小学校受験で求められる「食事中のマナー」どんなことまで気をつけたらいい?

小学校受験で求められる「食事中のマナー」どんなことまで気をつけたらいい?

子どもにおうちでの食事の様子を聞けば、その家庭の雰囲気がわかるといいます。そこで、小学校受験でもたびたび出題される「食事中のマナー」について、伸芽会の麻生先生にお話を伺いました。正しいお箸の持ち方&選び方、テレビは見ていい?など、家での食事の際に意識したいことが満載です。

小学校受験で「食事のマナー」が問われる理由

__行動観察、ペーパー、面接と小学校受験で「食事のマナー」が度々問われるのは
なぜですか?
小学校受験では、「食事のマナー」に関する出題がよく出されます。それは、食事のマナー=お互いに気持ちよく食事をするための心遣いだからです。よく、「マナーは自己紹介の一部で、その人を表す」と言われますが、食事においても、幼少期からどんなことを大切にしてきた家庭かが分かるから、小学校受験でも問われるテーマなのです。

実際に出題された問題

__実際に試験では、どんなことが問われるのでしょうか?
過去には、「お箸を使ってお皿からお皿にお豆を移す」(成蹊小学校・立教女学院小学校など)という実物を使った課題であったり、「食器やお料理の絵が描いてあるカードを使って、お家のように並べてみよう」(白百合学園小学校)といった課題で、家庭での食卓を再現させたり、女子難関校では「お弁当を布で包み、結びましょう」(雙葉小学校の面接)といった制作課題もあります。また、食事のマナーは小学校受験だけではありません。白百合学園幼稚園など、幼稚園入試(2年保育)でも出題されています。

小学校受験では正しい箸使いは必須!?

__お箸は何歳で使えるようになればいいですか?
発達により個人差はありますが、持てる子は3歳でもお箸を正しく使えています。お箸に関してはさまざまな考え方があると思いますが、伸芽会では矯正箸を使わずに練習しています。何より、お子さんの一番のお手本である親御さんが、正しくお箸を使えているかも今一度見直してみてください。また、お子さんが使うお箸の長さも、正しく持つ上でとても重要です。見た目の可愛さやデザインだけで選んで長すぎたり短すぎたりすると、正しい持ち方が習得できません。

一般的に、幼児期に使用するお箸は足の靴のサイズ(16cm、17㎝など)と同じくらいの長さが一番使いやすいと言われています。また先が角ばっている方がはさみやすいでしょう。ちなみに、「お箸が正しく持てる=正しい鉛筆の持ち方ができる」ということにもつながるので、小学校受験の入試でもお箸の持ち方が問われるという理由もあると言われています。

食事中のテレビ、幼児期は控えたい

__家で食事をする際に、テレビやタブレッドはNGでしょうか?
これに関してもいろいろな考え方があると思いますが、私は、「幼児のうちは避けたい」という考え方です。理由は、「食べる」「見る」と二つのことを同時にできないので、テレビを見ていると口が止まる → 慌てて飲み込むと咀嚼回数が減り、誤嚥の危険性があるためです。また、親御さんが愛情をこめて作った食事は、いろどりや旬の食材、盛り付けなど目からも情報を取り入れてほしいですよね。

とはいえ、「絶対にどんなときもダメ!」ではないと思います。たとえば、学童期以降になると二つのことを同時にできるようになりますし、「何分までに食べ終わろうね」など時間も気にできるようになるので、そういった年齢になればNGではないと思います。
ただし、見る番組にもよります。箸が止まってしまうアニメではなくて、旅行先や帰省で訪れたことのある旅番組やクイズ番組など、食卓の話題になるようなものならいいと思います。ここでも、お父さんだけスマホを見ながら食事をしている、というのはマナー違反ですから大人の方もぜひ意識したいですね。

食事のマナーは「お手伝い」で伸ばせる

__食事のマナー、家庭ではどのようにすれば身に付きますか?
お箸の持ち方や食べる姿勢などは根気よく練習する必要がありますが、お箸や食器をどの向きで置く、トレイに料理を乗せて配膳する、などは日ごろのお手伝いで楽しみながら身に付けることができます。さらに、5歳以降になると「今日はカレーだから、カレーがいただけるように食卓の準備をしてね」というように、何が必要かを自分で考えて手伝えるようになりますし、「このお料理を人数分お皿に取り分けてね」とお願いすることで数や量の感覚も見につくこともできます。

こうした食事に関するマナーは、小学校受験をするしないに関わらず、小学校に入ってから給食で配膳をするところも多いので、年長さんになったら少しずつお手伝いを通して身につけておくといいでしょう。

著者プロフィール

SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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