幼児食のお悩みはこれで解決! 『365日の幼児食 冷凍できる作りおきレシピ』の活用法を著者がアドバイス
息子さんの乳児湿疹をきっかけに、幼児食について長年悩んできたという鬼海さん。
その経験を活かし、「親子で食べられる幼児食」をコンセプトにした幼児食の宅配サービス「homeal(https://homeal.co.jp)」を設立。homeal(ホーミール)で学んで得た知識や幼児食にとって大切なことを、プロの管理栄養士や現役保育士、子育てママパパさんたちと一緒にまとめたのが、『365日の幼児食 冷凍できる作りおきレシピ』(KADOKAWA)です。https://amzn.to/34UifCC
今回は、子育て中のママパパさんに知ってほしい「手軽でわかりやすく、冷凍できる、さらに大人が食べてもおいしい!」幼児食についてアドバイスいただきました。
目次
ネット検索頼みの幼児食の現状を変えたい
__幼児食のサービスを立ち上げた経緯を教えてください
息子が1歳の頃、乳児湿疹を発症し、妻と看病していたのですが、父親として自分の無力さを痛感しました。「子どものためにできること」を必死に考えた結果、たどり着いたのが幼児食でした。ところが、原材料やアレルギー、栄養バランスなどを考える際に、ネットには情報が溢れすぎていて、専門書も共働きの私たちには少しハードルが高いと感じるものが多かったのです。そこで、「親子で食べられる」をコンセプトにした幼児期の食事と成長を支援するサービスを作ろうとhomealを立ち上げました。
さらに、離乳食に関してはビギナー向けの本もたくさんある一方で、幼児食に関しては情報の量も質も足りず、ネットで検索しても「なにを信じたらいいのだろう」と戸惑いました。本来、幼児食は成長期の子どもの体を作る上で欠かせない食事であり、今必要な栄養素はその子ひとりひとりによって異なるはず。そんな「ネット検索頼みの幼児食の現状を変えたい」という思いも、今回の本に込められています。
現役ママと保育士&食のプロが監修!
__この本でこだわったポイントは?
homealのメンバーはもちろん、管理栄養士や保育士、など子育て中のママパパたちが作った本なので、ママパパたちの「幼児食のこんなことが知りたかった!」をぎゅっと詰め込みました。
具体的には、
・なるべくシンプルに
・今ある食材から作れる(検索感覚で使える)
・毎日作らなくていい(冷凍作りおきできる)
・大人が食べてもおいしい
・365日役立つ
ようこだわりました。どのレシピも「家族で同じものをおいしく食べられる」よう、塩分控えめでも美味しい味つけになるよう工夫しています。これは単純に手間が省けるだけでなく、大人にとってもヘルシーですし、何より「子どもが親と同じものを食べる」というのは、食の記憶や興味につながる立派な食育なのです。
どんな食材でも冷凍できる、ではない!?
__幼児食を作る上でのポイントを教えてください
幼児食の目的とは
①朝昼夕食+おやつから、バランスのいい栄養素を取る
②味覚やかむ力を育てる
③離乳食完了後、大人と同じ食事への準備段階
④食べる楽しさを知る
という4つがあります。
また、年齢ごとに幼児食移行期(1歳~1歳半)→幼児食前期(1歳半~3歳)→幼児食後期(3歳~6歳)と3つの段階に分かれており、5大栄養素(炭水化物、たんぱく質、ミネラル、ビタミン、脂質)をバランスよく取ることが大切です。
理想は主食、主菜、副菜、スープの一汁二菜ですが、毎度出す必要はありません。主食と主菜、副菜が一緒に摂れる丼ものや具だくさんスープなど、無理せずできる範囲でOKです。
さらに、「汁気」「調理法」「色味」「味付け」を上手に変えていくことも、子どもが食べやすく完食しやすい幼児食のポイントになります。
かむ力や消化が未発達の子どもは、食材によって調理法や切り方に工夫が必要です。詳しくは本書で確認してみてください。
__冷凍のプロに監修いただいたそうですね
つくりおきの冷凍に関しては、「衛生的に調理する」「空気を遮断する」「小分けに冷凍する」「解凍後は早めに食べる」「2週間以内に食べきる」などの基本ルールを守れば品質の劣化は少ないのですが、食材やメニューによっては、解凍することで味や食感が劣化したり、水分が出すぎてべちゃっとしてしまうことがあります。それではせっかく作ってももったいないですし、好き嫌いの原因になっては悲しいですよね。そこで、“冷凍王子”こと、西川剛史さんに監修いただいて、幼児食の作りおきが安全においしく冷凍できるかを検証して進めていきました。
忙しいママパパでもできる!おすすめ幼児食レシピ
__忙しいママパパでもできる、お手軽なおすすめレシピを教えてください
1歳~3歳くらいのお子さんに特におすすめのレシピをご紹介しましょう。もちろん、大人が食べても美味しいです!
