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第1回2017年度 名門私立小学校入試分析報告会【前編】今年の入試の傾向を受験のプロが徹底分析!

第1回2017年度 名門私立小学校入試分析報告会【前編】今年の入試の傾向を受験のプロが徹底分析!

11~12月は名門私立小学校受験の合格発表シーズン。来年度の小学校受験に向けて動き出した年中さんも多いのではないでしょうか。

先日行われた伸芽会セミナー「第1回入試分析報告会」も別室を設けるほどの超満員。年々早まる親御さんたちの小学校受験への興味関心の高さがうかがえます。

今年の入試傾向や来年度の対策について、伸芽会教育研究所の3人の先生方にひと足早くお話をお聞きしました!

プロフィール
飯田道郎

1960年福井県生まれ。早稲田大学政治経済学部在学中に伸芽会の創立者・大堀秀夫と出会い、入社。子どもの目線に寄り添い子どものやる気を引き出す人気教師として男の子の指導に定評があり、これまで3,000人以上の教え子を難関校へと導く。著書に『9歳までの男の子の育て方』(世界文化社)。本サイトのYoutubeチャンネルであるSHINGA FARMちゃんねるへレギュラー出演中の他、AERA with Kisds+朝日新聞 DIGITALなど多くのメディアにも取り上げられるなど、幼児教育業界の第一人者として活躍中。


佐藤眞理先生
伸芽会教育研究所 主席研究員 佐藤眞理先生
幼児教育指導歴40年。子どもの潜在的な力を引き出す指導と的確なアドバイスで、有名小学校や幼稚園に多数の合格者を送り出している。著書に『伸芽会式 子どもを伸ばす家庭教育「5つの力」』(講談社)。
黒田善輝先生
伸芽会教育研究所 入試指導室室長 黒田善輝先生
深みのある授業で子どもの可能性を引き出す伸芽会の人気講師。慶應義塾幼稚舎・横浜初等部、早稲田実業学校初等部ほか、毎年数多くの有名小学校へ合格を導く。

 

2016年度の入試の特徴とは?

「私立小学校の受験は11月1日~が一般的ですが、願書を見るまで試験日程が分かりません。第一志望と第二志望が同じ試験日になってしまった、なんてこともよくある話です。

今年は慶應横浜初等部が他校より少し遅い試験日だったこともあり、出願倍率が現時点では一番高い見込みですが、おおむね倍率は5~6倍といった印象です。ギリギリで慌てないよう、試験日などの情報は早めに収集するようにしましょう(飯田先生)」

「入試は、客観的に子どもを評価するためのペーパーテストと、個性などを見るための個別テスト、さらに表現力や行動観察、運動、面接と多岐に渡ります。

ペーパーテストはある程度の訓練が必要と言えますが、個別テストは正解がありません。どんな答えを導き出すのか、分からなくてもどういう方法で考えようとしたかがカギとなってきます(佐藤先生)」

どんな子が合格するの?

「ズバリ、“ひとつひとつのことをきちんと積み重ねて学習できた子”でしょう。常識問題は、日常どう過ごしているか、親がどう子どもの興味関心を引き出してあげられるかが重要です。すべて100点であることを求めずに、日々の子どもの変化や過程を親子で楽しみながら取り組む姿勢が大切です(佐藤先生)」

「たとえば、“どうやってここまで来たの?”“あなたのお家はいいところですか?”と何気ない質問をしたときに、黙ってしまう子ではなく、自分の言葉で分かりやすく説明できる子ではないでしょうか。

決して答えを暗記するのではなく、自分なりの言葉で答えられる子が合格を勝ち取っている印象です(黒田先生)」

問われるのは聞く力と生活習慣、考える力!

小学校受験のペーパーテストは問題を聞いて内容をイメージし、答えを導き出すもの。最近はよく聞いていないと正解できない複合的な問題が多いので、何より集中力が問われます。

今年の特徴としては、箸を持ったり洋服を畳んだりといった生活習慣を問う個別テストが多く出題されていました。普段できていないことは試験ではできません。ぜひ自分でやれることを増やしてあげてください(佐藤先生)」

「今年は“あなたならこんなときどうしますか?”といった考える力や“自由に遊んでみてください”といった、主体性や協調性を問うものも多く見られました。普段の生活から、自発的に行動し、集中して考える力が合格へのカギと言えます(黒田先生)」

来年の入試に向けて親子で早めの準備を!

「語彙力はしりとりでもアップしますし、考える力は絵本の読み聞かせでも養えます。椅子に座るお勉強以外の時間で、いかに親子でコミュニケーションを取りながら一緒に学ぶ姿勢をもつことが大切です(佐藤先生)」

「恐竜でも食べ物でも動物でもなんでもいいのですが、“誰にも負けないくらい好きなもの”があると、試験でもオリジナリティあふれた表現力に活かせます。子どもの好きを見つけたら、寄り添い伸ばしてあげてください(黒田先生)」

「受験に向けて動き出すと、さまざまな情報が飛び交います。親は噂に動じない心と正しい情報を集める手段、何より無理をしないことが合格には必要不可欠です。そして、志望校の学校説明会や公開授業などで生の空気感を感じ、子どもがこの学校に通いたいと思えるかどうかも大事なポイント。

また、合格後、電車やバスでの通学に耐えられる体力作りも忘れずに。食事や睡眠などの体調管理に注意し、受験を乗りきる強い心と体を作ってあげてください(飯田先生)」

続いて後編では、聖心女子学院初等科と早稲田実業学校初等部の校長先生による特別講演の様子をレポートします!

▼後編はこちら
第1回2017年度 名門私立小学校入試分析報告会【後編】聖心女子学院初等科と早稲田実業学校初等部が求める子どもとは?

著者プロフィール

SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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