子どもの自転車事故で9,500万円の賠償も!ママが入っておくべき個人自賠責保険とは?【知って得するお金のコト 第6回】
4年前、当時小学生が起こした自転車事故で、ケガをさせてしまった相手に対し、約9,500万円という高額の損害賠償が裁判で命じられ、話題となりました。
こうした子どもが起こしたトラブルに備えられる「個人賠償責任保険」について、加入する前にチェックしておきたいことについてお伝えします。
目次
予測できない子どものトラブルを幅広く補償してくれる保険
いくらママや先生が目を配っていても、子どものトラブルは予測不能。喧嘩をしてケガをさせることもあるし、わざとでなくても相手の持ち物を壊してしまうこともあるでしょう。
遊びに行った家のカーペットに絵の具をこぼすかもしれないし、キャッチボールのボールが通行人に当たるなんてことも。自転車事故以外にも、子どものトラブルはたくさんあるのです。
そんなトラブルによる損害賠償を補償してくれるのが「個人賠償責任保険」。特にお子さまをお持ちのご家庭なら、ぜひ加入しておきたい保険です。
個人賠償責任保険に加入する前にチェックしたいこと
個人賠償責任保険は、月額100円台の保険料で1億円の補償が受けられる非常にコスパが高い保険です。しかも家族の誰かが入っていれば、同居している家族全員が補償されるので、子どものために入ろう!と思ったら、まずは家族がすでに入っていないかをチェックすることが大事。重複しても補償額は同じです。
保険の特約として付帯していないか
個人賠償責任保険は、単独では加入できません。火災保険や自動車保険、傷害保険などに特約として付帯契約します。ただし注意したいのは、特約は主契約が消えたら一緒になくなること。
たとえば自動車保険に付帯した場合、自動車に乗らなくなったからと保険を解約したら、個人賠償責任特約もなくなります。保険を管理することが苦手な人は、これらの特約ではなく、別の方法で入っておく方が良いかと思います。
クレジットカードに付帯されていないか
クレジットカードに無料で付帯されているケースもあります。ただし補償金額が1000万円など少ない恐れもあり、確認が必要。実際に事故が起こってから「補償が足りなかった」では、何の意味もありません。
ただし、カード会社によっては有料オプションとして用意しているところも。たとえばJCBのトッピング保険「日常生活賠償プラン」なら、月額120円で1億円の補償を受けられます。
マンションの管理組合・賃貸物件の火災保険で入っていることも
分譲マンションに住んでいる場合は、管理組合が入居者を対象に一括して加入していることがあります。不明な場合は管理組合にきいてみて。
ただし、保険金を請求するようなトラブルが起こった場合は、詳細を管理組合に伝えなければならないので、人によっては嫌な人もいるのでは。その場合は別途自分で加入するといいですね。
また賃貸住まいの場合も、家財を補償する火災保険に加入していれば、個人賠償責任特約が付帯されている可能性があります。
個人賠償責任保険は、借りた物や身内への補償はない
幅広い補償をしてくれる個人賠償責任保険ですが、保険金が支払われない事故がありますので注意してください。
<子どものトラブルにおいて支払対象外となるもの>
・他人から借りた物を壊した場合
・同居の身内に対して起こした事故 など
通常、喧嘩による事故は対象外ですが、責任能力がない子ども(一般的に12歳まで)の場合は、保険がおりる可能性もあります。
示談交渉サービス付きのものがオススメ!
損害賠償するような事故が実際に起こった場合、相手との交渉が発生しますが、双方の感情が絡み合い、当事者同士での示談交渉には大きな労力がかかることも。そこで、第三者の示談交渉サービスがついている保険を選ぶと、万が一の時に安心です。商品によってはついていないものもあるので注意して。
いかがでしたでしょうか。子どものトラブルだけでなく、階下への水漏れなど家族全員の日常のトラブルを守ってくれる個人賠償責任保険。ぜひ一度加入しているかチェックしてみてくださいね。
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第1回「学資保険には入るべき?知らないと損する保険のこと!」
第2回「子どもと学ぼうお金のコト【前編】子どもに伝えたい!お金の大切さ」
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家族が笑顔になれるための生活に役立つお金の知識を、主に女性向けにセミナーや執筆活動、個人相談などを通じて発信している。専門は教育費・ライフプラン・保険・住宅ローン・マネー&キャリア教育。
講演の他、小・中学校や地域コミュニティなどでの講演やワークショップなど、保護者や親子向けイベントも行っている。株式会社ライフヴェーラ代表取締役。