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名門私立小学校最新入試分析報告会2017~後編~「田園調布雙葉小学校、聖心女子学院初等科、早稲田実業学校初等部の現役校長・教頭先生が語る学校の魅力とは」

名門私立小学校最新入試分析報告会2017~後編~「田園調布雙葉小学校、聖心女子学院初等科、早稲田実業学校初等部の現役校長・教頭先生が語る学校の魅力とは」

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名門私立小学校最新入試分析報告会2017~前編~「2017年の試験の傾向をプロが解説!」

後編では、田園調布雙葉小学校、聖心女子学院初等科、早稲田実業学校初等部の3名の校長・教頭先生による、学校の特色や子どもたちの日々の生活の様子について伺いました。ここでしか聞けない貴重なエピソードが満載です!

お話いただいた方々
田園調布雙葉小学校 教頭 筒井三都子先生
聖心女子学院初等科 校長 大山江理子先生
早稲田実業学校初等部 校長 橋詰敏長先生

「その人がその人になっていく12年間」田園調布雙葉小学校

田園調布雙葉小学校は、附属幼稚園から高校まで併設したキリスト教のカトリックの教えに基づく一貫教育を行う女子校です。中学や高校から新たに生徒を募集することはなく、小学校から入学した生徒たちは12年間という長い年月を共に歩み、成長していきます。

同じメンバーで切磋琢磨する12年間

小学校の6年間、子ども達は周囲の豊かな愛情の中で、失敗も成功もたくさん経験し、自分らしさを知り、自分の良さを認めることができるようになります。そして周囲の人々にも同じようにそれぞれの素晴らしさがあることに気付きます。

中学高校では、その関係を深め、互いを受け入れ合い、与え合うというゆるぎない関係を築いていく、そんな熟成の12年間を過ごしていきます。

その人がその人になっていく、ぶれない自分を作っていく12年間は、社会に世界に出て違う価値観に出会ったときも、周囲の人々と真の交わりを持ち、共に生き、自分を発揮することができる人を育てていると信じています。

毎日出される平仮名プリントは1文字ずつ丁寧に真心を込めて

学習面では基礎学力の定着に力を注いでいます。1年生の前半では正しい描き順と丁寧な模写を心がけ、平仮名のプリント宿題が毎日出されます。同じ文字を何十回も書き、それを教師は一文字一文字チェックし、直しがあったら翌日に提出します。

根気がいるものですが、これは「自分がどれくらい頑張れるか、丁寧に真心をこめて取り組めるか」にチャレンジしています。大切なのは、どの学習においても、自分の力を精一杯使おうとする学習姿勢を養うことです。

1~6年生6人の縦割りグループの「マーガレット活動」

生活面では、1~6年生6人の縦割りグループの「マーガレット活動」が特徴です。6年生は全員リーダーとなり、6人が姉妹のように仲良くなります。

これは中高にも行っても自然と引き継がれるもので、先日電車が止まり困っていた小学生を見つけた際は、学校に電話をくれて送り届けてくれた中学生がいました。まさにこのマーガレット活動の賜物だなと実感しております。

自分はたったひとりのかけがえのない存在、だから神様に恥じないよう、人を信じて失敗を恐れず育っていけばよいのだと子ども自身も、周囲の大人も揺るぎない思いを持ち続けたいと考えています。

そうした教えの下でこそ、子どもたちは誰かのために自分は何ができるかを考え、12年間という長くゆっくりとした歩みの中で将来を模索していきます。

教師は「何が出来るか」というTO DOの成長を期待するのではなく、「どうあるか」というTO BEを大切にして教育にあたり、「毎日喜んで学校へ来て、喜んで家に帰るように」を重視しています。

学校でも家でもありのままの自分でいられることを重んじ、子どもたちには、しなやかな心を持ち、自分と人を信頼し、真に自由な人になってほしいと願っています。

「失敗を恐れず女子としての明確な土台作りを」聖心女子学院初等科

女子の発達段階によりそう4-4-4制を採用している聖心女子学院は小中高の女子一貫校。“神様がくれた大切な子どもたちの個性を丁寧に守る授業”を心がけ、「魂を育てる」、「知性を磨く」、「実行力を養う」をモットーに、世界の一員として ともに生きる“グローバルマインド”を掲げています。

のびのびとした思考の場を大事に

発展途上の子どもたちは日々発見に満ちています。そんな自由な発想やのびのびとした思考の場を大事にしてあげたい、と私たちは考えています。

そのために必要なことは、“子どもたちの話をよく聞いてあげること”。成長の過程で親や先生に受け止めてもらっていることが、子どもを伸ばす関わりにはとても大切です。

失敗は成長のチャンス!

