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子育て

Instagramフォロワー13万人!「大変な子育てを笑いに変えてしまう」育児漫画家chiikoさんにインタビュー

Instagramフォロワー13万人!「大変な子育てを笑いに変えてしまう」育児漫画家chiikoさんにインタビュー

息子・ぐっちゃんとの日常を描いたくすっと笑える育児絵日記を執筆するchiikoさん。TwitterやInstagramで公開した漫画は、「ヒザみたい」が17万いいね、「空耳シリーズ」も大反響で、書籍化やグッズ化も果たすなどまさに話題沸騰中です。そんなchiikoさんに、育児漫画に込める思いや子育てを楽しむコツをお聞しました。


chiikoさん。2018年生まれの息子ぐっちゃんの育児絵日記をSNSに投稿しながら、さまざまな媒体でイラストや漫画のお仕事もこなすママさん。書籍『ぐっちゃんママ、はじめました 赤ちゃんといっしょ』(高橋書店)の他、10月7日には『ぐっちゃんパフェ(仮)』(竹書房)も発売予定!
HP(https://twitter.com/gumamasan1
Instagram(https://www.instagram.com/gu_mama_san/
Twitter(https://twitter.com/gumamasan1

 

私にとって育児漫画とは、「過去に振り返れるタイムマシーン」

__育児漫画をはじめたきっかけを教えてください

年の離れた姉は絵を描くのが上手かったので、小さい頃に一緒に絵を描いて遊んだり、教わっていたおかげで私も絵を描くのが趣味になりました。そんな姉が子どもを出産して育児日記を残していたり子育てしながら育児漫画を読んでいたのを身近で見ていたので、いつかは私も育児記録を書きたいなと思っていたんです。

私の場合は息子の誕生をきっかけに描いた漫画をSNSに掲載するようになりましたが、「いつか本にして息子に残したいな」という趣味程度でしたので、本を出版させていただいたり、たくさんの人に応援してもらえているという今の状況は夢にも思っていませんでした。

そんな状況を姉はとても喜んでくれていますし、何より応援してサポートしてくれる家族の存在と、漫画を描くためにiPadとアップルペンシルを買ってくれた主人には感謝しています。

__chiikoさんにとって育児漫画とは?

私にとって育児漫画とは、「過去に振り返れるタイムマシーン」です。育児は日々色々なことが起きて記憶が上書きされていくので、こんなことがあったなというのがリアルに振り返れるのがいいなと思います。ぐっちゃんの成長が嬉しくもあり寂しい気持ちになったりもします。

フォロワーさんは男子高校生からおばあちゃんまで!?

__印象に残っている育児漫画を教えてください

初期の頃のエピソードなんですが、ぐっちゃんが生後1ヵ月頃に肛門周囲膿瘍になってしまったことがあって。成長記録として書いているので、今見返すと当時のことを鮮明に思い出しますね。今とは絵のタッチも違うし、自分も覚えていないことまで細かく残っていて、「そういえばこんなことがあったな」と思い起こされます。

「空耳シリーズ」も「ヒザ」のエピソードも狙って描いているわけではないんですけど、結果多くの方に見てもらえるようになって嬉しいですね。今では「ヒザの人」と呼ばれています(笑)。

__育児漫画を描いていてよかったなと思う瞬間は?

インスタLIVEやSNS上の会話でフォロワーさんとやりとりさせていただく中で、「私もこうでした」「わかります」と共感の言葉をいただけるのが嬉しいですね。お会いしたことはないですが、たくさんのママ友と育児日記を残せている感じが楽しいです。

最近では育児記録から面白かったものを描くようにしたところ、年齢層も広がってきて、高校生から孫がいるおばあちゃんまで読んでいただけるようになりました。
女子高生や男子高校生からは「ギャグまんが」として読んでいただいているようで、それもまた新鮮で嬉しいです(笑)。

育児も見方を変えると面白くなる!

__子育てにおけるモットーを教えてください

私は「固定概念をなくすこと」をモットーにしています。たとえば、子ども相手に接しているというより人間として家族の一員として接していますし、「子どもだし小さいしわからんやろ」とは思わず、質問されたら詳しく教えるようにしています。

主人も物事をいろんな方面から見られる人なので、何かあった時も決めつけずに、息子を尊重している感じはしますね。

__育児を大変と思わずに笑いにかえてしまう視点やつっこみは、どこから?

そう思っていただけるのは嬉しいです。実は私自身もともと、固定概念が強い人間だったんですけど、姉がいろんな視点から見られたり、私には思いつかないような返しをする人で。

主人も物事をいろんな方面から見られるタイプなので、2人の影響を受けて私も考え方が変わっていったように思います。その結果、「育児も見方を変えると面白くなる」と気づきました。

例えば、散らかったおもちゃを片付けるときに「何を思ってここに置いたんだろう?」と思うと愛おしくなったり、ギャン泣きされているときは別のことを考えると気持ちが落ち着くなどです。