【ミートボール】
(材料…大人2人分+子ども1人分)
豚ひき肉…250g たまねぎ…1個 サラダ油…小さじ2 パン粉…大さじ3 塩…少々
A(トマトピューレ…大さじ2と1/2 みりん、しょうゆ…各大さじ1 水…170ml)
水溶き片栗粉…小さじ3
(作り方)
1 たまねぎはみじん切りにする。フライパンに油小さじ1を熱し、たまねぎを入れて炒め、冷ます。
2 ボウルに1とひき肉、パン粉、塩を入れてよく混ぜ、食べやすい大きさに丸く成形する。
3 フライパンに油小さじ1を熱し、2を入れて中火で焼く。
4 焼き色がついたら転がしながらしっかり中まで火を通し、Aを加えて煮立たせる。
5 ひと煮立ちしたら水溶き片栗粉でとろみをつける。
【にんじんのごま和え】
(材料…子ども3人分)
にんじん…小1本 A(黒すりごま…小さじ2 だし汁…小さじ1 しょうゆ…小さじ1/2弱)
(作り方)
1 にんじんはせん切りにする。耐熱容器に入れてラップをし、電子レンジ(600W)で1分半~2分加熱する。
2 ボウルにAを混ぜ、1と和える。
【ミルクもち】※冷凍OK!
(材料…子ども4人分・250ml容器1個分)
牛乳…1カップ 片栗粉…大さじ2強 砂糖…大さじ2と2/3 きな粉…大さじ2弱
(作り方)
1 鍋に片栗粉と砂糖を入れ、牛乳を少しずつ加えながら混ぜる。弱火にかけ、混ぜながら加熱する。
2 水でぬらしておいた容器に1を流しいれ、冷ます。
3 食べる際にスプーンですくって皿に盛り、きな粉をまぶす。
【バナナパイ】※冷凍OK
(材料…4個分)
冷凍パイシート(市販)…1枚(※冷蔵庫で解凍しておく) バナナ…1本 牛乳…小さじ1
(作り方)
