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クリエイターパパ青木亮作さんが伝授!工作で子どもと大盛りあがりできるコツ

クリエイターパパ青木亮作さんが伝授!工作で子どもと大盛りあがりできるコツ

新型コロナウィルスの影響で今まで以上に家の中で過ごす時間が長くなっています。ゲームやテレビの時間が増えてしまっているご家庭や、遊ぶネタに尽きてしまったというご家庭もあるかと思います。

今回は、子どもからの「これつくって!」という無茶な発注にもサクッと応えられるクリエイターの青木亮作さんに、家の中でもクリエイティブに遊んですごすコツを伺いました。

青木亮作さん
プロダクトデザイナー。OLYMPUS、SONYでプロダクトデザインや商品戦略企画を担当。2011年に治田将之氏とともにTENTを設立。大手企業の生活家電から、自社オリジナル商品までさまざまなプロダクトを手掛け、国内外の賞を多数受賞。プライベートでは小学2年生の女の子と3歳の男の子のパパ。子どもからのリクエストに応えてぶっつけ本番で作る工作シリーズ「とーちゃんつくって」をInstagramにアップ中。
TENT(https://tent1000.com/) Instagram(aoki_tent
とーちゃんつくって(https://tent1000.com/ryosakusousaku/index.html

 

子どものリクエストに応えながら、臨機応変に作る

__「とーちゃんつくって」という工作シリーズをInstagramにアップされていますが、どういうきっかけで始められたんですか?

もともとはザリガニワークスという知り合いのクリエイターさんが工作をアップしているのを見て、自分もやってみたという感じです。最初は当時3歳だった娘にカメラを作りました。実際に撮影できるわけではないんだけど、すごく気に入ってくれて、外に出かけるときも首からかけてお友達にも自慢していました。これは良いなと思って、その後も娘のリクエストに応えて作っていくようになりました。

__主に段ボールを使って工作されているのには何か理由がありますか?

たまたま段ボールが家にいっぱいあったからです。Amazonなどで買い物するとだいたい段ボールで届きますよね。それを使って工作しています。段ボール以外にコピー用紙も良く使います。

__工作するときのルールや考え方などがあれば教えてください。

仕事でプロダクトデザイナーをやっているので、それと同じことはしたくないと思っていて。事前に考えないで、はさみを入れながら考えるようにしています。子どものリクエストもすぐ変わるじゃないですか。「お風呂作って」と言ってたのに、途中で「やっぱりテーブルにして」とか(笑)。その都度子どもに相談しながら、臨機応変にやるようにしています。

工作はだいたい土日にやっているのですが、午後の公園遊びから帰ってきて夕飯の準備をするまでの2時間ぐらいに作ることが多いですね。そのぐらいの時間内にできるものを、できるだけ手を抜いてやるようにしています。大人がこだわるととめどなく続いちゃうので、2時間ぐらいがちょうどいいです。

作ったらボロボロになるまで遊んで捨てる

__これまでどのような作品を作りましたか?

上が女の子なので、基本的にはおままごとに登場するものを作ることが多かったです。うちはあまり既製品のおもちゃを買わず、だいたい作って遊んでいました。娘は意外と大人が普段使ってるものをリクエストしてきましたね。コーヒー豆をガリガリするコーヒーミルはよく使ってましたし、アイロンも楽しそうに遊んでました。うちにIKEAのキッチンがあるのですが、そこを飾り付けしてピザ屋にして遊んだりもしてましたね。ピザは、段ボールを丸く切って生地にして、折り紙や色紙を切ったものを具材に見立ててトッピングしたら完成します。これを何枚も作るとピザ屋さんごっこができます。

最近は3歳の息子から、あれ作ってこれ作ってと言われることも増えてきました。怪獣、ロボット、車、銃などのリクエストが多くて、女の子とは全然違うなと思っています。

コーヒーミル。

アイロン。

ピザ屋さんごっこ。

__段ボールの工作がどんどんたまっていきますよね。遊んだ後は飾りますか?

子どもが遊ぶのであっという間にボロボロになっちゃうんですよね。うちの奥さんもすぐ捨てるタイプなので、飾ることもなく、2、3日で捨てられてしまいます。「また次作ればいいじゃない」って言われて。

__お子さんと一緒に工作するようになって良かったと感じるところはありますか?

暇をつぶす方法が見つかったのは良かったと思います。あと子どものスキルもどんどん上がってて、小学校2年生の娘はもう自分で自由に作るようになってますね。最近は「お星さまハウス」というのを良く作ってます。段ボールに穴をいっぱい開けるだけなんですけど、中から覗くとプラネタリウムみたいな感じになるんです。