学ぶことは新しい挑戦の連続です。そのためには、うまくいかないことや乗り越えるべき課題があるでしょう。子どもたちは失敗を上手に受け止めることも学んでいきます。

どうぞ親御さんもお子さんの失敗を恐れず、失敗したら一緒に立ち止まって考えてあげてください。失敗を面倒や迷惑に思わず、成長のチャンスととらえてください。そんなときこそ、あたたかい支えが必要不可欠なのです。

世界各国にある姉妹校との交流も盛ん

小学校低学年では基礎となる国語力を大事にしつつ、英語は1年生からネイティブ教師も指導に加わります。

また、オーストラリア、アメリカ、カナダ、台湾、韓国…世界各国にある姉妹校との交流も盛んで、短期留学やホームステイでの語学研修、海外での体験学習なども積極的に取り入れています。

海外での生活を体験し、さまざまな文化への理解を深めることで、子どもたちは多様性を知り、世界の一員として生きる力を育てます。

幼少期から18歳に向けて女子としての明確な土台を築いていくことはとても大事です。卒業生からも「女子校だったから自分と向き合える時間をもてた」「男子と交流できる機会は少ないけれど、社会に出てしっかりと自分をもてる生き方を模索できた」という声を聞き、嬉しく思っています。

小学校受験をより意味深いものにするために、父母でよく話し合い、お子さんに向き合ってあげてください。子育てを通して一緒に成長し学んでいきたいと考えてくださるような親御さんが本校の保護者となってくださることを楽しみにしています。

「クラブ活動で培うバランスのとれた人間教育」早稲田実業学校初等部

早稲田大学の系属校である早稲田大学実業学校初等部は卒業生の多くが早稲田大学へと進学する一貫校。「豊かな個性・高い学力と苦難に打ち勝つたくましい精神力を兼ね備えた人物」を育成することを教育方針に掲げ、伝統的な早稲田スピリットを培っていきます。

同じ敷地に中等部と高等部がある

初等部の大きな特徴としては、同じ敷地内に中学生も高校生もいるということ。今年は特に野球部の清宮選手が話題になりましたから、高等部運動会などでは会場にかなりの児童・中等部生たちが応援しに来ていました。

先輩たちの活動を憧れの的として見ながら生活することはとてもいい刺激となっています。

内部進学は無条件では上がれない

学習面においては受験に縛られない授業が特徴です。たとえば、「1+1=2」と教えるのではなく、「なんで?」を学ぶ場所。ノウハウを教えるのではなく考え方をしっかりと身につけていきます。

とはいえ、内部進学で上がるためには無条件ではあがれません。初等部に入ったからと安心して勉強をしないと学力はどんどん下がります。「早稲田大学に行ける」ではなく「将来何々をしたいから何学部に行く」という目標意識をもって勉強してほしいと思います。

教科をまたいだ体験教育を重視

早実では普段から教科をまたいだ体験教育に力を入れています。たとえば、5年生の稲作体験では、籾まき、苗とり、田植え、稲刈り、はぜ掛け、脱穀までを行い(社会・理科)、精米をしたお米を調理して食べる(家庭科)ことまで行います。

クラブ活動で身に付く質実剛健、文武両道の精神

早実生は「社会に出ても辛抱強い子が多い」と言われます。これはクラブ活動で培ったバランスが取れた人間教育の賜物だと思っています。

クラブ活動=スポーツ科、勉強=進学科といった分け方は早実にはなく、一人一人が勉強も運動も頑張る文武両道です。

4年生から始まる課内クラブでの活動が、中等部に進学すると40以上ある課外クラブ活動への加入率が90%以上、その活動の中で規則正しい生活や時間の使い方、けじめなどを学び、自然と自分を律する心が育まれ、早実の校是「去華就実」の精神や校訓の「三敬主義」が身についていきます。

早実に来てほしいお子さんは「規則正しいしつけが守れる子」「自分のことは自分でする子」「人の話はしっかり聞ける子」。そのためには親はじっくりと見守ることが大切です。

ぜひ、学校見学にお子さんといらしてください。「ここで遊びたい、勉強したい」というお子さんたちに出会えることを期待しています。

いかがでしたか。ぜひ学校選びの参考にしてみてください!

著者プロフィール

SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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