使用可能な平均言語数は4つ!マレーシアでの幼稚園選びとは?
日本での幼稚園といえば、家からの距離や教育内容で選ぶのが一般的ではないでしょうか。
ここマレーシアでは、それに加えて、どの言語で授業が行われるかも幼稚園選びの大切な要素となっています。その理由は、単純に幼稚園でどの言語を習得させたいかということではありません。使用言語によって幼稚園の特長が大きく異なるからなのです。
多民族国家マレーシアでの幼稚園選びとは?現地からレポートします。
目次
充実した施設で伸び伸び生活「インターナショナルスクールの幼稚部」
マレーシアでとくに人気なのは、イギリス、アメリカなど欧米系のインターナショナルスクール。一番の特長は、なんといっても、欧米人が話すきれいな英語に小さいうちから触れられることです。
マレーシアでは英語は公用語のひとつですが、なまりがあるため、きれいな英語に触れるにはインターナショナルスクール以外の選択肢がないのです。
インターナショナルスクールは小中高校と隣接していることが多く、充実した施設や広い園庭で伸び伸びと生活できるのも魅力。人気がある小学校は定員オーバーになることもあるため、内部進学を見据えて幼稚部から入学させる親も多いのだとか。
学費が月額RM3,500(約10万円)とマレーシア人の平均給料を上回るため、欧米系駐在員や日本や韓国からの母子留学、マレーシア人富裕層の子息が多く通っています。
放課後のアクティビティが充実「ローカルの私立校」
ローカルの私立校でも、授業は英語で行われます。ただ、インターナショナルスクールと違い、マレーシア人の先生がなまっている英語で授業をするため、家庭によって好き嫌いがわかれるところです。
授業は12時までと短いのですが、それ以降のプログラムが充実していることが特長。運動系ではバレエ、ヨガ、テコンドー、空手、ジム、文科系では創作、演劇などがあります。
わざわざ習い事への送り迎えをせずに子どもにいろいろな経験をさせてあげられることが親からの支持を集めているゆえんで、学費はインターナショナルスクールより安い月額RM2,500程度(約7万円)。
ただし、無認可の学校も多く、幼稚園によっては子ども一人ひとりに目が行き届いていない、ダンスの時間に先生が一人だけ踊っているといったことも。事前の見学が欠かせません。
また同じ系列の幼稚園でも、園庭がある一軒家であったり、日光が差し込まないショッピングモールの一室であったりと環境が大きく変わるので、わざわざ遠くの分校に通っている方も多くみられます。
勉強する習慣をつけてくれる「中華系幼稚園」
北京語で授業が行われる中華系幼稚園は、アルファベット、漢字、計算などをカリキュラムとしてとりいれており、早期教育という意味ではピカイチ。知識だけでなく、毎日勉強する習慣をつけてくれるのが最大のメリットで、インド系や日本人の子息を見かけることも増えてきました。
ただ、圧倒的に中華系の子息が多いので、行事やマナーは中国式。それでも、発音が難しいという北京語を幼少期に耳で覚えるためには最高の環境であることは間違いなく、家庭でフォローアップしながら通わせている日本人のご家族もいらっしゃいます。
上記のほか、マレー語の幼稚園や、クアラルンプールには日本国大使館附属日本人学校幼稚部もあり、選択肢は多岐に渡ります。日本から来られた方も、せっかく海外にいるのだからと現地の幼稚園を選択する方、日本の文化をきちんと学んで欲しいから日本人学校を選ぶ方など、さまざまです。
家庭の教育方針によってさまざまな学校を選ぶ選択肢があることが、マレーシアの最大の魅力といえるかもしれません。
参考URL
「Garden International school」
「The Children’s house Malaysia」
「School Malaysia」
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