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4歳児におすすめの知育遊びとは?幼児教育のプロがアドバイス!

4歳児におすすめの知育遊びとは?幼児教育のプロがアドバイス!

体も運動能力や語彙力もぐんと発達する4歳児(年中)におすすめの知育遊びとはどんなものがあるのでしょうか。発達の特徴やねらいを確認しつつ、4歳の知育遊びのコツを、伸芽会の大西眞紀先生にお聞きしました。ぜひ、おうち遊びのヒントにしてみてください。

4歳児(年中)の発達の特徴

4歳児の身長・体重の平均は、4歳(6~12ヵ月)の男子の身長が97.8~113㎝、体重が13.71 ㎏~21.72㎏、女子の身長が96・5㎝~111.4㎝、体重が13.27㎏~21.20kgとされています。(平成22年度 乳幼児身体発育調査より)※あくまで目安です。
4歳(年中)になると、体の成長とともにできることも増え、友達との関わり方も変化がみられる年です。
4歳の発達の目安としては、以下の5つがあります。

・基本的な生活習慣が身に付く(例:衣服の着脱は自分一人で問題なくできる)
・語彙力も発達する(例:朝昼晩、現在過去未来など時系列も認識できるようになる)
・友達との遊びを通して社会性が身につく(例:少しずつ我慢ができるようになる)
・手先が器用になる(例:ハサミでカーブが切れるようになる)
・運動能力が高まる(例:ケンケンパ、スキップ、走りながらボールを蹴る)

4歳の発達に関する詳細は、こちらの記事をご確認ください!

4歳児で伸ばしたい力

体の成長とともに手先が器用になり、周囲の物事が理解できるようになる4歳は、さまざまな場面でできることが飛躍的に向上する半面、「自分でやりたい」という自我も芽生えてくる頃。物事に主体的に取り組める環境を大切にしつつ、間違ったことは「なぜダメなのか」を伝えてあげることが大切です。

【生活面】
身の回りのことは一通り自分でできるようになりますが、大人の手直しがなくても衣服の襟や裾が整えられる、おもちゃや本をきれいに片づけるなど、きちんとできるように導いて自信を促していきましょう。

【言語・知能面】
大脳が発達することで認知力も向上し、意思疎通もスムーズになってくる一方で、乱暴な言葉を使う、思い通りにならないと泣きわめくなど、成長が逆戻りしたような行動が出ることもあります。自分の感情をうまくコントロールできないことで起きるこれらの反抗は「4歳の壁」ともいわれます。
また、現在過去未来、曜日などの時系列も認識できるようになり、簡単な文字を読めるようになる頃なので、数字や文字に自然と関心を持てるような関わりも意識しましょう。

【社会性】
自分と他人の心情の区別がつくようになり、公共のルールを守ろうとする、順番を理解して待つといった行動がみられます。また、友達との関わりも個々の遊びから集団で遊べるようになってくる頃です。ときにぶつかりながら、友達と協力したり相手を思いやる体験を増やしましょう。

4歳児おすすめ!伸芽会式の知育遊びとは

手先が器用になるこの時期は、巧緻性を伸ばす遊びを積極的に取り入れてみましょう。市販のおもちゃでもいいですが、昔ながらの遊びでも工夫次第で発達を促す遊びがたくさんあります。ここでは、伸芽会の大西眞紀先生に、4歳児のおすすめの遊びを5つご紹介いただきます。

【伸芽会式おすすめ知育遊び5選】
粘土を切る!? 指の感覚が育つ粘土を使ったおままごと
幼児の定番遊びである粘土。4歳になると、両手のひらを平行に向かい合わせて円周にする所作をしてきれいなお団子状にまるめることもできるようになりますが、その中にビー玉などを隠したり掘り返したりすることで指先の巧緻性を促せます。また、粘土を細い紐状にしてスパゲティに見立てたり、それをハサミで細かく切るなど、おままごとの材料にする遊びもおすすめです。

