ママ必見! 3歳男の子のお悩みを現役保育士がお答え!
イヤイヤ期が落ち着いてきたと思ったら、次なる難題が降りかかる3歳児。「落ち着きがなく常に走り回っている」「負けず嫌いでなんでも一番じゃなきゃ嫌!」…特に男の子ママは手を焼く時期。
そこで今回は、3歳の男の子ママが抱えるお悩みを現役保育士の先生(しんが~ずクラブ 幼児クラス担任 泉水亜希子先生)に聞いてみました。今日から使える目からウロコのアドバイスがいっぱいです。ぜひ子育てのヒントにしてみてください!
目次
Q1 保育園に突然行きたくないとごねる息子。こんなときはどうすべき?
これは男女問わずあるのですが、3歳の春~夏頃にかけて多くなるのが、ある日突然「保育園に行きたくないーー!!」と泣き叫ぶ子。「昨日まで楽しく通っていたのになぜ?」と親御さんは戸惑いを隠せませんよね。
でも、それにはちゃんと理由があって、保育園や幼稚園は、ちょっと頑張らないといけない場所だと分かってきて、少し疲れていたり、何か不安があったり…心が成長している証拠なんです。「何言ってるの!もう行く時間よ!」ではなくて、一度その不安を受け止めて気持ちに寄り添ってあげてください。
「ママもそういう気持ちになったことあるよ」と一言声をかけてあげると落ち着くこともあります。「保育園が終わったら一緒に〇くんが好きなハンバーグをつくろうね」や「今週がんばったら週末は〇〇しようね」など簡単なご褒美を与えたりして乗り越えましょう。
その際、お菓子など目先のもので釣ると習慣になってしまうのでできれば避けたほうがいいですね。どんなお子様でも必ずといっていいほどやってきます。「3歳のストライキは誰しも一度は通る道」と大きな心で受け止めてあげましょう。
Q2 3歳の息子のヤダヤダモードが長くて困っています。解消するコツはありますか?
「ママといたい」「このお遊びはしたくない」「給食を食べたくない」…などのヤダヤダモードは3歳にはつきもの。特に男の子は一度ヤダヤダスイッチが入ると長引きやすい気がします。
ある程度理由を聞いても出てこない場合は、「そっか。じゃあ5分後にまた来るから、その時に話を聞かせてね」など、1人の時間を与えてあげるのですが、「気にかけているよ」といった姿勢を示してあげるほうが効果的です。
また、給食のごはんを食べない子には「そのまま食べるのとおにぎりにするのとどっちがいい?」と聞くと大体の子どもは「おにぎり」と答えるので(笑)、ひと手間を加えてあげると食べてくれる場合も。
男の子は完全にシャットアウトしたり怒り続けても逆効果なことが多いので、何か好きなことをひとつ聞いてあげるといいかもしれませんね。
Q3 叱ってもあまり響いていない様子。男の子をやる気にさせる魔法の言葉はありますか?
叱るとき、何かをお願いするときも男の子はちょっと工夫が必要です。
たとえばおもちゃの取り合いで泣いている子がいたら、女の子は「〇〇君がこうしたからいけないんだよ」などと的確に状況を判断することができますが、相手の間違いをストレートに指摘すると彼らのプライドを傷つけ逆上しかねません。
その場合は、取り合いをした子を静かな場所に連れていき、個別に話を聞き、ダメなことはダメと注意をしましょう。「〇○君が大好きなヒーローはこういうときどうするかな?強くなりたかったらこうした方がいいよね」など、憧れの戦隊ものなどを引用するのも手。
また、何かお願いしたい場合も、「手伝って!」ではなく、重たい荷物を「ママ持てないから〇〇君、手伝って!」というのも同様。「ママのためなら僕が助ける!」とお手伝いしてくれるはずです。頭ごなしに叱るのではなく、男ゴコロをくすぐると案外言うことを聞いてくれるものです。
Q4 何でも一番じゃないと嫌な息子。これからが心配です…
最近は一人っ子も多いせいか、昔に比べて勝ち負けにこだわり過ぎたり、すぐに諦めてしまう男の子が多くなった気がします。遊びの中でも何かで負けると「もうやらない!」と怒ってモノを投げて出ていってしまう子も。
勝ち負けにこだわることは決して悪いことではありませんが、社会に出るためには負けを知ることも大切。そこで、私が保育の際に実践していることは、たとえば椅子取りゲームなどでは、「応援ができてカッコイイね」「姿勢がいいね」「拍手が上手だね」など負けた側も褒めるようにしています。
家でもトランプやじゃんけんなど勝ち負けのある遊びをどんどん取り入れて、負けに慣れる練習もしてあげるといいと思います。
Q5 きちんと座れてお絵かきも上手…どうしてもクラスの女の子と比べてしまいます
先日も「どこまで体を後ろに反れるか実験をしていたら後頭部から倒れてしまった」という男の子がいました(笑)。ときにこちらの想像を超えたことをして驚かせてくれたりしますが、男の子というものは、探究心が強く純粋な心を持っているんだなと感心してしまいます。
絵本を読んだり絵を描くのが好きな女の子と比べて男の子はじっとしているのが苦手な子が多いもの。女の子とは興味関心も異なる別の生き物、と思うことが大事。細かいことで比べていてはママがもたないと思います。
園ではよく、3歳くらいの男の子を持つ親御さんから「うちの子は大丈夫ですか?」と聞かれることが多いのですが、私たちは、その子の良さやできるようになってきたことを伝えるようにしています。
子どもたちは失敗もしますが日々成長しています。子どもの小さな変化は大きな成長です。ママが「うちの子大丈夫かな?」と不安そうな顔をしているとそれが子どもにも伝わり、その不安から問題行動を起こし悪循環になってしまいます。
ママは笑顔で「大丈夫!」と自信をもってどんと構えている方が絶対にいいんです!
いかがでしたか? ヤダヤダもストライキも「3歳の男の子にはこういうことが起きる」とあらかじめ知っておくことでママにも心の余裕が生まれるそう。「その時は本当に大変な悩みだと思っていても過ぎてしまえば微笑ましい成長のひとコマだったりします。
今しかない一瞬を楽しみながら子育てしてくださいね」という先生のお話が印象的でした。