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コロナ禍だからこそ国際交流を!子どもの世界が広がる海外文通のススメ

コロナ禍だからこそ国際交流を!子どもの世界が広がる海外文通のススメ

新型コロナウイルスの影響で閉じこもりがちになり、なかでも海外旅行については実現が難しい日々が続いています。このような時だからこそ、海外文通を始めてみてはいかがでしょうか。世界中に友だちがいると、身近な人間関係の悩みも些細なことに思えてきます。

また、外の世界をあまり知らない子どもたちにとっては自分の世界を広げるよい機会となり、人格形成の土台作りにもなります。実際に海外文通サイトを12歳の娘と利用してみた感想をお届けいたします。

海外文通を通じて身に付いた意外なメリット

今回ご紹介する文通サイト「Global Penfriends」は1995年の設立で、登録者総数は60万人以上という大規模なサイトです。さまざまな国の人たちが新しい友情に興味を持ち、それぞれの国の文化を交換し合い、言語、旅行、教育などについて互いに学んでいます。子どもと一緒に利用してみた結果、感じたメリットや注意点を挙げてみたいと思います。

文通は心の安定に役立つ長期的なメリットが大きいのですが、今回は海外文通を始めた娘が短期間で身に付けた具体的なスキルを3つご紹介致します。

1.英語力がアップ

翻訳サイトや辞書を活用しながら、積極的に英文レターを読み書きするようになりました。受動的な姿勢で受けている英語の授業とは大違いといえます。海外文通には月謝も送迎も不要ですから、親としても助かります。

2.創造力がアップ

ペンパルたちからの手作りレターに感動し、娘もレターセットを手作りするようになりました。ルーズリーフと白封筒に、シールや切り抜きを貼って可愛く仕上げています。

3.タイピング速度がアップ

文通サイトを利用すると、文通希望者とのメッセージのやり取りが始まります。それが自然とタイピング練習につながりました。

海外文通サイトの登録方法やペンパルの探し方

では、海外文通サイト「Global Penfriends」とはどのようなサイトなのでしょうか。登録の仕方や内容、どういう人が登録しているのかなどについて紹介します。

このサイトは5歳〜99歳までの男女が登録可能で、手紙での文通相手のほかにメール友だちやプレゼント交換相手、言語交換パートナー、旅仲間まで探せます。登録は無料ですが、4ページにわたる質問事項に英語で答えていかなければなりません。入会登録事項やプロフィールは運営スタッフが一つ一つ目を通してチェックするので、入会許可が下りるまで数日かかります。

言語も文化も違うさまざまな国の人たちが登録していますが、登録者には「異文化に興味があり、外国の人と友だちになりたい」という共通の想いがあります。会員にはそれぞれ自分のプロフィールページがあり、好きなことや知っておいてもらいたいことなどが詳しく書かれています。このプロフィールのおかげで、相手を選ぶ際のミスマッチも避けられるようになっています。

プロフィールを読んで文通したい相手がいれば、まずはサイト内でメッセージを送ってやりとりします。無料会員は24時間に1回メッセージが送れ、別の人にメッセージを送りたければもう24時間待たなければなりません。メッセージを1回やり取りした人とはその後は何の制限もなく、自由にメッセージを送り合うことができます。有料会員になると1日に何人にでもメッセージを送れますが、無料会員でも十分にペンパルは見つかります。

プロフィールなど個人情報の安全面で気をつけることは?

このサイトの安全性はかなり高く、大人が16歳未満の未成年者に対して安易にメッセージを送れないようにセキュリティ面が強化されています。それでも念のために下記の点に注意が必要かと思い、気をつけるようにしました。

1.プロフィール設定で気をつけること

【写真】
写真は載せないか、載せる場合は遠くから撮った全身写真や、顔がはっきり写っていない写真を選ぶようにします。

【性別、年齢設定】
同性で年齢の近いペンパルからのみメッセージを受け取れるよう設定します。

【住所】
入会申請フォームの住所欄(必須)とは別に、プロフィール設定で「Snail Mail Details – Optional」という住所欄(オプション)があります。そこに住所を書くとある日突然有料会員から手紙が届く可能性もあるため、知らない人に住所を知らせたくない場合はそこを空欄にしておきます。

2.住所を教えるタイミングや文通の断り方

文通希望のメッセージが届いても、慌てて住所交換をする必要はありません。サイト内で幾度かメッセージのやり取りをしてから、「私はどちらでもいいけれど、もう少しメッセージのやり取りをする?それとも住所交換する?」と尋ねるとスムーズです。文通したくないと思った場合は、やんわりと断りのメッセージを送るとよいでしょう。

娘たちのやり取りを見ていると、以下のようなメッセージで断わったり断わられたりしています。

・すでに大勢ペンパルがいるから
・お母さんにペンパルの人数を制限されたから

「ごめんね。ほかのペンパルが見つかるといいね」という一文もあるといいですね。

たとえ文通できなくても、よほど不躾なメッセージでない限り、子どもたちはきちんと相手に返信しているようです。いろいろな子から届いたメッセージのおかげで、娘は人間関係の基本とことば遣いの大切さを学びました。

3.コロナウィルスの付着が心配な場合

エアメールは大抵1週間から4週間かけて届きますから、もしエアメールにウイルスが付着するとすれば国内の郵便配達中に付いた可能性が高いと思われます。一般的には、24時間放置してから開封するのがよいといわれています。ただ、エアメールが届いたらすぐに開封したくなるもので、娘は念のため除菌シートで封筒を一拭きしてから開封しています。

まとめ

海外文通で得たスキルやサイトの利用方法、気を付けるべき点についてお伝えいたしました。英語圏の登録者が多いのですが、非英語圏であるヨーロッパの子どもたちも英語の間違いなど気にせずに国を越えてどんどん友だちを作り、社会性を身に付けています。残念ながら、今のところ日本に住む子どもの登録者は数えるほどしかいません。これを機に、お子さんとご一緒に海外文通を通じた国際交流を始められてはいかがでしょうか。

<参考URL>
https://www.globalpenfriends.com/

著者プロフィール

世界35か国在住の250名以上の女性リサーチャー・ライターのネットワーク(2019年4月時点)。
企業の海外におけるマーケティング活動(市場調査やプロモーション)をサポートしている。

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