幼稚園・小学校説明会の注意点・確認すべきポイント【伸芽会監修】

幼稚園・小学校説明会の注意点・確認すべきポイント【伸芽会監修】

小学校説明会の種類は大きく3つ! 計画的に夫婦で分担しよう

__私立の小学校説明会はいつ頃、何回くらい行くものですか?
近年の私学の学校で行う説明会は大きく分けて3つのパターンがあります。
① 学校側のお話を聞くだけの機会(春と秋に開催。WEBの場合もある)
② 校内を見られる機会(公開行事、公開授業)
③ 個別相談ができる機会(見学会の後に個別相談会セットが多い)

一般的には①を「説明会」として実施する学校が多く、教育方針や入試情報の説明を受けられる機会で春と秋に2回程度実施する学校が多いです。
②は「公開行事」「公開授業」として運動会や作品展などの一般公開が多く、③は「見学会」や「相談会」として、先生方が校内案内や個別の相談対応をしてくださるような会で、②と併せて実施するような学校もあります。
① ②③を合わせると、平均して1校につき3回程度の訪問機会があり、いずれも近年は人数制限を設けての申し込み予約制が主流で、人気校は予約開始日に定員締め切りのケースもありますから、申し込み忘れのないように。また、日程が同日開催のこともあるので、受験を意識されたら、年少年中から2年3年かけて計画的に訪問の機会を確認して学校見学のプランを立てるのがポイントです。

小学校説明会は基本的に子連れNGと考えて

__そもそも、学校説明会に子どもは連れて行ってもいいのでしょうか?
お話を伺うだけの「説明会」は子どもを同伴許可していない場合がほとんどです。理由は保護者に向けた説明会で子どもが騒いでしまったりすると、他の方たちの迷惑になる場合があるからです。「見学会」や「相談会」は子どもの同伴OKの場合もありますが、あくまで大人の会話に障りない振る舞いができる場合の同伴がおすすめです。
また、子ども参加OKの回に連れて行く際は、公共マナーを意識した立ち居振る舞いはもちろん、「悪い印象を与えないこと」を考慮して同伴するかを判断しましょう。説明会が重なるとご父母で分かれて出向くこともあります。同伴しないお子様の預け先の事前の手配などもよく確認しておきたいですね。

__説明会にはどんな格好でいけばいいですか? 何を持っていけばいいですか?
上記①~③の説明会それぞれのTPOに合わせた服装が求められますが、あえて服装で目立つ必要はありませんから、紺色のいわゆる受験服で行けば間違いはありません。持ち物として必ず持っていきたいのが、室内履き・メモと筆記具・書類を入れられるバッグです。もし、お子さんを連れて行かれる場合に、静かにできる塗り絵や絵本、折り紙などの持参は幼稚園受験の見学会では必要ですが、小学校受験をする以上、学校側は「静かに座ってお話を聞ける態度」も見ると考えて、他の遊びの用意は不要となるよう、お子さんにも心得させてあげましょう。

幼稚園受験の説明会は子連れOKの回もある

__幼稚園受験の学校説明会も子どもは連れて行かないほうがいいでしょうか?
幼稚園受験の説明会の場合は、小学校受験とは異なり、未就園児向けの遊びの会や、在園生との交流もある公開保育の機会などを実施する園も多く、先生方や入園後の雰囲気に触れられる貴重な機会と言えます。合否を決定するような場ではありませんが、極端に迷惑な行動をしたり、保護者のわが子への関わり方が極端に放任や抑圧的、過干渉だったりすると、悪い印象で目立ってしまうので注意しましょう。

具体的には、15分程度の学校説明の動画の上映中に静かに席に座っていられるなど、2~3歳でも、パブリックとプライベートの区別はつけられるようなしつけが理想です。ただし3年保育受験の場合は、多少のイヤイヤ期であっても先生方はご慧眼でその状況を見てくださると思いますから、過度な心配はせずに参加して問題ありません。入試当日には、しっかりと成長している姿を見せられるように対策をしていきましょう。在園児との交流の際は、内容によって動きやすい服装やお子さんの着替えもあるとよいと思います。

