幼保無償化=0円ではない!? 10月から始まる幼保無償化のこと~都会のママ友ルール第20弾~
いよいよ10月から幼保無償化(幼児教育・保育の無償化)が始まります。未就学児のいるご家庭にとってありがたい制度ですが、実際の金額がいくらか、わが子の通う園が無償化の対象になるのか、まだよく知らないという方もいるのではないでしょうか。
今回は、幼保無償化について、制度の仕組みと、無償化の対象となるママたちの声をまとめてみました。
目次
無償化になるのは保育料のみ。給食費・行事費などは実費に!
幼保無償化の対象となるご家庭は、10月が待ち遠しいところですよね。しかし中には無償化の内容についてまだ理解していない方もいらっしゃると思います。一見、“無償”という言葉に惑わされるかもしれませんが、保育園代、幼稚園代が完全に無料になるわけではないことをご存知でしょうか。
まずは幼保無償化の概要を見てみましょう。幼保無償化は、3~5歳児と0~2歳児の区分に分けて考えられ、多くの方に関わってくるのは3~5歳の区分です。まず、知っておきたい3つのポイントがこちらです。
ポイント① 3~5歳児は全世帯が無償化の対象になる!
幼稚園、保育園、認定こども園に通う3~5歳児は、世帯年収に関わらず全世帯が無償化の対象となります。
幼稚園は、月額2万5700円まで助成が受けられます(※保護者の就労状況に応じて、預かり保育料も月額1万1300円まで無償)。保育園は、月額3万7000円まで助成が受けられます。ただし、給食費、通園送迎費、行事費などは無償化の対象外となり、実費になります。
実費の額については園ごと、もしくは自治体ごとによって変わるようですが、給食費として4500円程度を負担することになりそうです。
無償化の対象となるのは、原則として3歳になったあとの最初の4月からとなります。幼稚園は3歳になったその日から無償化の対象になりますが、預かり保育に関しては3歳になったあとの最初の4月から対象になります。
ポイント② 0~2歳は住民税非課税世帯が幼保無償化の対象に
保育園、認定こども園に通う0~2歳児は、住民税非課税世帯(※年収限度額は自治体によって異なりますが、世田谷区の場合は子ども1人扶養の場合:年収156万円以下)が無償化の対象となり、認可保育園は保育料が無料に、認可外保育園は4万2000円を上限に助成が受けられます。
ポイント③ その他の保育施設やサービスにも助成あり
認可以外の保育施設等や、ベビーシッター、子ども・子育て支援法に基づく一時預かり事業、病児保育事業およびファミリー・サポート・センター事業も、保育の必要性があると認定された3~5歳児は、月額3万7000円まで上限つきで助成を受けられます。
国が定める認可外保育施設の指導監督基準を満たしている認可外保育施設等であれば、インターナショナル系の幼稚園や、受験対応型託児「伸芽’Sクラブ」などに通うご家庭も無償化の助成を受けられます。
私立の幼稚園に通う専業主婦(夫)のご家庭は、幼保無償化の助成だけでは保育料が無料にならない可能性も高いですが、自治体によって、幼保無償化とは別に補助金の支給を行うところもあるようです。
保育園に通うご家庭も、給食費などの実費の支払いが発生するとはいえ、毎月数万円の出費が抑えられるのはありがたいところですよね。
無償化で浮いたお金は、習い事代? それとも貯金?
この幼保無償化の対象児は約300万人になると言われています。対象となるご家庭のママたちにアンケートを取ってみたところ、当然ですが、無償化は助かるという声が多くありました。
「来年の4月から2万9000円の保育料が0円になる予定です。通っているこども園は自宅からの距離が近いうえに、園庭や体育館も広く、担任をはじめとしたスタッフも多くて気に入っているので、無償化はありがたいです。でも給食費は別途かかるんですね(笑)」(新宿区・こども園/2歳児のママ)
「10月の開始時に無償化の対象になる子どもが2人いるので、合わせて6万円ぐらいが無償になります。わが子も対象になるとはこのアンケートをもらうまで知りませんでした。送迎のことも考え、兄妹で同じ認証保育園に入れているので転園は考えていませんが、習い事を増やすかどうかも含めて検討したいので、役所からは早めに案内が欲しいですよね」(川崎市・認証保育園/4歳・3歳・1歳児のママ)
「もともと港区は2人目より保育料が無料なので、3人いるわが家は1人分お得になりますが、港区民は実際そこまでこの制度で恩恵を受ける人は少ないのでは」(港区・認可保育園/小1・3歳・1歳のママ)
無償化は嬉しいことではありますが、その反面、待機児童の問題や保育士不足が加速するのではないかという懸念もされています。
「同じ区内でも私立と区立では補助金の差もあるようで少し気になります。安全かつ質の高い保育をしていただきたいと思います」(目黒区・私立幼稚園/小2・3歳児のママ)
「無償化により、保育の必要性がそれほどない家庭も預けるようになり、待機児童が増える気がします。保育施設やそのキャパシティが増えるようなことにお金を使って欲しいと思います。保育士の地位や給料がもっと上がることを願ってやみません」(港区・認可保育園/小1・3歳・1歳のママ)
また、無償化で毎月数万円が浮くことになるので、その分を習い事や貯金など、有効に使いたいとお考えの方も多いようです。
「わが家はスイミングとか体操とか、子どもの体づくりに必要そうなものにお金を使いたいと思っていますが、周りでは年長になり学習面を強化しようかと話しているママも多いです」(川崎市・認証保育園/4歳・3歳・1歳児のママ)
「幼稚園に通う下の子は、保育料の他に幼児教室9000円、スイミング7500円かかっています。小学2年生の上の子は、習い事も多く、スイミング6000円、サッカー2500円、そろばん6000円、英語3000円、通信教育(国語・算数・理科・社会)5000円かかっています。無償化で下の子の保育料3万6000円がなくなれば、貯金にまわしたいと考えています」(目黒区・私立幼稚園/小2・3歳児のママ)
「習い事や家族での旅行、子どもたちへの貯蓄などに充てたいと考えています。一般家庭では娯楽費となるのかもしれませんが、体感施設(美術館や博物館など)や旅によく出かけることで、さまざまなものや景色、人などと触れ合い、いろいろな体験をさせることに我が家ではお金を使いたいと考えています」(港区・認可保育園/小1・3歳・1歳のママ)
筆者の下の子も無償化の対象になるのですが、わが家はちょうど保険の見直しを行い保険料が少し高くなったところなので、無償化で浮いたお金はそこに充てようと考えています。
幼保無償化に関する詳細は、8月中には各自治体から対象となるご家庭に通知されるとのことです。早めに情報が知りたいという方は、各自治体に問い合わせてみるといいでしょう。
▼知らないと危険!?都会のママ友ルール
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