ここ数年、住みやすい街ランキングでも上位にランクインする埼玉県さいたま市は、県の行政機関が集積し、県内唯一の国立大学や県立浦和高校といった進学校がある埼玉の文教都市。2019年4月より青山学院大学の系属校となった浦和ルーテル学院小学校でも注目を集めています。コロナ禍で働き方も変化したことで都内から移り住む人も増えていると言う今、埼玉のお受験事情を、伸芽会浦和教室の室長である神尾先生に伺ってきました。

コロナ前と後で起きた、埼玉県のお受験事情の変化とは？

＿＿まず、2020年の小学校受験を振り返って、埼玉の総評をお願いいたします。

浦和教室の場合になりますが、毎年受験される方は都内の私立小学校を目指す方が平均で全体の1/2程度いらっしゃいますが、コロナの影響で2020年は1/3に減少していました。

県内私立の中では、さとえ学園小学校が７・８年前に教育改革が行われ、都心から受験者が倍増していったことをかわきりに、浦和ルーテル学院小学校が青山学院大学の系属校として生まれ変わり、さらに受験熱が高まりました。

また、各私立小学校のコロナに対するリモート授業など、迅速な対応の早さが私立の人気を博し、公立から私立へ流れたこともあると分析しています。

＿＿リモートワークが増え、親の働き方も変化があったことで、郊外へ流れる動きも出ていますが、受験のタイミングで都心から引っ越して来られるなどの動きは見られましたか？

はい。浦和からは都内へも十分通える距離ですし、小学校受験を機に都心から引っ越して来られた方もいらっしゃいます。都内よりもお店も公園も広々としているので、密を避けて過ごせるというメリットもあるかもしれません。

埼玉県内の私立小学校の人気校について教えてください

＿＿埼玉県内私立小学校はどんなところが人気ですか？

埼玉県内私立小の中で、最初に一回目の募集のみとした学校がさとえ学園小学校で、名門校の併願校としても人気が高いです。

さとえ学園小学校の認知度が高まり、レベルが上がったことで、開智小学校、星野学園小学校、西武学園文理小学校など近隣の私立小学校の受験者数も増え、埼玉県内全体の私学のレベルアップにつながっています。加えて、ご存知の方も多いと思いますが、2019年4月より青山学院大学の系属校となった浦和ルーテル学院小学校。この影響はかなり大きく、受験者数が急増しました。都内や県外からの受験者数も多いので、2019年、2020年となかなか動きが読みにくい状況で、落ち着くまではしばらく続くのではないかと予想しています。

＿＿埼玉県内ではどんな方たちが私立小学校を受験されるのでしょうか？

埼玉でも、以前と比べて教育意識が高い親御さんが増え、よりよい環境で学ばせたいと考える親御さんが小学校受験を視野にいれられています。埼玉でもインター系の幼稚園が増えてきており、公立の学校よりも英語教育に力を入れた私学へと考える方も多いです。これは都内も同様ですが、コロナ禍の私立小の対応の早さや、安全性の面からも私学をと考える方が増えている印象です。

さとえ学園小学校、開智小学校、浦和ルーテル学院小学校の特長とは？

＿＿現在、埼玉県の小学校受験をけん引する3校の特色を教えてください。

【さとえ学園小学校】
総合的に学力が高い進学校だと思います。設備も充実していて、学校の中に水族館やプラネタリウムがあるのは有名ですよね。“複合型教育”を掲げ、アフタースクールとして先陣を切ったことでシステムは充実しており、放課後は学習・情操面などさまざまなプログラムにも力をいれています。また、佐藤栄学園グループの栄東中学・高等学校では、高校からは医学部コースも併設しているので、将来お医者さんを目指したいというお子さんも多いです。

【開智小学校】
小学校から大学までの12年間一貫教育（４－４－４制）や、異学年齢学級での授業（一部）、入試ではペーパー試験に加えて自由選択できる「自己発信テスト」（得意なことを発表する試験）の導入、授業でプレゼンを多用するなど、独自色の強い学校です。何かの分野に突出した子や、論理的思考を身につけたい子に向いている学校だと思います。

【浦和ルーテル学院小学校】
きめ細やかな少人数性を掲げている学校です。キリスト教の学校なので、その子にはその子の道があり、それを応援する“ギフト教育”のスタンスを掲げていてます。また、授業後は14:50～最長19：00までの放課後預かり「ルーテルKids」があり、学習や習い事をサポートしてくれるので、共働き家庭にも人気です。

浦和エリアの魅力とは？

＿＿住みたい街ランキングにもランクインする浦和ですが、改めて浦和エリアの魅力を教えてください。

駅前はアトレに伊勢丹といったショッピングビルも並び、買い物にも不自由しません。もちろん都心へのアクセスも良いので都内へも通勤圏内です。浦和に住む生徒さんたちご家族にお話を伺うと、仕事モードと休日モードのONとOFFの切り替えがしやすい街だとおっしゃっています。都内に比べると公園も広々しているので、休日には子どもたちとゆっくり過ごせる環境であると満足しているご様子です。また、文教都市と言われ学習の意識も高く、東口にある中央図書館は学生や大人が多く利用する充実した施設もあります。

埼玉県唯一となる、伸芽会浦和教室がリニューアル

＿＿浦和教室の特色とは？

コロナ禍の中、今年は都内名門校を受験する方が増え、都心からわざわざ足を運んで通会していただく方もおります。県内校受験については受験熱の高まりとともに、小学校受験では何が求められているのかをしっかり理解されている良識あるご家庭が多く通会されております。浦和教室のスタッフは意識も高く、学校によって「この程度でよい」という考えはありません。全てのお子様が、どの学校をお望みでも、高い学習の習得と人間性豊かな素地づくりを目指しています。通会生の中には、埼玉北部はもちろん、東京・群馬・栃木・千葉と遠方からも通会いただいております。子どもにできる限りより良い小学校という環境を与えたいと願うご両親の愛情が実現できるよう、浦和教室一丸となって寄り添いたいと思っております。

＿＿浦和教室で大事にしていることがあれば教えてください

小学校受験を通して、お子様の成長を願いご家族が少しずつ輪になっていく、そのご様子に立ち会えることが教室一同の幸せです。小学校受験の難しさは、認知だけではなく情緒の安定や社会性など非認知も問われます。学習面はもちろんのこと、きちんとした挨拶からさまざまな生活習慣まで指導をいたします。私学にふさわしいご家庭になるよう、何度も面談を重ねながら、合格前のお手伝いができたらと願っています。

＿＿3月に移転された伸芽会の浦和教室リニューアルについて教えてください

春休み講習中の最中、リニューアル移転致しました。講習中にもかかわらず、通会中の会員様は快くご承諾いただき、感謝申し上げております。新教室は、落ち着いた空間となっており、心を整え学習に向かうことができるようになりました。また教室内はとても明るく、全力疾走できる広さが確保されております。運動対策にも十分対応でき、生徒の皆様も生き生きと授業を受けています。

こちらは受付。授業後にここで先生からの保護者へのふり返りを行います。

広々とした教室。机も椅子もピカピカです。

こちらのビルの５Fになります。

【お問い合わせ】
伸芽会　浦和教室（JR浦和駅至近、MiRIスクエア5階）
https://www.shingakai.co.jp/schoolpost/schoolpost-46315/