そういった気づきを漫画にしている感じですね。

__穏やかで育てやすそうなぐっちゃんですが、叱るときはありますか?

もちろんありますよ! というかしょっちゅうです。先ほども母と電話をしていたのですが息子はTVに夢中でばあばとの電話を無視していたので「人との会話優先やで!」と注意して、「さっきはごめんね」と母に電話させたところです。

ただ、家庭の教育方針はそれぞれなので、怒り方や叱り方は違いますよね。ネガティブな投稿はいろんな意見が出やすいので、SNSではポジティブなことを書くよう意識しています。

怒って自己嫌悪のときは「抱っこして鏡の前に立つ」と冷静に

__chiikoさん流の叱り方や怒ったときの対処法はありますか?

仕事が忙しくて息子もワーワー泣いてズタボロで「何もできへん……」と心が廃れていたときに、あえて裏腹なことをしてみようと思い、抱っこして鏡の前に立ってみたら息子も落ち着いたことがあって。自分の顔もひどかったですし、「まだこんなに小さいんだ」と息子の小ささも実感できて、客観的かつ冷静になれたんです。

それ以来、怒って自己嫌悪のときは息子を抱っこして鏡の前に立つようにしています。すると、息子も落ち着いて私も冷静になれるんです。親子でクールダウンする対処法を身につけるようになってから、自分の気持ちの切り替えがもてるようになりました。

他にも、
・イヤイヤ期にはテーマソングで乗り切る。
・嫌がるお風呂は「洗車します」作戦
などもよく使っています。
息子は切り替えが早い子なので、そこに救われている部分もあるのかもしれません。

ぐっちゃんのmyブームは電車とダンゴムシ!

__最近のぐっちゃんのブームを教えてください

2歳くらいから電車が大好きになり、3歳の今ではYouTubeで電車の動画を見たり、電車の本を見たり、マニアックな路線を覚えて私に教えてくれます。少し前は山手線がブームで、今は大阪の南海電鉄やJR九州のゆふいんの森という特急電車が好きらしいです。

あとは最近ダンゴムシも好きらしく、でも触るのはちょっと怖いのでしゃがんでじっと見ていて、「ママがダンゴムシと遊んでるところを見てる」と言われます(笑)。

少し前に私がひざや腰が痛いと言ったら、CMを見て「グルコサミン買おう」と言ってくれる優しい息子です。

__子育ての息抜きは?

私自身、両親が共働きで2~3歳から保育園に行っていて、土日も仕事で両親といる機会がすごく少なかったので、「3歳までは子どもと一緒にいよう!」と思い幼稚園入園までは自宅で過ごしています。とはいえ、1歳超えたあたりからそんなことばかり言ってられなくなって、忙しい時は近くに住む両親が見てくれたりしてやりくりしている状況です。

主人が休みの日は、その日はぐっちゃんを連れてでかけてくれるので、一人で食べたいお昼を食べたり、見たい映画を観たり、ぼーっとしたり。つかの間でも一人時間が何よりの息抜きです(笑)。

育児は子どもの数だけやり方がある

__SNSとの付き合い方で決めていることはありますか?

育児は子どもの数だけやり方がありますし、フォロワーも増えて影響力も出てきてしまうと思うので、あくまで「私の場合は」という記録で書くようにしてアドバイスをしないように意識しています。

それと、いろんな人が見るので、描いたあとにどの方面の人も傷つかないよう何度も読み返して、ネガティブなことは言わないようにしています。

人を傷つけないように。なるべく楽しく読んでもらえるように。SNSにはいろんな人がいるので、傷つけるためにアカウントを作る人、絶対に相いれない人もいます。私も誹謗中傷を受けたこともいっぱいありますけど、それでも読んでくれるコメントをくれる方、ファンレターをくれる方がいるから頑張れます。

__子育て中のママに言いたいこと

フォロワーの方には「いつもありがとうございます」とこの場をお借りして伝えたいです。

自己満足で始めたものの、たくさんのフォロワーさんがいたから3年も続けてこられています。どれだけ嫌なコメントされてもフォロワーさんのコメントを読み返してみてくれている人のために書こうと頑張れるんです。なんだか、J-POPの歌詞みたいになっちゃいましたね(笑)。

私はママ友としてフォロワーさんを見ているので皆さんに支えられています。これからもよろしくお願いします。

告知としては、10月7日に『ぐっちゃんパフェ』(竹書房)が発売します。Instagramで描きはじめた一番最初の電子書籍を本にしたものなので、最初に見ていた人は画風の違いなどを発見してみると面白いかもしれません。

いかがでしたか。chiikoさんの「育児を大変と思わずに笑いにかえてしまう視点」は子育てに固定概念を持たないこと、にあったんだなと感じました。いつか、育児漫画の域を超えて、創作の物語や絵本を作ってみたいそう。今後の活躍を期待しています!

著者プロフィール

ライター・エディター。出版社にて女性誌の編集を経て、現在はフリーランスで女性誌やライフスタイル誌、ママ向けのweb媒体などで執筆やディレクションを手がけている。1児の母。2015年に保育士資格取得。

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