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子育て

「すぐ泣く子」は小学校受験に向いていないの?

「すぐ泣く子」は小学校受験に向いていないの?

「幼稚園でお母さんと離れるのが嫌で大泣き」「初めての習い事では不安と緊張のあまり大泣きして部屋に入ることすらできなかった……」そんな経験をされたことがあるお子さんは多いはず。では、そういった「すぐ泣く子」は小学校受験には向いていないのでしょうか?

さらに、すぐ泣く子を「自分で泣き止む子」にする方法について、伸芽会の牛窪先生にお話を伺いました。

子どもが泣く理由を冷静に分析しよう

幼児はちょっとしたことで泣くのは当たり前です。でもそこで大事になってくるのが「わが子がどうして泣いたか」の理由を冷静に分析することです。

たとえば、幼稚園や習い事に「行きたくない」と泣いたします。

主な理由としては
・やりたくないことがある
・疲れている
・体調が悪い
・お友達や先生が嫌
などがあげられるでしょう。

なぜ嫌なのか、なぜ泣いているのか理由を聞いたら、その事実を冷静に分析します。このとき重要なのが、理由を誘導尋問したり深堀りしすぎないこと!

たとえば「〇〇ちゃんが嫌」と言ったとき、多くのご家庭では「うちの子が〇〇ちゃんにいじわるされた!」と被害者だと思い込みがちですが、この時点ではまだわが子が被害者かわからず、加害者の可能性もあります。

子どもは2、3歳でも「〇〇ちゃんが嫌だから行きたくない」などと親が納得する理由を作り出そうとします。まずは泣いている理由を冷静に受け止めましょう。

習い事で泣く子、2つの理由

習い事で泣く子には主に2つの理由があります。

1. 緊張やお母さんと離れる不安(母子分離)
2. 思い通りにならない

伸芽会に通われるお子さんでも、慣れるまでは泣くのが当たり前です。むしろ最初に大泣きした子の方があとに引かないことが多いです。

習い事で泣く理由は
「緊張やお母さんと離れることへの不安」
「思い通りにならないから」
などでしょう。

大抵のお子さんはお母さんが見えなくなって2~3分で泣き止みますが、授業が終わるまで1時間ずっと泣き続けているようなお子さんは、実はお母さんの方が過剰に心配してこっそり様子を見ているといった方が多いのです。たとえお母さんの顔が見えなくても「きっとママが心配しているはず……」と子ども自信も不安に感じるため、余計悲しくなってしまうんですね。

心配で不安な気持ちはわかりますが、習い事でお子さんを預けたら「あとは泣いても先生にお任せします!」「ちょっとお茶してリフレッシュしてきます!」くらいの気持ちで、お母さんもお子さんと離れる練習をしてみましょう。

最初は大泣きしても帰りに元気なら問題ありませんが、そのお教室に1ヵ月通っても帰るまで泣いている場合、お子さんにとって何か相容れないことがある証拠です。そこまで無理をさせるのは可哀そうですから、辞めるか他を探すか考えてもいいかもしれません。

すぐ泣く子は小学校受験に向いていないのか

小学校では、公立・私立・国立問わず、担任の先生が1人につき30人くらいのお子さんを見ることになります。一人の子が駄々をこねたり泣く度に対応していては、授業が止まり他の子に迷惑がかかってしまいます。

少し厳しい言い方かもしれませんが、すぐ泣く子は小学校受験の前に、就学に向いていない状態かもしれません。まずは就学時に不自由のないように、自分の気持ちをコントロールする練習をしていきましょう。

入試の本番で泣いたらどうなる?

もちろん、試験本番で泣いても合格しているお子さんはいます。「緊張して瞬間的に泣いてしまう」「失敗して泣き続けてしまう」など泣きの種類にもよるでしょう。

試験では、入室前に緊張して泣いてしまう子が一定数いますが、その場合、学校側は「落ち着いたら入りましょうね」と促すだけで、それ以上の関わりはしません。

そこで自分で気持ちを立て直して、時間内に部屋に入れれば問題ありませんが、試験終了の時間が来ても泣きやまなければアウト。ご縁がなかったということです。

泣き虫の克服法

小学校受験の試験本番で泣いてしまう子の理由に「できなくて泣く」というのがあります。これは、家庭学習で「できるまでやる」が裏目にでてしまっているケースです。完璧を追い求めすぎると、本番で何か1つ失敗したときにやる気がなくなってしまうことがあるからです。

克服法としては、入試1年前なら「10問できるまで頑張ろうね」でいいですが、入試が近づいてきたら、できない問題ばかりやらず、「時間内にできなければ次に行こう」と気持ちを切り替える練習をしてみてください。社会にでればできないことの方が多いですから、小さいときから気持ちを切り替える大切さも教えていけるといいすね。

また、親御さんの声がけも泣き虫克服にはとても重要です。何かできなかったときに「なんでできないの? ダメな子ね!」ではなく、「こんなこともできたのね」とポジティブに褒めて自信をつけていくこと。こうした花丸貯金が「自分にもできる」と自信につながり泣き虫克服につながっていくはずです。

著者プロフィール

ライター・エディター。出版社にて女性誌の編集を経て、現在はフリーランスで女性誌やライフスタイル誌、ママ向けのweb媒体などで執筆やディレクションを手がけている。1児の母。2015年に保育士資格取得。

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