましょうということなのです。伸芽会でも実際の流れに限りなく近づけた「〇〇小学校チャレンジテスト」などを受けていくことで、お子さん自信が、試験の流れをつかみ、本番でも先を読んだ行動ができるようになります。
小学校受験の模擬試験の失敗例あるある【ペーパー編】
__小学校受験の模試で点数が取れない子には何か共通点があるのでしょうか?
「模試の意味がない」という人は、点数が取れなかったお子さんかもしれません。たとえば偏差値35だった子が合格した!? なんていう話は、偏差値35が人生初テストのときのことだったりするのです。
もしくは、「途中でトイレに行ってしまった」「ぼーっとして先生のお話を聞けなかった」なども模試の失敗あるあるです。ちなみに、誰か1人がトイレに行くとつられてトイレに行きたくなる(出ません)というのも幼児のあるあるです。
小学校受験の9割は文字を使わないので、話をしっかりと聞いてないと問題が解けません。
でも幼児は「プロジェクターの光がどこから来ているんだろう?」とか「電子黒板は天井のどこから出て来た?」などと目新しい機械に意識を奪われてうっかり聞き漏らしてしまう、さらに文字が読めるお子さんですと、教室に貼ってあったお習字や時間割を読んでしまうというのも実際入試でときどきある模試の失敗談です。こうした小さい子だからこそ陥りがちな行動をしないように意識させること、シミュレーションさせるのが模試の最大の役割だと考えています。
小学校受験の模擬試験の失敗例あるある【行動観察編】
__行動観察での失敗例としてはどのようなことがありますか?
1番最初の子が間違っていたらそれを2番目以降の子も真似をしてしまうのは、行動観察の失敗あるあるです。お友だちの失敗例に惑わされず、先生のお話をよく聞いて、先生のお手本通りにできるかどうか! 誰かに「違うよ」と言われて気づくのではダメなのです。実際の入試では、いちいち「違うよ」という指摘はありません!
また、小学校受験の模試の場合、早く終わったからと言って最初から全部見直すような時間はありません。全体を通していかに集中力を切らさず試験にのぞめるかが大事になってきます。冒頭の解説やお約束(〇は赤、×は青でといった注意点)を聞き逃してしまうと、関連する問題がすべて×となってしまう可能性があるからです。
これらのことを気づかせてあげるのが模試なのです。
模擬試験は何が足りないかを経験する場所
__そもそも小学校受験における偏差値とはどのように認識すればいいでしょうか
大前提として、そのテストが何点満点か、母集団の数、平均点でも偏差値はだいぶ違ってきます。特に小学校受験の模試に関しては、そもそもできる集団(幼児教室に通っていたり家庭学習をしている幼児)なので平均点も高くなります。さらに発達上、女の子は男の子に比べて点数が高い傾向があるので、共学校の模試の場合、男子はあまりいい偏差値は出ないものです。
そして、一番お伝えしたいのが、お父さんやお母さんの大学受験の偏差値とはまったく違うということです!!!
幼児の人生初の模試では偏差値35、40はざらです。だんだんと修正されて合格していくのです。偏差値50でも慶應義塾幼稚舎に受かる子もいます(目安は60)!
模試は悪い点数からはじめて何が足りないかを経験する場所だということをぜひ、親御さんには理解していただきたいですね。
かつて伸芽会の模試をもっとも多く受けた子はその後東大に行きました。
伸芽会でもいろいろな会場で、いろいろな会社が実施する模試も積極的に受けてみましょうとお伝えしています。ぜひ、数字に一喜一憂するのではなく、お子さんの経験を積み、何ができて何が足りないのかを判断する目安として、模試を活用されてみてください。
※詳しくはこちらのページ(https://www.shingakai.co.jp/lecture/)から最新の模擬試験の情報や申し込みができます!
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SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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