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山本ゆりさんに聞く「ママじゃなくてもできる!時短レシピ」

山本ゆりさんに聞く「ママじゃなくてもできる!時短レシピ」

コロナ禍の長かった学校休校で3食おうちごはんが続き、献立に苦労したというご家庭も多かったのではないでしょうか? パパや子どもが手伝ってくれれば…そう考えたママもいらっしゃると思います。

そこで今回は、ツイッターフォロワー82万人、『syunkonカフェごはん』シリーズやブログが大人気の料理コラムニスト・山本ゆりさんに、料理が苦手なママやお子さん&パパだけでも作れるような簡単レシピや時短料理の極意、献立を考えるコツなどについて伺いました。


山本ゆりさん(料理コラムニスト)
身近な食材や調味料で誰でも簡単においしく作れるレシピと、ユーモアあふれる日常を綴ったブログが大人気。syunkonカフェごはん』(宝島社刊)シリーズは、累計で630万部を超えるベストセラーに。小学3年生と4歳の2児の母でもある。
ブログ「含み笑いのカフェごはん」(https://ameblo.jp/syunkon/
Twitter(https://twitter.com/syunkon0507
Instagram(https://www.instagram.com/yamamoto0507/

 

不器用で大雑把という山本さんならではの時短料理テクニックとは?

__山本さんは最初から料理が好きだったのでしょうか? 時短料理に目覚めたきっかけがあれば教えてください

いや、今でも得意ではないです(笑)。幼い頃から料理をする機会は多かったのですが、不器用で大雑把なので、なかなか料理本の通りにうまく作れず失敗だらけでした。また調味料や材料が全然揃わないレシピもあり、そんな自分でも作れるような、簡単で材料も手に入りやすいレシピを考えるようになりました。

__休校や夏休みで小さいお子さんがいながら3食ご飯を作らないといけないママさんに、山本さん流の「時短の極意」と「献立を考えるコツ」があれば教えてください。

私はですが、3食ちゃんとバランスよく作るなんて絶対に無理なので(笑)、どれか1食ちゃんとしていればいいやとか、1日2日野菜がなくても1週間単位でトントンにすればいいやぐらいの気持ちで作っています。特に子どもが小さいうちは、そもそも料理を作るのも大変、暑い中がんばって作っても食べない、食べないからイライラ……がんばって作れば作るほど負の連鎖になることも多いので。メインや副菜のどれかはレンジやトースターを使うとか、副菜は特に夏はシンプルに、切ってそのまま出せるトマトや茹でるだけの枝豆、ピーマンやナスを炒めてめんつゆをかけるだけなど、無理せず作れたらと思います。

子どもと料理をする際に知っておきたいこと!

__お子さんと料理をする際のポイントを教えてください

子どもと料理をすると、「黙っておこう」「見守ろう」と思っていてもつい口を出してしまって毎回反省しています。たとえば4歳児は、あれば子ども用の包丁で切らせるか、包丁を使うなら一緒に手に持ってあげるかがいいと思います。あとは混ぜるときや注ぐときなど危なくないところを手伝わせています。小学生(うちは3年生ですが)は、説明はするけど基本的には自由にやらせています。本を見せて「わからないところは聞いて」という感じです。

__何歳くらいから一人で料理ができると思いますか? その際、安全な調理法の教え方などがあれば教えてください

年齢は子どもによりけりだと思います。できる子は3、4歳から包丁を使えますが、うちの上の子は不器用なのでその頃は怖くて渡せませんでした。小学生くらいになったら、簡単なものを切ったり炒めたりはできる気がします。上の子は3年生になり、焼き飯だけなら作れるようになりました。でも、フライ返しを使う際に手がフライパンのフチにあたってしまうとか、食材を投げ入れて油やお湯がはねるとか、普段自分が自然に避けていることを気づかずにやって火傷することがあるので、そういう細かい部分は見てあげないと怖いなと思います。電子レンジは簡単ですが、アルミホイルを入れてしまったり、たとえばバターやチョコのまわりに銀紙が少しでも残っていると発火したりして危険なので、そこも注意しないといけないなと思います。

__実際に山本さんのレシピを作ってみたママからはどんな声が多く届きますか?

「がんばらなくてもいいんだと思えた」とか、「子どもが喜んで食べてくれました」と言っていただけることが多いです。またレンジレシピは「小学生の子どもが1人で作れました」など言っていただけることもあります。

以下、山本さんのレシピの中でこの季節にぴったりな4品をご紹介いただきました。どれも簡単でびっくりするほど美味しいので、ぜひ作ってみてください!

ぶっかけ豚しゃぶ豆乳うどん

<材料>(1人分)
冷凍うどん 1玉
豚バラ肉or細切れ 50gぐらい
A豆乳(成分無調整。牛乳でもOK) 1/2カップ(100cc)ぐらい
Aめんつゆ(濃縮2倍) 大さじ2ぐらい
A白すりごま 大さじ1ぐらい(なくてもOK)
あれば刻みねぎ、好みでラー油、粗挽き黒こしょう 各適量

<作り方>
1.鍋に湯をわかし、うどんと豚肉をゆでる。
2.ゆだったらザルにあけて豚肉は水につけて冷まし、うどんは氷水でしめてザルにあけて水気を切り、ともに器に入れる。
3.合わせたAをかけ、刻みねぎをのせ、ラー油、こしょうをかける。
※あたたかいうどんにした場合は、鍋にAとうどん、豚肉を入れて煮る。