学校説明会でチェックすべき項目

__学校説明会ではどんなところを確認するといいですか? また説明会後にしておくとよいことはありますか?

<説明会でチェックしたいポイント>
□教育特色
□年間行事
□設備環境
□先生方の雰囲気
□在校生の様子
□来られている方々の雰囲気

これらの項目別にメモをとっていくと、後で見返したときに自分が一番気になることは何か明確になりやすく、全体を確認することができます。ご父母で分かれて出向く場合も、チェック項目を想定して情報共有しておきましょう。ご夫婦で情報共有する際は、スマホの共有アプリなど夫婦でこれらの項目やちょっと気づいたことなどをメモしておくと楽です。他に、通学の所要時間や運動会など公開行事の際は、「先生と児童・園児の関わり」もチェックしておきたいですね。

また、学校説明会にお子さんはできれば連れて行かないほうがいいとお伝えしましたが、ぜひ見せたいものがあります。それは「在校生たちの登下校の様子」です。制服を着ているお兄さんお姉さんが登下校する様子を見ると、「あんな素敵な制服着たい」「お兄さん電車に乗って学校に行ってかっこよかった」など、子どものモチベーションアップにつながります。それが結果的に受験対策のやる気アップにもつながります。

先生に質問する際に気を付けたい3つのこと

__質問をする際のタイミングや、聞き方の注意点はありますか?
学校説明会では、全体での質疑応答時間の他に、終了後に個別質問を受け付ける学校もあります。ですが、質問をする際にはいくつか注意点があります。
① 質問はアピールタイムではない(合否には関係ありません)
② ホームページや資料を読めばわかる質問はしない
③ 学校の理念に関する質問は避ける
④ 全体質問で個人的な質問は控える

試験で眼鏡をかけていてもいいか、といった個人的な質問は全体ではなく個別質問で聞きましょう。また、建学の精神に関する質問や、あまりに細かい質問は、内容によっては過干渉な親としての印象を残します。事前にパートナーやご家族に質問したい内容を確認してもらい第三者がどう感じる質問かを確認しておくのもよいかもしれませんね。

合同説明会では受験校の選択肢を広げに 

__合同説明会はどのように利用すればいいでしょうか?
学校単体ではなくて、エリアごと、宗教色など、共通項のある学校を複数集めた合同説明会も開催されています。おそらく本命の志望校1~3つは確定している方が多いと思いますが、それ以外の学校を知る機会となるのは合同説明会ならではです。選択肢を広げるつもりで参加してみましょう。10月中の受験校で合格をいただければ、お子様の自信になり、11月受験校での実力発揮につながります。

合同説明会では、各学校の顔となる広報の先生方などと、直接お話できるブースがあります。資料をいただきながらお話を伺うと「こんな素敵な学校があるなんて」という学校に出会えることもあるはずです。たとえば都内の場合、11月1日からの入試の前の10月に、埼玉や神奈川での受験があります。11月の本番にベストな体調で望めない可能性も考慮すると、10月や11月初旬以外の入試日程の学校の中で通いたいと思える学校を一つでも多く見つけておくと、安心材料になります。

充実した説明会にするために意識したいこと

__小学校説明会に参加する上で意識すべきことはありますか?
説明会に参加されるときの心持ちとして、「わが子に合うかどうか」という目線より一歩進んで「自分が通うとしたらどうか」という当事者目線でお話を聞くと、より学校選びの糧になると思います。例えば課外活動の説明の時に「わが子に向いているクラブ活動はあるか」から一歩進んで「私が入部するとしたら」のイメージを持つ、ということです。より自分のこととして捉えるというのが中受と違って親が合否に関わる小学校受験ならではの見方です。

著者プロフィール

SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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