1歳児・2歳児の体操教室の選び方と家庭でできる体の鍛え方

1歳児・2歳児の体操教室の選び方と家庭でできる体の鍛え方

習い事で人気の体操ですが、幼児期に習うことでどのようなメリットがあるのでしょうか。そこで、伸芽’Sクラブの吉原美樹先生に、1歳児・2歳児向けの運動機能や体操教室の選び方、さらに、家庭でできる体の鍛え方についてお話を伺いました。
1歳からの受験託児保育が叶う「伸芽’Sクラブ」で2024年4月から新たにスタートした幼児向けの体操クラス(https://www.shinga-s-club.jp)も必見です。

幼児期に体操をするとどんなメリットがあるの?

__習い事でも人気の体操ですが、幼児期に体操をすると、どんなメリットがあるのでしょうか。
幼児期に体操教室に通う一番のメリットは、運動機能の成長が期待できる点です。基本的な体の使い方や力加減といった運動の基礎を養えるだけでなく、体全体のバランス感覚や柔軟性、さらには免疫力の向上も期待できます。

柔軟性がつけば怪我をしにくくなりますし、免疫力の向上によって風邪をひきにくくなるなどの効果も得られます。加えて、運動への苦手意識をなくし、体を動かすことが好きになる点もメリットと言えるでしょう。

また、体操によって育成される能力は体力や運動機能だけではありません。待っているときの姿勢や、難しいことであっても挑戦する姿勢、粘り強く最後までやり抜く姿勢など、まさに小学校受験の合格に向けて決め手となる5つの力「見る力」「聞く力」「話す力」「考える力」「行う力」を養うことができます。

体操を習い始める時期

__体操は何歳から始めるのが理想でしょうか?
0〜20歳までの発育量の推移をグラフ化した「スキャモンの発育発達曲線※」によると、運動に関わる神経は5歳頃までに大人の8割ほどまで発達すると言われています。
参照:SGS総合栄養学院

個人差はありますが、一般的には体がしっかりしてきて大人の指示を理解でき、簡単なルールを守れるようになる3~4歳頃から通い始めるお子さまが多いと思いますが、発達に応じた的確な指導ができて、安全面に配慮されたところでは1歳前後から通える体操教室もあります。

__体操を始めるとよい子どものタイプはありますか? 
基本的に体を動かすことが好きなお子さまは体操教室をおすすめします。しかし、「公園などの外遊びを楽しめない」お子さまの場合、本来はご父母(またはそれに代わる人)が公園でしっかりと遊んであげることが大切です。

体操教室に入れたからといって公園を楽しめるようになることとは、少し違うと思います。

1歳児・2歳児の体操教室の選び方

__1歳児・2歳児の体操教室の選び方の注意点を教えてください。
まずは、
・幼児が安全に取り組めるか
・そのためのサポート体制は万全か

の環境設定をよく見てください。教室が冷たい雰囲気だと場所見知りをしてしまうこともあります。「安心して楽しく体を動かせる環境か」がポイントです。

また、指導者が1歳児・2歳児など幼児の発達段階を理解しているのかということも意識してほしいポイントです。

この時期のお子さまは月齢による個人差で「できること」「できないこと」の差が大きいので、そのあたりの見極めができる指導者がいるかどうかも重要です。
見学をする際は、たとえばマットの前転であれば、「補佐の仕方」もチェックしてみましょう。

1歳児・2歳児の発達(運動面)で伸ばしたい力とは

__最近の1歳児・2歳児を見ていて、運動面で気になることはありますか?
最近の子どもたちを見ていると、体幹が弱い子が多いと感じます。移動と言えば車かベビーカー、自転車の幼児席など、何かに乗せられて移動するため、昔と比べて歩く機会がかなり減っているのが理由の一つだと考えています。

もちろん、忙しい親御さんにとっては、そうした方が楽なことは重々承知なのですが、足腰の筋力は健康な体作りの基本です。

足腰の筋力が弱いと、体操座りをしていても後ろに転がってしまったり、きちんと椅子に座ったり立ったりすることができません。

筋力がアップすると免疫力も向上しますから、風邪なども引きにくくなるはずです。ぜひ、親御さんは1歳から、意識的に歩く習慣をつけてあげてほしいですね。

1歳児・2歳児の体操での声掛けのポイント

__1歳児・2歳児の体操での声掛けで意識するとよいポイントはありますか。
「できないことはやりたくない」というプライドや苦手意識が出てくる子もいます。

また、月齢による運動機能の差に加えて、積極的な子、慎重な子など、性格にも差があるので、無理やりやらせるのではなく、その子のレベルに応じた「やってみたい!」を見極めつつ、少しでもできるようになったことに気づいてあげることはとても大切です。

体操では、先生のかっこいいお手本の演技を見ることで「僕も・私も、あんな風にやってみたい!」という気持ちが芽生えやすいので、そこを上手に活用するのがおすすめです。

小学校受験を意識した伸芽’Sクラブ体操クラスとは?