ジップロックで濃厚カルボナーラ

<材料>(1人分)
スパゲッティの麺(5~7分茹でのもの) 100g
ブロックベーコン 40gぐらい。薄いベーコンでも。
にんにく 1/2片ぐらい
塩 少々
A顆粒コンソメスープの素 小さじ1/2ぐらい
A生クリーム(または植物性ホイップ) 1/2カップ(100mL)
B卵 1個
B粉チーズ 大さじ1ぐらい
B塩、こしょう 各少々
粗挽き黒こしょう (大人は)たっぷり
あればドライパセリ、好みで粉チーズ 各適量(なくてもOK)

<作り方>
1.ベーコンは6mm角ぐらいの棒状に切る。にんにくはみじん切りにする。
2.耐熱容器(ここではジップロックコンテナ15.6㎝角のもの。耐熱ボウルでもOKです)にスパゲッティを半分に折って斜めにいれ、にんにく、ベーコン、水220mLを加える。
3.フタもラップもせず、電子レンジ(600w)で、スパゲッティの袋の表示時間プラス1分加熱する。その間に、Aの準備と、Bを混ぜ合わせておく。
4.取り出して(1本食べてみて芯がほぼなくなっていたらOK)、Aを加え、再びフタもラップもせず電子レンジ(600w)で1分チン。
5.取り出して熱いうちにBを加え(グツグツ沸いていたら2~3回混ぜてから)、勢いよく混ぜ、とろみがついたら器に盛る。大人用は粗挽き黒こしょうをたっぷりふり、完成!

★とろみが足りなかったら再びレンジで20~30秒追加加熱して混ぜてください!

レンジでとろとろ卵のオムライス

<材料>(2人分)
玉ねぎ 1/4個
ウインナー 2~3本(または、鶏もも肉の角切り80gぐらい)
A塩 少々
Aサラダ油 小さじ2ぐらい
Aトマトケチャップ 大さじ3ぐらい
温かいご飯 茶碗2杯分
Bウスターソース 大さじ1ぐらい
B塩、こしょう 各少々
Bケチャップ 味をみて適量
卵 3個
C牛乳 大さじ2ぐらい
C塩 少々
ケチャップ、あればドライパセリ 各適量

〈作り方〉
1.玉ねぎはできるだけ細かいみじん切りにし、ウインナーは輪切りにし(鶏肉の場合は1cm角)、ともに耐熱容器(ここではジップロックコンテナ容量700mLのもの。ケチャップの色移りが気になる場合は耐熱ボウルで)に入れてAをかける。ふわっとラップをかけ、電子レンジで約3分加熱する。
2.玉ねぎがしんなりしていたらご飯を加えてゴムべらで混ぜ、今度はラップ無しでレンジで1分30秒~2分チンして水分をとばす。Bで味を調えて器に盛る。
3.耐熱容器をペーパータオルで拭いてからサッと洗って水気をとり、卵を割入れてCを混ぜる。ラップをかけずにレンジで2分チンし、半熟状になるまで混ぜる。(余熱でも火が通るので理想の1歩手前でストップするのがコツ)
4.ご飯にのせ、ケチャップをかけ、あればパセリをふって完成!

桃缶で*ゴロゴロ黄桃ゼリー

〈材料〉(90mLの瓶5個分)
粉ゼラチン 1袋(5g)
黄桃(2つ割) 4切れ(5切れでも6切れでもOK)
A缶詰のシロップ+水 300cc
A砂糖 大さじ2ぐらい
レモン汁 大さじ1ぐらい(市販のもの。なくてもOK)

〈作り方〉
1.粉ゼラチンは水大さじ2にふり入れてふやかし、電子レンジ(600w)で約30秒加熱して溶かす。
2.黄桃は小さめのひと口大に切って瓶に入れておく。
3.鍋にAを入れて弱火にかけて砂糖を溶かし、ゼラチンとレモン汁を加えて混ぜる。(ゼラチンはゴムべらできっちり入れきる)
4.あら熱が取れてとろみがついたら、黄桃がかぶるぐらいまで瓶に流し、残りはバットかタッパーに流し、ともに冷蔵庫で1~2時間冷やし固める。
5.バットのほうのゼリーをフォークでくずしてのせて、完成。

__読者のママに向けてメッセージをお願いします!

私は未就学児と低学年の娘がいるのですが、子どもを持つ前に理想としていた母親像と完全にかけ離れたバタバタの生活、家もグチャグチャ、声を荒げてばかりの毎日です。なので、アドバイスは何もできない、むしろ教えてほしいという感じです(笑)。日々の食事はもう、思い切って簡単にして、できるだけ笑って、親子ともにストレスなく過ごせたらなと思っています。本やブログなどにすごく簡単なレシピを載せているので、もしよかったら使ってください。

__新刊の見どころをお願いします!

Twitterやブログで人気のレシピ、フライパンやレンジレシピも、献立からお菓子まで幅広く詰め込みました。また忙しい日の、炊飯器だけ、漬けて焼くだけのレシピや、時短レシピ、お弁当にも使えるものは『お弁当マーク』をつけたり、それぞれのレシピに冷蔵でどのぐらい持つかの目安、冷凍ができるかどうかを書いて作り置きにも対応しています。料理と関係ない遊び部分も色々あって、読み物として楽しんで頂けたらと思います。

『syunkonカフェごはん7 この材料とこの手間で「うそやん」というほどおいしいレシピ』山本ゆり・著(宝島社) 

著者プロフィール

女性誌やママ雑誌などを中心に活動するフリーランスのエディター&ライター。育児系の記事から美容企画、タレント取材まで幅広く手がける。6歳・4歳・2歳の三姉妹の母。

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