上手い下手はどうでもいい!子どもと遊べるものであればそれで十分

__思い出に残っている作品は何ですか?

それはやっぱりランドセルかな。娘が小学校に上がる前にランドセルを買ったんですけど、子どもって買ったらすぐに使いたくなるじゃないですか。でも奥さんは「汚れるから小学校始まるまで使っちゃダメ」と言う。じゃあ練習用のランドセルを作ろうかってことになって。ランドセルとかカバン系のものって意外と簡単で、箱作ってペラッとめくる部分を後からつけるだけで出来ちゃうんです。ベルト部分も段ボールを細長く切ってつけました。その段ボールのランドセルを背負って、小学校まで通う練習として歩いて行ってみたんですよ。あれは良い思い出になりましたね。

娘の中で印象に残っているのは、ぬいぐるみの椅子だそうです。小さい子って、お気に入りのぬいぐるみも一緒にご飯を食べたいって言いますよね。でもテーブルにのせると邪魔になるし。そこでテーブルに差し込める椅子を作ったんです。ぬいぐるみを座らせてるといつもよりちゃんとご飯を食べてて楽しそうでしたね。

__工作が苦手というパパやママも多いと思うのですが…。

苦手な方ってみんな、「上手にできない」とか、「きれいにできない」とか言うんですけど、上手か下手かなんてどうでもいいと思うんですよね。子どもと遊べるものであれば、それだけで十分価値があるわけじゃないですか。上手に作ろうとしないで、なんなら子どもより雑にやってみるのも面白いと思います。

僕は基本的に子どもと工作するときは家にあるものを使っています。わざわざ100円ショップなどに材料を買いに行くことはあまりないですね。もちろん仕事では材料を買って試作しますけど、土日に家でもそれやっちゃうと仕事と同じになっちゃうので、そこは線引きしてます。

簡単に楽しめる「もぐらたたき」「美容師さんごっこ」「ドーナツ作り」

__おうちで簡単に作って遊べるものがあれば教えてください。

小さい子でも盛り上がれるのは「モグラたたき」ですね。段ボールに切り込みをいっぱい入れるだけで作れるのですごく簡単です。たたく棒も段ボールで作り、モグラはおうちにあるぬいぐるみを使ってください。ぬいぐるみを2種類用意して、たたいて良いぬいぐるみとたたいてはダメなぬいぐるみを決めて穴から出すと、さらに盛り上がります。

もう少し大きい子には「美容師さんごっこ」が楽しいかなと思います。コピー用紙を半分に折って、端っこにはさみで切り込みをたくさん入れ、クルッと巻いて止めて顔や洋服を描きます。美容師さんみたいに髪の毛をちょきちょき切ったり、結んでリボンをつけたりして遊べます。作るのは簡単だし、子どもも喜ぶし、おすすめです。

あと、「ドーナツ作り」も良いと思います。紙を4つに折って、中心部分と外側を丸く切って開くと、ドーナツ型になります。そのドーナツ型の紙に色鉛筆でトッピングを描きます。「いろんなドーナツを作ってドーナツ屋さんをやろう!」と言っておくと、子どもが夢中になってたくさんドーナツを作ってくれます。これはおうちだけでなく、レストランにいるときや電車移動中にも良く作りましたね。出かけるときはだいたいはさみと色鉛筆を持ち歩いているので、どこでもドーナツ屋さんができました。

__おうち時間で工作にチャレンジしようと思っている親御さんたちにメッセージをお願いします。

工作って言うと、上手い下手が気になっちゃうとは思うんですけど、そこは関係ない、ということを一番伝えたいですね。おうちにあるもので適当に作るから遊びなんです。

コピー用紙を丸めて投げ合いっこでも十分楽しいので、まずはそのぐらいから始めてみてはいかがでしょうか。

青木さんの『なんとかする工作』(玄光社刊 2200円+税)も好評発売中!

娘さんからのリクエストに応えた工作シリーズ「とーちゃんつくって」をまとめた1冊。「工作のノウハウ本というよりは、こんなものを作ってみたいと思える、アイデアや着想のヒントになればいいなと思っています。」(青木さん)

取材後、さっそく我が家でも青木さん直伝の「美容師さんごっこ」をやってみたところ、5歳の息子も楽しそうにちょきちょき…。あっという間に坊主にされてしまいましたが(笑)、すごく気に入ったようで何度もリクエストされました。はさみを使う練習にもなって良いなと思いました。みなさんもぜひ作って遊んでみてください。

著者プロフィール

大学生の頃よりファッション誌のライターとして活動し、主にインタビューページなどを担当。現在はママ向けライフスタイル誌やWEBに執筆中。小学生と保育園児の男子2人の母。

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