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子育て

7歳反抗期(中間反抗期)は子どものストレスの理解と3つの対応法がカギ!

7歳反抗期(中間反抗期)は子どものストレスの理解と3つの対応法がカギ!

子どもには、2歳前後に表れる第一反抗期、いわゆるイヤイヤ期や、思春期に表れる第二反抗期があります。自我の芽生えやアイデンティティの確立で、どちらも子どもの発達段階で通る一過性のものです。

そこへ、最近は7歳児、小学校低学年の反抗にも悩まされる親が増えてきているようです。7歳反抗期は、子どものストレス環境をいかに理解し、対応するかが乗り切るポイントです。7歳が反抗する理由を含め、そのポイントを説明します。

7歳反抗期の特徴とは?

第一反抗期の2歳前後では、まだ言葉で意思を伝えることが未熟な状態です。また第二反抗期の思春期の頃は、親子の会話が減り、親を避けるようになったりします。それらに対し、中間反抗期とも言われている7歳反抗期は、子どもの口が達者になり、親に対しての口答えが激しく、言葉で親に対抗してくるのが特徴です。

その1 親のお世話から、自立を目指す時期

親がいつも関わってくれることへ反発し、自分なりにそれを習得しようとします。例えば今まではお友達の家に遊びに行くとき、いつも親が送り迎えしていたのを、「ママは着いてこないで!」と言い、一人で行こうとしたり、「ママは黙っといて!自分でやるから」と親の世話を嫌がったりします。

子どもにすれば、「一人でできる」という自信や、親の手を離れ「自由にしたい」などの気持ちの表れなのです。

その2 友達と協力し合って行動する過程の葛藤

集団生活の中で、友達や仲間と協力し合って、何かを達成することを習得していく時期です。ですが子どもにとっては初めてのことで、最初から思うようにうまくはいきません。その過程で、思考錯誤や葛藤があり、ストレスを感じるでしょう。そこでその不安な気持ちや、モヤモヤを親にぶつけてくることがあります。ですがこれは「親は自分を受容してくれる」という信頼があるからこその言動です。

その3 自分を中心とした物事への思い込み

小学校に入学すると、親から離れて行動する場面が増え、またその範囲も広がってきます。そしてさまざまな体験から多くの言葉を覚えていくでしょう。そのような中、言葉での表現力が高まり、身の回りのものの存在や意味を「言葉」で自分の中に落とし込んでいきます。ですが、それはまだ自分中心で、思い込みの部分が強いものです。親が異なる見方や考えを伝えても、自分の中の概念が正しいかのように思い込み、言い返すこともあるでしょう。

7歳反抗期に実践したい、3つの対処法!

先ず、親は子どもの7歳前後の発達発育を理解しておきましょう。親に口答えしたり、親の世話を嫌がり、一人で行動しようとするなどは、全て健やかな成長の証です。

子どもに反抗期がくれば、親は安心しましょう。そのことを理解すると、子どもへの対応がかなり楽になると思います。その上で、子どものストレス環境を変えるべく、次のことを行ってみてください。

その1 小学校生活において安心する言葉をかける

子どもは小学校入学というか環境の変化に懸命に慣れようとしています。そこへ親が「忘れ物したら、先生に怒られるよ」「勉強しないと、みんなについていけないわよ」など小学校生活に関して、ネガティブなことを言うことはないでしょうか。子どもはますますストレスを感じるでしょう。「先生は優しいわよ。お友達もたくさんできて、小学校は楽しいところ」と、安心して登校ができ、楽しみになるような言葉掛けをしてあげましょう。

その2 他者との折り合いのつけ方を教える

世の中には、さまざまな考え方があること、その中で、自分の考えを一部引き、そして相手と折り合いをつけていくことを教えましょう。

夕ご飯前に、同じ絵本を兄弟で取り合った時、お互いに「二人とも、この絵本を読みたいのね、夕飯までの間、順番に10分ずつ読もうか、それとも二人一緒に読んでみたら?一人で読むより楽しいかもしれないわよ」など、限られた時間、一人独占して読むのより、順番に読む、二人一緒に読むなどの方法を取ると、うまくいくことを実感させましょう。

その3 口答えには、アイメッセージで返答する

子どもが口答えすると、親は高圧的に「あなたは口答えばかりして、なぜ言うことを聞かないの!?」

「口答えばかりしていないで、サッサと~しなさい!」と言いたくなるかもしれません、ですが、反抗期の子どもは、親からの命令や指示を特に嫌がります。

そのような時は、「○○ちゃんが、先に宿題してくれると、お母さん嬉しいな」「お母さんね、とても大切なお話があるの、聞いてくれると嬉しいわ」と、主語を自分(親)に持っていき、気持ちを伝えるように話すとよいでしょう。

子どもの自立を見守る

7歳反抗期は、一人でできるように練習している時期でもあります。親にすれば、「もっと、こうすればいいのに」「そのやり方だと失敗する」など思うことも多々あるでしょう。ですが、子どもは失敗し、学び成長していくものです。自立への過程を見守りましょう。

突き放す言葉はNG

子どもの口答えや反発に、親は「じゃあ、勝手にしなさい!」「あなたの好きなようにすればいいでしょ!」と言いたくなることもあるでしょう。ですが子どもを突き放すような言葉は止めましょう。

親子の間に溝ができると、子どもは不安やストレスを受け止めてもらうところが無くなります。すると、親への不信感から社会全体への不信感にも繋がってくる場合があります。

7歳は節目の年、ストレスを理解し見守ること

7歳は、小学校入学という大きな環境の変化を向かえる年齢です。今まで、親が付き添い通っていた幼稚園・保育園も、小学校では子どもだけで登下校が行われます。また45分間の授業が行われたり、子どもにすれば、とても大きな環境の変化を向かえ、不安や戸惑い感じているでしょう。そして成長の過程としても先に述べたように、節目を迎えています。親は、7歳児のストレスや、成長の過程を理解し、おおらかな気持ちで見守りながら、自立を支援してあげましょう。

著者プロフィール
田宮 由美

公立幼稚園、小学校での勤務、幼児教室を7地域で展開、小児病棟への慰問、子どもの声を聴く電話相談など、多方面から多くの子どもに関わる。そのような中、子育てに熱心な
故に、その愛情が焦りとなり挫折、絶望感を抱いている親子が多いことに心を痛める。
「子どもの自立」「自己肯定感」「自己制御力」を柱とし、真に子どもの能力を開花させる子育て法を広める活動を2010年から始める。
現在、息子は大学病院で医師として、娘は母子支援の職場で相談員として勤務。実生活に落とし込んだ、親の心に寄り添う記事に定評がある。「難しいことを分かり易く、ストンと腑に落ちて行動に移せること」を理念とし、現在は執筆、講演、幼児教室を中心に幅広く活動中。
資格:小学校教諭・幼稚園教諭・保育士・日本交流分析協会 子育ち支援士
著書:『子どもの能力を決める0歳から9歳までの育て方』(株)KADOKAWA

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