共働きでも小学校受験できる!? 第2回「共働きを武器に小学校受験を乗り切るコツ」

少子化の今、「わが子により良い環境を」と小学校受験を考えるご家庭が増えています。とはいえ、「多忙な共働き家庭では小学校受験は難しいのでは?」そんなお悩みを解消すべく、お受験対応型のお預かり保育、伸芽’Sクラブ託児局で子育て相談や受験カウンセリングを行っている河原さんにお話を伺いました。

伸芽’Sクラブ 教育相談室課長 河原理恵さん
伸芽会教育相談室歴10年。元高校教師として、母として自身の豊富な経験をもとに、働くお父様お母様はもちろん、子育て中や妊娠中の親御さんが笑顔になれるアドバイスを心がけている。
目次
共働き家庭が小学校受験をする上で気になること
__私立小学校でも最近は共働きの家庭が増えていると聞きますが、本当にワーキングマザーを歓迎しているのでしょうか?
学校の校風にもよりますが、私学でも近頃は6割近くの方がワーキングマザーと言われており、学校内に学童を併設するなど、私学でも共働きを支援する動きがあるそうです。
また、最近のお母様たちは、「自分の生きがい(自己実現)」であったり「キャリア」や「社会貢献」のために働いている方が多い印象です。そんな素敵なお母さまたちのお子様には、学校側もぜひ通ってほしいはずです。
先日ある私立女子校の先生とお話した際も「自分のスタイルを持って働きながら子育てするお母様を尊敬します」とおっしゃっていました。
ですから、今の時代、母親が仕事をしていることが受験においてマイナスの要素にはなりません。むしろプラスに働くことも多々あります。
__平日はほぼワンオペ状態のわが家でも果たして合格できるのか心配です。
これは本当に多くの方が抱えるお悩みだと思います。共働き家庭で小学校受験をする上では「平日の過ごし方」が肝となります。とはいえ、私はご家族の宝物にもなる幼少期の時期を受験だけで終わらせてほしくないと思っています。
年長になると模擬試験などでどうしても土日がつぶれてしまうため、外部や家族の力を借りながら平日に幼児教室や習い事を済ませ、土日は家族で過ごす時間を確保するといった時間の上手な使い方がポイントとなってきます。
__上手に時間を使って合格されたワーキングマザーはどのような方たちですか?
一番重要なのは「お母様がイライラしないこと」。お母様が笑顔で幸せであれば子どもも幸せなのです。
ある名門一貫校出身のお母様でバリバリ働かれるワーキングマザーのAさんは、幼少期の小学校受験で自分が母親(専業主婦)にどんなことをしてもらったかをよく覚えているそうです。それと同じことを働きながら娘にするのは自分には不可能だと考えられた上で、保育園だけでは心配な教育面を補うめに、週2日伸芽’Sクラブで保育園と併用しながら小学校受験準備をされていました。忙しく働くお母様たちは効率的に時間を使うことが上手なので、自分だけで無理せず、第三者に上手に頼っていくことが合格に繋がると感じています。
__幼児教室に通う上でワーキングマザーが注意すべきことはありますか?
平日にお教室に通う方、土日に通われる方といらっしゃると思いますが、重要なのは送迎、とくに「お迎えの時間」です。多くの幼児教室ではお迎えのときにその日学んだことやお子さんの様子を保護者の方にお伝えする時間を設けています。週1回のお教室の時間だけでそれらを定着させるのは難しいので、ご家庭で復習したり定着させるためにとても大切な時間です。ご夫婦やおじいちゃまおばあちゃまとで分担される場合は情報を共有し、シッターさんなど保護者以外の方がお迎えに行くときは、時間があるときに親御さんが電話で先生に聞くなどして、その日の学び方のノウハウを把握するよう意識してほしいと思います。
保育園児の強みとは?
幼稚園児や保育園児のどちらのお子さんもお預かりしている伸芽’Sクラブ託児。河原さんは多くのお子さんたちや保護者の方たちと接してきた河原さんに、“保育園児の強み”についてお聞きしました。
その1 自立・社会性に優れ、体力もある
保育園児は物心がつく前から集団生活をしているので、集団生活や母子分離も慣れており、集団の中での自己主張ができます。また長時間保育のため体力がある子が多いです。
その2 母子分離ができる
1歳頃から保育園に通っている子と3歳から初めて幼稚園に通う子では母子分離や社会性はかなり変わってきます。とはいえ、最近では幼稚園でも入園前の1~2歳でプレスクールに通っていたりする子や、幼稚園のお預かりを利用して働くお母様が増えているため、以前のような幼稚園と保育園の差が小さくなっている印象です。
保育園児に頑張ってほしいこと
一方で、私が見ている中で感じた保育園児の子たちに頑張ってほしい部分としては、
・お行儀(椅子に正しい姿勢で座る、女の子はスカートでも足を開かず過ごせるなど)
・しつけ(食事マナー、言葉使い、順番を守るなど)
・規則正しい生活リズム(特に寝る時間!)
などが挙げられると思います。言葉使いに関しては、いい影響と悪い影響を受ける時期ですからよくない言葉を使う子もいますが、「このお教室ではきちんとしなくちゃ」といった使い分けができる子が多い印象です。身支度やマナーも練習すれば慣れていきます。
私が一番心配しているのが「生活リズム」です。お昼寝がある保育園ではどうしても夜寝る時間が遅くなってしまいますが、小学校のペースに合わせた入試本番は朝から始まりますので、日中に眠くなってしまうと大変です。親のリズムに合わせて夜更かしさせず、早い段階からいつ試験を受けてもいいような生活リズムに修正していきましょう。
共働き保護者の4つの武器を生かそう
多くの共働き家庭をカウンセリングしてこられた河原さんに、小学校受験をする上で共働きならではの武器をお聞きしました。
① 時間の使い方がうまい(提出物などの仕事が早い)
② マルチタスク脳(効率重視で物事を考えられる)
③ ダブルインカム(シッターさんに送迎を頼む経済的余裕がある)
④ 豊富な社会経験(面接慣れやビジネスマナーも習得済み)
⑤ 夫婦分業に慣れている(お父様も家事や子育ての分担に慣れている)
働くお母様の豊富な社会経験は小学校受験をする上でも大きな武器になると思います。また、忙しい中ご夫婦で協力しながら子育てされているので、時間の使い方がうまく効率重視な印象です。お受験を「家族の一大プロジェクト」と考え、さまざまなTODOリストや土日のお出かけの予定なども上手に時間管理しながら進めていらっしゃいます。
お受験ではお父様の協力が必要不可欠です。特に女子の場合、お父様様と幼少期の関わりが発達に大きく影響するため、女子校では父と娘の関係を面接でもよく見ると言われています。子育てもお受験も「夫婦二人でなんとかしよう」という雰囲気はお受験でもいい影響をあたえるはずです。
仕事も子育ても小学校受験もあきらめない!
伸芽’Sクラブ託児(https://www.shinga-s-club.jp/)では、そんな「子育てもキャリアもあきらめない」というコンセプトで満1歳~年長児までのお子さんをお預かりしながら小学校受験をサポートしています。幼児教室の伸芽会が母体となっているため、連携が密にはかれるというメリットから、年中以降になると伸芽会を併用して通われる方も多いですが、他の習い事と併用される方や保育園として週5日利用される方、帰国子女の方が利用されるなど目的はさまざまです。
決して小学校受験を無理強いするようなことは致しません。お子さんのよりよい将来の選択肢を増やすうえで、「丁寧な教育の先にただ受験があった」と考えていただけたら嬉しいです。
SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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