__伸芽’Sクラブ体操クラスでは、1歳児・2歳児から小学校受験を意識したカリキュラムなのでしょうか。
前述した通り、1歳児・2歳児は何より安全面に配慮して体操を行うように心がけています。体操器具などを使うこともありますが、この月齢ですと集中力は30分程度なので、リトミックやリズム遊びを取り入れながら、楽しく体を動かせる工夫をしています。

受験体操では待つ姿勢も重要になりますが、まだルールを理解するのが難しい年齢なので、「列になって並んでいてね」という声掛けはしますが、それよりも待つ時間をできるだけ減らしたりしながら、ルールよりも安全に配慮して行なっています。

とはいえ、みんな同じことをするだけでは飽きてしまう子もいますし、個人差も大きい月齢なので、幼児体操のプロに加えて普段から保育している保育士が補佐に入りながら、「この子なら跳び箱は2段までできそうだ」など、個々の能力や月齢に応じた細やかな指導ができるのが、伸芽’Sクラブならではだと思っています。

また、「できてはいるけれど、まだ危ないところがあるので基本練習を強化しましょう」「本格的に体操を習ってみると、動作が機敏になり体力もついてきますよ」など、体操の専門講師から親御さんへの的確なアドバイスを受けることもできます。

__小学校受験を視野に入れた場合、将来的にどのようなことができるとよいのでしょうか。 
伸芽会では、年中、年長児になると小学校受験を視野にいれた「受験体操クラス」が始まります。そこでは、
基本運動:片足バランス、プランク、腹筋、スクワット
リズム運動:両足跳び、ケンケン、グーパー、スキップ
ボール運動:ボール転がし、ボールつき、ボール投げ
マット運動:幅跳び、イモムシ、前転、起き上がりこぼし、クマ歩き
器具運動:平均台、ゴム段、縄跳び、大繩跳び

などを年齢に応じた目標を設定して指導していきます。

もちろん、これらの課題は1回の授業で完全に習得することは難しいので、家庭でできる練習方法なども個別でアドバイスしていますが、伸芽’Sクラブ体操クラスなどで幼児期に体を動かす遊びをたくさんして筋力を養ってきたお子さまは、習得が早いと感じます。

伸芽’Sクラブでは毎月「指導レポート」というものをお渡ししています。運動はもちろん、集団での活動の様子など、一人ひとりの課題を可視化することで、ご家庭でのフォローにお役立ていただけます。

また、縄跳びやボールの扱いについては「しんが~ずチャレンジ」という検定(生活習慣・運動・巧緻性などのスキルを楽しく身につけるオリジナル検定)を定期的に行い、合格を目指すことでのモチベーションアップにつなげています。

家庭でできる体を鍛える体操遊び

__1歳児・2歳児がおうちでできる体幹遊びがあれば教えてください!
とにかく短い距離でも歩かせて、できるだけ乗り物に乗らない習慣をつけてあげてください。歩くことで全身の筋力がアップされ体幹強化につながりますし、自分で立ち上がって歩くことで視界が広がり、外を歩いて季節(風を感じるなど)を体感することは、五感にも刺激を与えます。

まずは家の近所をぐるりと歩き回るところからはじめ、その日お子さまの気分がよければ少し遠くまで歩くなど、お子さまに合わせることと、ケジメも必要なので、午前中ならお昼ごはん前には帰宅して、時間にも余裕を持たせることが大切です。

また、都心にお住まいの場合は、舗装されたアスファルトだけではなく、あえてでこぼこ道や土の道、ちょっとした段差などを意識して歩くことでも、足の筋力やバランス感覚が養えます。

子育ては育児書通りにいきませんし、個人差や家庭環境でも大きく左右されます。「靴を履くと嬉しい」という気持ちを持たせながら、外への興味を引くことからはじめてみましょう。

家の中では、床にマットなどを敷いてでんぐり返しや、クマ歩きなど、器具がなくてもできる体操もありますので、安全面に配慮しながら行なう遊びもおすすめです。

著者プロフィール

SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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