妊娠中や産後の体&ママのメンタルにも効果あり! 産後ピラティスのすすめ
都内でも続々オープンしているマシーンを使ったピラティススタジオ。ピラティスは妊娠中や産後の体にはもちろん、ママのメンタルにもいい影響があるそうです。そこで今回は、南青山の託児付きピラティスSUGATA(https://aoyama.sugata.co.jp)さんにお話を伺いました。自宅で手軽にできる簡単ピラティスも必見です!
ピラティスは自分の体の癖に気づく場所
__なぜ今、ピラティスがブームなのでしょうか?
以前はモデルや女優さんなどがやる特別なもの、というイメージが強かったかもしれませんが、最近ではSNSなどでも写真映えするマシーンピラティスの人気が広まり、スタジオも増え、より身近になったのだと思います。マシーンを使ったピラティスは、バネで負荷を調整できるエクササイズです。体の左右差や自分の癖を実感しやすく、体の軸をとりながら筋肉を使えるように自己調整能力をトレーニングしていきます。数日すれば戻ってしまいますが、自分で気づけるようになると姿勢が整い、不調が改善していきます。
ドイツ発祥のピラティスは、身体機能の回復を目的としたリハビリとして開発されたので、すべての動きに医学的な根拠があり、本来あるべき状態へ導くのが得意な運動です。負荷が低い仰向けの状態から始めて、座る、立つとレベルアップしていきます。ただ、体の右と左でどちらをよく使うかなどは第三者のプロでないと見極めが難しいので、パーソナルや少人数のスタジオが多いのはそのためです。週に1回でも2~3週間に1回でも続けていけば効果はあるので、コンスタントに続けることがポイントです。
目次
産前・産後ママが抱える体の不調への効果
__ピラティスは、産前・産後など、ママたちの抱える体の不調にどのような効果をもたらしますか?
【妊娠中】
妊娠中でもピラティスは可能です(医師の運動許可のある方)。安定期以降の適度な運動は産婦人科でも推奨されています。ただし、お腹が大きくなるにつれ、だんだんと股関節が緩んできて腰などに痛みが出るなど、マイナートラブルもつきものです。そんなときは、ピラティスで適度に筋肉を引き締めるのが効果的です。1、2回のレッスンで改善する方もいますし、お腹を支える内側の筋肉が使えるようになると、帰るときにはお腹の形が引き上がっている妊婦さんもいます。
【産後】
産後は骨盤がぐらぐらしている時期なので、骨盤の左右差を正しい位置に戻して引き締めてあげましょう。産後1ヵ月検診で問題がなければマシーンピラティスもOKです。プライベートレッスンなら、より細かく体を見ることが出来ます。産後は赤ちゃんと家にこもりがちですが、外に出てリフレッシュするいい機会になると話されるママさんが多いです。最近では産後ママ向けの託児可能なスタジオも増えています。子連れと預かりは似ているようでママの負担が全然違いますよね。育児中のママが自分一人の時間を確保するのは本当に大事だなと感じますが、安心できる場所に赤ちゃんを預けて自分をケアすることは、長い目で見るとママにも赤ちゃんにもいい影響があるはずです。
【子育て中】
育児では授乳やおむつ替え、抱っこなど、前かがみの姿勢が増えるので、呼吸が浅くなり、背中や腰に不調がある方が多いです。また、骨盤底筋が弱り、尿漏れや子宮脱など内側の筋肉が使えないことでおきるマイナートラブルも多くなりがちです。ピラティスの適度な負荷でそれらを改善していくことができます。
マシーンピラティスはヨガよりもつらくない!?
