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9月は防災月間! 暮らしになじむ消火器が、防災意識を高めるきっかけに

9月は防災月間! 暮らしになじむ消火器が、防災意識を高めるきっかけに

地震や火災などの災害は、いつ・どこで起こるかわかりません。7月に京都で起きた大規模な火災も記憶に新しいところですし、万が一に備えて、迅速に対応できるようにしておきたいですよね。

「防災の日(9月1日)」がある9月は防災月間とされており、防災について考える良いタイミングです。今回は、“防災をライフスタイルに。”というコンセプトを掲げるブランド、「+maffs」(マフス)を立ち上げたモリタ宮田工業株式会社の新規事業開発課長・北里憲さんに、話題の住宅用消火器のこと、親子で防災意識を高めるためにするべきことをお話していただきました。

「+maffs」(マフス)とは…

2019年1月、消火器の日本シェアトップのモリタ宮田工業から誕生したブランド。

ブランド名の「+maffs」は、マザーズ・アンド・ファーザーズ、ファミリーズ、シングルスの頭文字から。防災とゼムクリップをイメージする「+」をロゴマークにし、防災をすべての方の生活にクリップのようにふわっと止めておけるものにしたいという願いがこめられている。

第1弾のプロダクトは「+住宅用消火器」(¥10,000【税抜き】)。マットな白と黒で仕上げた製品は、おしゃれ消火器としてSNSや雑誌などで話題に。https://www.maffs.jp/

デザインにこだわり、インテリアの一部として置ける消火器に

消火器は、商業施設やマンションなどには必ず設置するように義務付けられていますが、家の中に関しては消防法が適用されないため、適切に消火器が備えられているご家庭は3割弱というのが現状です。

消火器は誰もが目にするところに置いてあるのが理想ですが、家の中に赤い消火器があるとインテリアのノイズになってしまいがちです。私自身、今の会社に入社したときに母にプレゼントした消火器が、いつの間にか押入れの奥にしまわれていた経験があります。

でも、押入れの奥にあると、いざ火災が起きたとしてもすぐに使うことができませんよね。そうならないために、インテリアの横に置いても違和感がないような消火器を作りたいと考えました。

実は、消火器は国家検定に合格するためにさまざまな規格があり、サイズや黄色いピン、レバーの長さなど、そう簡単に変えられない部分が多くあります。そういった規格がある中で、100年以上続く消火器メーカーである我々が、ギリギリまで挑戦して作り上げたのが「+maffs」の「+住宅用消火器」です。

消火器のデザインにこだわるというのは、すごく重要なこと。インテリアになじむデザインにすれば、みなさんが能動的に設置してくれるようになり、消火器の普及につながるからです。

中の主成分はお酢!? 安全な食品原料で、掃除も楽ちん

「+maffs」の消火器は、木や紙が燃える普通火災、動物系・植物系・鉱物系の油の火災、コンセント付近の電気を起因とした火災など、家の中で想定される火災にはほぼ対応できます。

一般的な消火器は中の薬剤が粉末状のため、使用すると周りが真っ白になり掃除が大変ですが、「+maffs」の消火器は中の薬剤がお酢を主成分とした液体なので、飛散することがなく掃除も簡単です。

多少酸っぱい匂いはしますが、使用後しっかり拭き取れば匂いも汚れも残らないし、安心安全です。

火災が起きたら、迷わずにすぐ消火器を使ってください。火災発生後の2~3分、初期消火のうちは、消火器は有効的で70%以上の確率で消火に成功しているというデータがあります

初期消火のうちに消火器を使わないと火の勢いが増します。延焼してしまうと、いくら大きい消火器を用意しても消せない火災になってしまいます。

火災が起きるとパニックを起こす方もいるかと思いますが、消火器は4~6mぐらい飛ぶので、火元から十分離れて消火することができます。熱を感じると気が動転してしまうので、火元から離れた場所に移動して、落ち着いて消火器を使ってください。

消火器の設置を家族のイベントごととして行えるメモリータグ

住宅用消火器には使用期限があり、いざというときに適切に使えるよう5年ごとにリニューアルしていただく必要があります

期限があることを意識してもらうために、「+maffs」の消火器に購入した日と有効期限が書けるメモリータグをつけました。購入時にメモリータグに日付を書くことを家族のイベントとして行っていただくと、家族みんなの記憶に残り、防災の意識が共有できると思います。

使用期限を過ぎた消火器の廃棄は、消火薬剤のリユースを目的とした回収システムが運用されています。不燃物や粗大ごみ等で廃棄することはできません。

廃棄回収窓口をご自身でお調べいただくか(https://www.ferpc.jp/disposal/help)、当社のお客様相談室までご連絡ください(【お客様相談室】TEL:0467-85-1210 受付時間9:00~12:00/13:00~17:00/土・日・祝祭日は休み)。引き取り可能な方法や金額は、業者ごとに異なる場合があります。

災害が起きた時にどう行動するか、日ごろから子どもにも伝えておく

子どもができたり、家を買ったり、守るものや大切なものができる人生の節目に立つと、人は防災の意識が高まります。

災害は辛いことなので、どうしても他人事のように考えてしまいますが、そこを自分事としてしっかり考えて欲しいと思います。とくに、小さなお子さんがいるご家庭では、いざというときにどう行動するか、何に気をつければいけないのか、子どもにも日ごろから言っておくことが重要です。

ご家庭で地震が起きた時はここに集まる、という場所を決めておくのもいいと思います。集まる場所を決めたら、その周辺に危険が起きないよう、割れ物を置かないとか、倒れたら通り道がふさがれてしまうものを置かないとか、よく考えましょう。

消火器を設置するときも、リビングや玄関など、家族みんなが共有できる場所に置くことをおすすめします。日常的に防災についてお子さんと話題にすることで、親自身も忘れず意識できます。

「+maffs」は今後も、“防災をライフスタイルに。”というコンセプトに沿ったご提案をしていきたいと思っています。消火器に続くプロダクトになるのか、サービスになるのかまだわかりませんが、可能性はいろいろあると考えています。

筆者も今回の取材をきっかけに消火器を購入して、子どもたちと一緒に家庭内の防災について考えてみようと思いました。

現在「+maffs」の「+住宅用消火器」は、「+maffs」のオンラインストア、蔦屋家電、東京ガス、静岡ガスなどで販売されています。母の日や新築祝いのプレゼントにも人気だそうです。

著者プロフィール

大学生の頃よりファッション誌のライターとして活動し、主にインタビューページなどを担当。現在はママ向けライフスタイル誌やWEBに執筆中。小学生と保育園児の男子2人の母。

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