2019年度 名門私立小学校最新入試分析報告会 早稲田実業学校初等部の新校長、森国先生が語る入試のこと!【後編】
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特別講演では、2018年から校長に就任された早稲田実業学校初等部校長・森国𠮷雄先生が登壇されました。その模様を一部お伝えします。
早稲田実業学校初等部は大学までの一貫校で、2019年度も高い人気を集めました。2018年3月には系列の高等部を417名が卒業し、407名が推薦で早稲田大学に入学しています。残りの10名の進路は、1人は日本ハムファイターズに、そして医学系や国立大学を目指した生徒が多かったようです。
目次
早稲田実業学校初等部の教育の特徴は?
初等部の校舎は、中・高等部と同じ敷地にあります。
「高い志を持った中・高等部の生徒に刺激を受け、成長したときの姿と重ね合わせ夢や希望を明確にしていけます。中学年からは専科制が始まり、5,6年では中等部の教員が小中連携で専門的な授業を展開しております。
また低学年の自然発見の授業や、2017年から1年次から始まった英語学習も特徴的で、高校までの12年を通してさまざまな海外プログラムを用意しています。交換留学だけでなく、サマースクールやホームステイなどもイギリスやアメリカ、スイス、中国、台湾などで行なっております」
ほかにも南三陸町でのフィールドワークなど、幅広い学びの環境を用意されているようです。
男女比は原則的に2:1ですが、実際のところは比率が崩れてきているようです。今後この男女比率については議論されていくこともあるということでした。
早稲田実業学校初等部の入試について
2018年初めて入試に関わられ、「大変緊張しました」と率直なお言葉もありました。
「私も見た目がいかついタイプの人間なので、お子さんに質問をするときに泣かれないように気をつけるというのが大変でした」と笑わせてくださった森国先生。
「2次の面接は保護者とご本人への面接です。想定している質問以外だと、フリーズしてしまうお子さんもいますね。できるだけ笑顔を絶やさず質問しているつもりなのですが…(笑)。子どもにはそんなに難しい質問はいたしません。保護者の方には、教育方針や家庭での接し方についてお聞かせいただきます」
一次の試験は、生活・運動・認知・想像という4テーマに分かれて行います。
「試験をご覧いただければ、本校がそれぞれどういうことを求めているか、おわかりになるかと思います。
具体的には、身の回りのことをある程度自分でできるか。みんなで楽しむために、周りを見たり、ルールを守れるか。話を具体的にイメージしながら聞き取り、考えられるか。また、話を聞いた上で素直にのびのびと行動できるか。そんなところを拝見させていただきます」
参加している保護者の方へメッセージもいただきました。
「親が子どものために何でもしすぎてしまうと、子どもはいつまでも自立しません。重要なことは、その子どもがいろんな経験を通して、自分を練り、自己肯定感を築くこと。親という字は、木の上に立って見るという見守りの姿勢だとはよく言いますが、それが成長には欠かすことができないでしょう。本校でも保護者と教職員間で信頼関係を築き、全力を尽くしてまいりたい。みなさんのご入学を楽しみにしております」
2020年度入試の準備は、本格的な準備の時期に
2019年度の受験は終わったばかりですが、1年前を本格的なスタートとして準備をされる方が多いです。
「受験では複数校受けることになりますよね。子どもにとってはもちろんですが、お母さんにも負担は大きいもの。少しずつ準備を進めてください。最近はWebを活用した手続きが広がってきており、説明会なども事前申し込みをしないと行けない場合があります。関心の高い学校ではあっという間に埋まってしまいますので、ぜひ今からチェックしてください(佐藤先生)」
まだまだ先のようでいて始まっている2020年度入試。志望校の入試内容を観察すれば、どんな子どもが求められるのかがわかりそうです。反対に、自分の子どもが向いているのかも考えることができるかもしれません。まずはそこから始めてみてはいかがでしょうか。
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