【ゼロから始める小学校受験】第1回「小学校受験って何?受験のメリットとは?」
「小学校受験=一部の人が行う特別なもの」と思われている方もまだまだ多いと思います。ですが、実際はそんなイメージとは異なり、昨今の小学校受験はそこまで特別なものではなくなってきています。
そういった“小学校受験のリアル”をお届けすべく、ここでは伸芽会監修のもと、小学校受験のビギナーの方に向けた正しい情報をわかりやすくまとめていきたいと思います。第1回は「小学校受験のメリット」。どんな人たちが、なんのために小学校受験を考えているでしょうか!?
目次
その1 小学校受験って何?受験するメリットとは?
地域の公立小学校ではなく、私立や国立小学校に進学するための試験が小学校受験です。都内近郊の場合、試験は年長の10~11月に実施されるので、1年前となる年中の11月~を新年長として幼児教室などで受験対策していくのが一般的です。
小学校受験のメリットとしては、
・わが子の長所を知り、夫婦でその後の教育方針が定まる
・似た価値観や家庭環境の人が集まるため大きなトラブルが少ない
・一生の友達ができる(特に一貫校)
・個性を見つけ長所を伸ばしやすい
・英語、プログラミング、情操教育、21世紀型スキルなど最先端の教育が受けられる
・人格形成に良い土台が築ける(思春期も上手く乗り越えやすい)
などが挙げられます。
受験をする上では夫婦や家族の協力が不可欠ですし、わが子に合う学校はどこなのかを選んでいかねばなりません。そのためには、「わが子の良い所ってなんだろう?」「わが家の教育方針とは?」と多くのことを夫婦で話し合う良い機会となります。これは小学校受験をする一番の醍醐味と言えるでしょう。
晴れて合格すれば、(小学校受験では、ご縁をいただくと言います)学校生活は公立にはないメリットがあります。
教育設備や内容が最先端であることはもちろん、同じ試験で学校が選んだ同士ですから、似た価値観や家庭環境の人が多く、大きなトラブルも少ないでしょう。さらに、一貫校の場合は9年~12年以上という長い付き合いになりますから、一生の財産となる友達ができます。
加えて私学は、全国一律の学びをする公立校の方針とは異なる独自のカリキュラムをもっていますから、自分の個性を知り長所を伸ばせる場と言えます。さらに、私学の場合は基本的に教員の移動もありませんから、学校が卒業してからも先生に会いに行ける“心のよりどころ”となります。これは、思春期を乗り越える上でも大きな役割を果たします。
その2 リスクやデメリットはないの?
もちろん、小学校受験にもリスクやデメリットはゼロではありません。たとえば、学校が遠い場合は通学が大変だったり(自立心が養えて自信がつく、というメリットにもなり得ます)、学校によっては保護者参加の行事が多く負担になるかもしれません(望んだ学校ですから喜んで参加したいという親御さんがほとんどですが)。
また子どもに「私学がよくて公立がダメな学校」などと間違った伝え方をしてしまうと、万が一ご縁がなかった場合に「自分はダメな子だ……」となりかねません。ですから受験をする上では「なぜ受験をするのか」をよく考え、先を見据えた長期的な計画やモチベーションの維持がとても大事になってきます。
その3 なぜ今、小学校受験が増えているのか
少子化にともない、子どもの教育や将来を熱心に考える親御さんが増え、また共働き家庭の増加により、子ども一人当たりにかけられる教育費も増えています。
東日本大震災後には一度落ちこみましたが、ここ5年間で見ると小学校受験者数も回復し増加傾向にあります。加えて、ここ数年では都内近郊でも新設校もあり選択肢が増えたことで、ぐっと私学が身近になったのではないでしょうか。
学費においても幅がありますから、「小学校を教育内容やわが子に合った校風で選ぶ」という親御さんが増えている印象です。よって、かつてよりも小学校受験の敷居が下がり、広く認知されてきたと言えます。
その4 お受験はワーママだと難しいのか?
共働きが一般的となりつつある今、小学校受験においてもワーキングマザーは4割程度いると言われています。もちろん、フルタイムで働きながらママが一人で受験対策をするのは難しいですが、夫婦で役割分担を決め、時にはご両親のヘルプや家族の協力があれば乗り越えられます。
最近では、夕飯や送迎付きの託児機能を備えた幼児教室もあり(伸芽会ではしんが~ずクラブがそれに当たります)、学習面はすべてそこで終えてきてしまうという方もいます。ご夫婦で忙しい場合はそういったお教室を選ぶのも手です。
一部の学校では専業主婦でないと入学後にサポートするのが難しいところもありますが、一方で学校の敷地内に学童を併設したところもありますから、一口に私学と言っても、考え方は本当にさまざまです。
昔から小学校受験は「出身校の親じゃないと合格しない」「コネがないと無理」などといったあらぬ噂が絶えませんが、親の学歴や職歴だけで合否が決まることはまずありません。
その5 中学受験との違いは?
昨今過熱する中学受験と比較すると小学校受験は簡単なのでしょうか。これは結果論になるため人により考えは異なると思いますが、一般的に小学校受験の準備が1年程度で済むのに対し、中学受験は3年間塾に通って対策をしますから、かかる期間は3倍、費用もぐんとかさみます。
慶應義塾大学の中室牧子先生も「就学前の教育は一番コスパがいい」とおっしゃっています。(https://www.shinga-farm.com/parenting/two-incomes-family-tips-for-exam-1/)
とはいえ、最近では私学に通っていても、たとえば「医者になりたいけど今の学校に医学部がない」など目標が変わったり、実力を試す意味で中学受験をする方が増えていますから、「小学校受験をしたらあとは楽々」という考えは少し変わってきているように感じます。
小学校受験は親のエゴだと(自己満足だ)指摘される方もいますが、経験された方の声を聞くと、結果は別としても多くの方が「やってよかった」とおっしゃり、お子さんも充実した学校生活を送っていると言う声を多く聞きます。
小学校受験では願書に面接、親子試験(学校による)など準備することがたくさんありますが、一方で中学受験は親が試験に関して手助けしてあげられることはほぼありません。ですから、小学校受験は家族一丸となって取り組み、親子の絆を深める絶好の機会なのです。
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第1回「小学校受験って何?受験のメリットとは?」
第2回「公立・私立・国立小学校の特徴と選び方」
SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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