ウソ!ホント?「共働き家庭の小学生は成績が悪い」
一般的には、「共働き家庭の子どもは勉強ができない」というイメージがまだあるようですが本当でしょうか。
専業主婦と比べて、親が家で勉強を見る時間が少ないことや、親が子どもをかまってあげる時間が少ないから、“学習習慣がつきにくい”→“宿題をやらない”→“学校の成績が伸びないというのが主な理由として挙げられます。
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大切なのは、一緒にいる時間よりも質!
では、専業主婦の方が子どもにつきっきりで勉強を教えれば、必ず成績が伸びるものでしょうか?答えはNO!
親子といえども別の人間、お母さんのやり方を子どももできるとは限りません。お母さんの知っているやり方に依存して勉強を教えると、子どもは混乱してしまうこともあります。そんなときに、「なんでできないの!」と、子どもを否定するような言葉をかけてしまうと、子どもは自信を喪失してしまいます。子どもの性格によっては、お母さんが常に見ていることでプレッシャーに感じてしまうことも…。
例えば、親が帰ってくるまでは、計算ドリルや漢字練習など、子どもがひとりでできるものを用意し、子ども自身で進められるように工夫しておきましょう。親が帰ってきたら丸つけをしながら出来をチェックし、心配なところを一緒に見てあげることで、子どもの理解も深まりますし、親も子どもの状況を確認することができます。
一緒にいられない時間、一緒にいる時間のそれぞれを有効活用すれば、学びの質を高められるでしょう。
お母さんが働くことで得られるメリット
子どもの勉強が思うように進まず、お母さんがイライラして家族喧嘩が増えたり、子どもにあたってしまったりするくらいなら、お母さん自身で勉強をみるのをやめて、勉強のことをよく知るプロに任せてしまった方が安心です。
近年では、学校帰りに勉強を見てくれる教育型学童施設もあります。第三者だからこそ、お子さんを客観的に見ることができ、プロの視点でお子さんを伸ばしてくれるでしょう。
※教育型学童施設についてはこちら
共働きであることは、勉強ができない理由にはなりません。共働きで親が忙しいからこそ、子どもは「親に頼らず自分で宿題をしよう」と自分で学習計画を立てるなど、自分のことは自分でやれるしっかりした子どもに育つことも多いのです。家族みんなが規則正しく生活することで、生活習慣や学習習慣も身に付くでしょう。
子どもは大人が思う以上に鋭く大人を観察しています。親が一生懸命に働く姿を見て職業観が養われ、「パパやママみたいになりたい!」と考える子どももいます。そんな風に言われたら嬉しいですよね。
共働きだからと諦めたり、できないと決めつけてしまうのはもったいないことです。共働きでも、賢い子どもを育てることは十分に可能なばかりか、共働きだからこそできるメリットもいっぱいあります。家族一丸となって、有名小学校の受験に合格する方もたくさんいます。
働くお母さんは、決して悲観的にならずに、自信を持って、仕事も家事も子どもの勉強もメリハリをつけて楽しむ工夫をしてみてください。
周りの人たちも、もちろんお子さんも、仕事と子育てを両立するママの頑張りをきちんと見ています。ママが元気にイキイキと輝くことこそ、最高の子育てではないでしょうか。
子ども一人ひとりの個性に向き合う教育を実践。勉強ぎらい、成績不振の子どもの指導を得意とする。著書に「うちの子なんとかなりませんか?勉強嫌いを克服して30点上げる7つの方法」(ごきげんビジネス出版、2014年)など。