__マシーンを使ったピラティスはきつそうなイメージがありますが、ヨガよりつらくないって本当ですか?
どちらかといえば、ヨガの方がひねったりキープをしたりとポーズが複雑で大変です。マシーンピラティスは、それよりもっと単純な動きから練習し直すというイメージです。「腹筋やスクワット50回!」など、根性で頑張るような筋トレとも違います。早い人では2~3回で長年の頭痛と肩こりが改善したという人も。週に1回1ヵ月程度通えば、大抵の人が何かしら体の変化に気づくはずです。
ピラティスのエクササイズでは、どこの筋肉を使っているかを考えながら体を動かします。
考えることで脳の回路が増えていき、動かし方が変わってくるのです。だからこそ、ピラティスは“知的なトレーニング”として、大人の方に人気なのかもしれません。質の高い動きを体にインプットしていくプログラミングのようなものです。エクササイズ後は汗だくにはなりませんが、温泉から上がった後のような、体の中からじんわり温まる感じで、後日「こんなところが?」という場所が筋肉痛になったりします。
40代から始めておけば60代で筋力が違ってくる!
__こんな人におすすめ、などはありますか?
仕事や家事、育児で忙しい人にこそ、ピラティスをおすすめしたいですね。特にマンツーマンレッスンだと、よくも悪くもずっと見られているので、ごまかしがききません。ほどよい緊張感と集中する環境で、余計なことを忘れてしまうので、終わったあとは「疲れていたはずなのにリフレッシュできた」と話される方が多いです。
また、小さいお子さんがいると、自分のことは後回しというママさんは多いと思いますが、月に1回でも3ヵ月に1回でもいいので、自分の今の体の状態をプロにチェックしてもらうと、気持ちに余裕ができて、子育ても仕事も頑張れることが多いです。
子育て中の30~40代の方はもちろんですが、最高齢では70~80歳のご夫婦もいらっしゃいます! ピラティスを細く長く続けていると、50~60代でも筋力(特に脚力)が強くいられますし、何か不調があっても少しメンテナンスすれば元に戻る体でいられます。そういった健康寿命を維持するためにも、ぜひ40代くらいのうちから始めておくことをおすすめします。
達成感や体の可能性を実感し褒められてポジティブに!
__ピラティスはメンタル面にもいい影響があるんだとか?
受け身で施術してもらうマッサージも気持ちいいですが、自分で動くピラティスには爽快感があります。内臓や神経、ホルモンのバランスをと問える効果もありますし、何より、出来なかったことが楽にできるようになると、達成感を感じ、変わっていく体にワクワクします。
さらに、プロのインストラクターが、繊細な体の動きを見て方、動きを評価してくれます。「素晴らしい!」「素敵!」「きれい!」と褒められると嬉しいですし、頑張れるモチベーションになるはずです。メイクや洋服など着飾った自分ではなく、体の動き(中身の自分)を褒められるのは嬉しいですし、何歳になっても「やればできる!」を実感することでポジティブになれます。
ママが頑張っている姿を見せるのは、お子さんにもいい影響があるはずです。
お悩み別、自宅でできる簡単ピラティス
__自宅でできる手軽なピラティス運動があれば教えてください!
【腰痛解消】
腰痛にはストレッチポールを使ったピラティスがおすすめです。ポイントはお尻の位置をかかとの上に残したまま、胸を前に伸ばしてポールを押し出すこと。肩は、できるだけリラックスして、胸を前に押し出すようにすると効果的です。1回につき3~5回を目安に。
【猫背解消】
猫背にはタオルを使ったピラティスがおすすめです。首の前後を長く保ち、後頭部、上背部、仙骨は壁から離れないようにして、タオルを持ったまま、ひじを伸ばしていきます。ひじも、なるべく壁側(後ろ)に押したまま腕をのばしていきましょう。1回につき8~10回を目安に。
ピラティスにはグループ、マンツーマン、オンラインなどがありますが、初心者や具体的な痛みやお悩みを解消したいという場合はマンツーマンレッスン、運動不足解消やボディメイクが目的なら少人数レッスン、ある程度慣れてきた方やお子さんを連れて行くのが難しい場合はオンラインなど、用途に合わせて選んでいただけるといいと思います。
一番は細くても長く続けることですから、値段を含めてご自身の通いやすいいところを見つけてみてください。
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