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教育のプロがアドバイス!これからの時代を生きる子どもたちへ ~後編~「今の6歳が中学受験・内部進学を勝ち抜くために必要なこと」

教育のプロがアドバイス!これからの時代を生きる子どもたちへ ~後編~「今の6歳が中学受験・内部進学を勝ち抜くために必要なこと」

先日開催された伸芽会の「小学校入学準備 保護者向け教育セミナー」。後編では、学習塾TOMAS入試対策本部 伊藤輝明先生による「6年後の中学受験・内部進学と10年後の大学受験はこうなる!」、さらに伸芽会教育研究所 所長飯田道郎先生による「私立・公立小学校の現状と伸芽会の幼小一貫教育」から小学校就学前の今の時期にしておくべき学習のポイントについてお届けします!

2020年から大学入試が大きく変わります!

2020年から大学入試センター試験が大学入学共通テスト(仮)に変わります。これはつまり昔と今で求められる学力が変わってきたからです。英語は読む・聞く・話す・聞くの4技能が重視され、思考力や判断力、表現力が重視される試験となります。これまでは大量な受験生を管理するためのマークシート方式が主流でしたが、少子化やこれから求められる人材の変化にともない、イメージ的には大学入試も就職活動の試験に近くなるのではないかと予測しています。

求められるのは「トライ&エラー」ができる子!

これまでのペーパー式のテストでは知識の量が問われ、〇か×かの答えが必ずありました。でも、現実社会においては誰も答えを教えてくれません。確かなことは誰にもわからない中で、2020年以降の子どもたちには、未解決の問題に取り組む力や未知の事柄でも自分たちで考え、判断し表現するといった“トライ&エラー”ができる子が求められるはずです。

よって、学習においても理解しないままでもある程度解けてしまう得点重視の試験ではなく、公式や定理を説明できるような子が最難関校に合格していく子と言えるでしょう。

そのためには、これからの親はテストの後に「何点だったか」ではなく、「どう間違えて、どう考えていたのか」を重視してあげることが大切です。

中学受験でつまずかないために!

中学受験や高校受験でつまずく子を見ていくと、小学校低学年にその原因がある場合が多いです。たとえば、算数の場合ですと、小3の2ケタ計算でつまずくと、その後の算数の宿題をこなす量や速さが遅くなり、自信がなくなって苦手意識が生まれてしまいます。また、語彙力が高い子は話し言葉や書き言葉の質が全然違うことに驚かされます。幼少期からの家庭での会話や読み聞かせはとても重要です。また、勉強の題材は問題集の中だけではなく、日常生活の中にもたくさんあります。子どもに聞かれて親が分からない内容だったら「この本買ってあげるから読んでお父さんお母さんに教えて!」でいいんです。日頃から「なぜ?どうして?」を問いかけ、子どもの好奇心を刺激してあげてください。こうした積み重ねが将来中学受験で伸びる子かつまずいてしまう子かの違いになると言っても過言ではありません。

入学後のスタートダッシュは年長の冬にあり!

最後に、伸芽会の飯田先生に、これからの時代を生き抜く子どもたちが、「小学校入学を前にした年長の冬の時期にしておくべきこと」について伺いました。

プロフィール
飯田道郎

1960年福井県生まれ。早稲田大学政治経済学部在学中に伸芽会の創立者・大堀秀夫と出会い、入社。子どもの目線に寄り添い子どものやる気を引き出す人気教師として男の子の指導に定評があり、これまで3,000人以上の教え子を難関校へと導く。著書に『9歳までの男の子の育て方』(世界文化社)。本サイトのYoutubeチャンネルであるSHINGA FARMちゃんねるへレギュラー出演中の他、AERA with Kisds+朝日新聞 DIGITALなど多くのメディアにも取り上げられるなど、幼児教育業界の第一人者として活躍中。


小学校受験を終え、見事合格された親御さんはほっと安堵されている頃でしょう。ですが、油断は大敵です。特に、目標がなくなると力が抜けてしまいがちな男の子は、だらだらとした生活を送っていると、せっかく身についた学習習慣があっという間に元に戻ってしまいます。一貫校の内部進学は学力順です。将来、「せっかく入っても行きたい学部に入れなかった」とならないためにも、入学前の今から学習習慣を保つ努力をしてあげましょう。

公立・私立を問わず、中学受験を見据えている方もいらっしゃるでしょう。その場合、カギとなるのは国語力です。小学校低学年の国語の基礎はとても重要です。字のトメ・ハネ・書き順はもちろん、持ち方が悪いとスラスラと字が書けず学習が進まない原因にもなります。小1の宿題でよく出される「音読」にも大切な意味があります。読んでみてスラスラ読めていれば内容が理解できている証拠です。「漢字」に関しては、有名小学校の中学受験レベルですと、小3までに小6の漢字が読めることが望ましいとされています。よって、年長の冬の時期から出来る範囲でどんどん語彙力を伸ばしてあげましょう。幼児期は復習型の学習がいいとされていますが、小学校以降の児童は、予習型の先取り学習に切り替えましょう。公立小の子はテストでは100点を目標にし、(とれなくても厳しくしないように!)モチベーションのひとつにしてあげてください。

いかがでしたか。これからの時代を生きる子どもたちには何が必要で、そのためには未就学児の今どんなことを重視すべきか……改めて考えさせられる講演でした。

著者プロフィール

SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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