ちなみに、ハサミで紙を切るのがまだ難しいお子さんは、紙よりも粘土を切ってみると、ハサミの開閉の感覚がつかめるようになります。
粘土を切る!? 指の感覚が育つ粘土を使ったおままごと

折り紙は紙目を意識してレベルアップを
折り紙は折るだけではありません。3歳後半くらいから左右の手の連携が取れるようになりますから、折り紙を丸める、ちぎるといった遊びも取り入れてみましょう。

最近は新聞を定期購読しているご家庭が少ないため、昔と比べて新聞紙や広告紙を端から丸められない子が増えています。積極的に取り入れて手先を刺激してあげましょう。
また、折り紙には繊維の紙目があり、それに沿って割くときれいな裂け目になるので、細い紙テープにして遊ぶのもおすすめです。
折り紙は紙目を意識してレベルアップを

親子手遊びで脳をトレーニング
おもちゃや道具が不要の手遊びも、指先と脳を刺激する立派な知育遊びです。幼稚園や保育園で覚えた手遊びは、ぜひご家庭でも一緒にやってみましょう。

たとえば、親指がお父さん、小指が赤ちゃんと指を家族に見立て、左右の指を合わせる手遊びがありますが、目で距離をはかりながら中指同士を合わせるのは3歳児では難しいものです。

発達の目安として取り入れてみましょう。また、親指から順に5本の指を閉じたり開いたりするときに、薬指が独立した動きになってくるのも4歳頃です。遊びの中で確認してみましょう。
親子手遊びで脳をトレーニング

観察力を養う砂&泥だんご遊び
コロナ禍で遊べない時期もありましたが、最近では衛生面からも、砂場で遊ばせるのに抵抗がある親御さんが増えています。
家の中でも遊べる人工の砂も便利ですが、本来の性質が違います。できれば自然の砂で遊ぶ機会を持ちましょう。

洋服や手が汚れるのを嫌がるお子さんも、親御さんと一緒に思い切って遊べば楽しくなるはすです。
たとえば、「トンネルを作るにはどれくらい湿らせればいいか」「泥団子を作って一晩置いておくと、日陰と日向でどんな違いがあるか」など、砂場遊びには観察力や理科の学びの土台が育まれる発見がたくさんあります。
観察力を養う砂&泥だんご遊び

昔言葉の伝承遊びで語彙力がアップ
「はないちもんめ」「かごめかごめ」「おしくらまんじゅう」「あぶくたった」など、昔から親しまれている伝承遊び。詳しい意味はわからなくても、その音やリズムを楽しみながらコミュニケーションを豊かにする力、状況を読む力などが養えます。
日本語ならではの抑揚の唱え言葉をフレーズとして覚える伝承遊びは、文をハキハキと話す日本語力と聞く耳が育っていきます。

友達と声を合わせたり、リズミカルな動きを全員で合わせる楽しさは共感力を高め、受け答えを通して相手の言葉を待ったり、鬼が振り返る間合いを計ったりするうちにコミュニケーション力の基礎である他者に思いを寄せる経験が培われていきます。また、歌い継がれてきた日本の歌唱なども、唱えてみると美しい日本語に耳慣れする体験となりますので、おすすめです。

ご家族で伝承遊びや歌唱遊びに親しむひとときを作っていただくと、それだけでも幼児教育の一環になります。

4歳児の知育遊びの注意点

なんでも自分でやりたがる4歳ですが、まずは、本人の考えを尊重した上で、できないことや間違っていることを伝え、お友だちとの関わりでは、主体性を尊重しつつも、トラブルになりそうなときは、気持ちに寄り添いながら、間に入ってあげましょう。

大人に対して口答えをしたり反抗的な態度を取ったりすることもありますが、子どもなりに理由があるはずと考え、まずは話を最後まで聞いてあげましょう。

解決策としては、抱きしめるなどのスキンシップで落ち着かせるほか、いくつか選択肢を提案して、お子さんに選んでもらうのも一つの手です。

著者プロフィール

SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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