1 パイシートはうすくのばし、4等分に切る。バナナは1cm厚さの輪切りにする。
2 パイシートの端にバナナを並べ、パイシートを巻きつける。
3 オーブンの天板にクッキングシートをしき、2の巻き終わりを下にして並べ、切り込みを3ヵ所入れ、ハケで表面に牛乳を塗る。
4 200℃に予熱したオーブンで15分程焼く。
コロナ禍で痛感した「保育園の給食のような栄養バランスの良いごはんを食べさせたい」
__コロナ禍で感じた幼児食の悩みの変化とは?
「好き嫌いや食べむらがある」、「何を作ればいいかわからない」「アレルギーがある」「食が細い」といった幼児食の悩みは変わりませんが、コロナ禍で印象的だったのが、緊急事態宣言やコロナの流行で保育園が休園した際に、「3食子どもにどんなご飯をたべさせたらいいか不安」「栄養がきちんと摂れているか心配」という声だったんです。つまり、管理栄養士さんによる栄養バランス満点の保育園の給食に親御さんたちがどれだけ助けられていたか、ということなんですね。保育園の1食では1日に必要な栄養分の1/2〜1/3が摂れるよう考えられていると言いますから、それがあるとないとでは大きいですよね。
なにより、園では「お友達が食べているから食べる!」という集団心理が働きますから、家で食べない食材もしっかり食べられたりします。
そんな中で、私たちhomealの幼児食宅配サービスを使っていただく方が増えたというのも事実です。特に働くママパパは、仕事をしながら子どもたちの栄養バランスを考えた食事を毎食作るのは大変ですから、「もう今日は疲れて作れない!」というときは、プロが作った安心安全なhomealの幼児食を冷凍庫にお守り代わりにストックしていただいて、使っていただいている方が多いです。
homealの幼児食宅配サービスについて
__幼児食の宅配サービスはどんな方が利用をされていますか?
当初は、忙しいママパパたちを幼児食の宅配サービスだけでサポートしようと考えていたのですが、利用者の方の声を聞くうちに、「料理を手抜きをしているようで、どこか罪悪感を感じる」ということを知りました。そこで、「冷凍のhomealのおかずに、簡単なスープだけ作れば完璧!」など、あと1品だけ何かを添えるアドバイスをすることで、ママパパたちの気持ちを満たしてあげるような工夫をしています。
また、幼児食の悩みは人それぞれですし、誰に相談したらいいかわからないという声を数多くいただきました。「子どもがごはんを食べてくれないことって、その人にとっては今、世界で一番大きな悩みなんだな」と感じたんです。そうした悩みを解決してあげたいと思い、homealでは専属の管理栄養士による無料の「LINE幼児食相談」を設置しています。
幼児食では、「何を食べさせるか」だけではなく、親御さんたちが抱える課題感だったり「ちゃんとした食事を作らなきゃ」といったプレッシャーなど心の悩みにも寄り添うことがとても大切だと感じています。homealが幼児食の駆け込み寺的な存在に慣れたら嬉しいですね。
__今後考えていらっしゃることはありますか?
今はお家で食べる食事をメインとしていますが、今後は外食先でも安心安全な幼児食が食べられるレストランを増やして、お子様ランチをアップデートできたらと考えています。
すでに、いくつかのグランピング施設にhomealを置いていただいているところもあるのですが、子どもが食べきれなかったら大人が食べても美味しいと好評をいただいています。
homealで子どもと「美味しいね」と愛情を交わし合う、伝える時間を作って頂けたら嬉しいです。食を通じて家族を愛する時間を増やしていくことが私たちの目標です。
【homealの人気宅配幼児食】
レバー入りのミートボールのトマト煮
お肉にレバーを配合した手ごねミートボール。レバーが苦手なお子さんにも美味しく食べられるよう、配合にこだわりました。鉄分を取りたい親御さんにも人気です。1パック(幼児2~3食分相当入り)税込み997円。
隠れ野菜たっぷりの辛くないキーマカレー
見た目はコーンが入った子ども向けのカレーですが、人参や玉ねぎ、ピーマンやしいたけ等の刻み野菜をたっぷり混ぜこんでいます。
子どもに野菜を食べてほしい親御さんはもちろん、大人にもちょうどいい甘さと旨味なので、家族みんなでたべられます。キャンプ場やグランピング施設でも好評です。1パック(幼児3食分相当入り)税込み997円。
都度購入から継続宅配、ギフトセットまで用途はさまざま(写真はお試しセット、幼児12食分相当入りで税込み3980円)。
ちなみに、LINEの幼児食相談は商品を購入しなくても使用可能だそう。外食気分でセットを頼むのもいいですね。無料で幼児食診断を行ってくれるサービスも。
ぜひ一度HP(https://homeal.co.jp)をチェックしてみてください!