プロ直伝!2歳までの新米パパが陥りがちなNG子育てとは【理想のパパになる 第2回】
パパになる心構え、幼少期の父親の大切さから、ママをイライラさせない秘策まで。「理想のパパになる」第2回では、2歳以下のパパたちにご協力いただいた赤裸々なアンケート結果をもとに、新米パパが陥りがちなNG行動や新米パパに知っておいてほしいことについて、幼児教育のプロ、伸芽会の佐藤先生に学びます。
佐藤眞理先生(伸芽会教育研究所 主席研究員)
幼児教育指導歴40年。子どもの潜在的な力を引き出す指導と的確なアドバイスで、有名小学校や幼稚園に多数の合格者を送り出している。著書に『伸芽会式 子どもを伸ばす家庭教育「5つの力」』(講談社)。
目次
ママは二人要りません!今どきパパに足りないのは威厳と存在感!?
最近のパパは昔に比べてとても育児に積極的になったと思います。街中でも抱っこしているパパの姿を本当に多く見るようになりましたし、中には料理や家事もお手の物、なんていうパパも。家族でお出かけするのが本当に楽しそうな「仲良し家族」、それも素敵です。でもそれって、家の中で“ママが二人状態”になっていませんか?
今回のアンケートでも、育児に「参加していない」と答えた人は、30人中3人だけ。とても積極的です。
ただ、その内容は、1位 おむつ替え、2位 お風呂、3位 着替えが圧倒的。それを週に3日以下という人が9割!
「パパの育児=ママの補助」でいいのでしょうか?もちろん、ママを助けることも大事ですが、今どきのパパに足りないのは、肝心な時にダメと言えるストッパー的な役割と、男性ならではの力や大きさを知らしめる圧倒的な存在感なのではないかと思っています。
イヤイヤ期にパパが我慢させるかで子どもの将来が決まる!
そこで、パパの出番となるのが、2歳前後にやってくる「イヤイヤ期」をどう乗り越えるか。普段あまり一緒にいないパパは、子どもの理屈に合わないかんしゃくに振り回されると耐えかねてつい「いいよ」と手助けしてしまいがち。その方が一見早く解決できたようにも見えます。
でも、子どもは「ママはダメって怒るけど、もうちょっと泣いてたらきっとパパが抱っこしてくれる…」と思っているんです。
たとえば親がなんでも言うことを聞いてすぐに抱っこしていたら、どうでしょう? 何でも思い通りになると勘違いし、将来キレやすい子になってしまうことも。事実、最近の子は歩く機会が減ったせいか運動が苦手な子が多いのです。その場しのぎではなく、「じゃあ片方だけ靴を自分で履いてみよう」と頑張らせ、できたら認める(いつも過剰に褒めると褒められるのが当たり前になってしまいますから要注意)。
時間はかかりますが「パパにもイヤイヤが通じない」と子どもに分からせることが我慢を覚えることにつながり、子どもの心を成長させます。
「子どものご機嫌取りにならない」
「赤ちゃん扱いしない」
「長い目で物事を見る」
という3つのことを肝に銘じ、この時期に我慢を覚えさせてください!
子育ては夫婦二人三脚。奥さんへの感謝を言葉にしてますか?
「子どもが生まれる前と後で変わったことはありますか?」という質問で、最も多かった回答に「奥さんへの感謝や愛情が増した」というのがありました。
これにはちょっと驚きました。もちろん、「イライラが増えた」「自分に冷たくなった」など想像範囲内の答えもありましたが(笑)、パパはママに本当はとっても感謝しているんですね。
でもママにはそれが全然伝わっていないのかも…。どうぞママに「いつもありがとう」「ママってすごいね」と言葉にしてあげてください。子育ては二人三脚。これから子育てや教育方針についてもたくさん話し合って同じ方を向かなければいけませんから。
奥さんに指摘されて心が折れるのは子どもと一緒です!
- 畳んだ洗濯物を畳み方が違うと直された
- もういい、私がやるからどいて
- やってくれるのは嬉しいけど、そんなこと望んでない
これは奥さんの「その一言で心が折れた」、という回答の一部。
女性は特に家事においては効率主義ですから、相手の気持ちなんて考えていません(笑)。でも、男性は「しようとしていることを指摘されると心が折れる」生き物のようです。
ママから「やってくれてありがとう」という気持ちを伝えることも大事ですが、パパがふてくされてそっぽを向くのは子どもと一緒です。
パパから「じゃあどうすればいいのか教えて!」とちょっと成長したい気持ちを伝えられるとママの地雷は減っていくかもしれませんね。
もうひとつの解決策としては、電球を変えたり高いところを掃除したりといった「パパがいないと困る役割」をママが作ってあげるのもいいでしょう。「さすがパパね!」を増やしてみてください。
パパの将来の不安第1位はやっぱり「お金」。気になる教育のコト
教育費に住宅費、働き盛りのパパにとって気になるのはやっぱり「お金のコト」。まして子どもが2人、3人と増えてくればなおのこと。全員を小学校から私立に入れるのと、公立校へ行かせるのとでは、かかるお金が全く変わってきます。
やはり、ここでもどんな子に育てたいかの夫婦の子育てプランがカギとなります。高いからいい、安いからダメではありませんから、質を見極める目をもち、子どもに合った教育を選んであげてください。「教育=子どもの未来を育てる」というのも事実ですから。
また、「成績に順位がないなど、最近の日本の横並び教育の現状と教育についてどう思いますか?」というパパからの相談も。
私もこれは行きすぎると大変な社会になるのではと危惧しています。皆が等しいなんてこと、社会ではありえませんから。
自分が失敗したり負けを受け止められる気持ちを育てることはとっても大事だと思います。ですから、家でトランプやスポーツをした際にも、わざと親が負けたり手加減しすぎるのも×。パパは悔しい気持ちや、外での社会的役割を子どもにどんどん教えてあげて欲しいです。
一緒に遊べるのはあっという間。パパならではの世界観で存在感をアピールしよう
「パパ、パパ!」と子どもと二人きりで遊べるのはせいぜい小学校低学年まで。とするとこの先あと何年ありますか? 初めから完璧なパパなんていませんが、子どもと接する機会を増やせば増やすほど、関係は変わってきます。
運動やブロックなど遊びを考えるのは、ママよりパパの方が得意な人が多いのでは?「こうしなきゃ」なんていうルールはありませんから、子どもに気を遣いすぎずに、パパならではの世界観で子どもと積極的に関わってみてください。「パパすごい!」が増えれば今よりもっと子どもとの信頼感がアップし、パパ自身も成長できるはずです!
▼【連載】理想のパパになる
第1回「短い時間でも子どもの心にパパの存在感を刻み込むマジックワード」
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