イギリスでは、オンラインの学習サイトを利用して子どもに勉強やエクササイズを学ばせる家庭が増えています。放課後や休日などに就学前の幼児も含め無料で気軽に取り組むことができるため、家庭での時間を有効に使うことができます。

新型コロナによるロックダウン中には多くの家庭が自宅学習用に利用していたという、ネイティブスピーカーによる動画などを取り入れたイギリスならではの4つの自宅学習サイトを紹介します。

① Draw with Rob Biddulph（ドロー・ウィズ・ロブ・ブドルフ）

●公式サイト
http://www.robbiddulph.com/draw-with-rob

●YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCBpgrJijMpk_pyp9uTbxLdg/featured

イギリスの児童絵本作家でイラストレーターのロブ・ビドルフさんが、絵の描き方を動画で紹介しているサイトです。

絵本に登場するキャラクターはすべてロブさん自身が描いたもので、動画ではそれらのキャラクターをはじめ、動物やレースカーなどを可愛くロブさん風にアレンジし、描き方をわかりやすく教えています。

動画は毎週、イギリス時間で火曜日と木曜日の午前10時に更新しています。動画の再生時間は絵によって異なりますが、ほとんどが10分～20分程度です。絵を描く道具は白い紙と鉛筆、色鉛筆かクレヨンがあれば十分です。

ロブさんはイギリス在住ですが、動画では日本製の筆ペンを使っています。筆ペンはとても繊細なラインを描くことができるため、海外ではマンガやイラストの制作に使う人もいるようです。筆ペンで楽しくイラストを描くことで、子どもたちが筆ペンに慣れる機会につながるともいえます。

でき上がった作品は#DrawWithRobのハッシュタグで、SNSに投稿することができます。毎日多くの作品が投稿されているので、海外の子どもたちの描いた絵をお子さんと一緒に眺めてみてはいかがでしょうか。

② Twinkle（トゥインクル）

●公式サイト
https://www.twinkl.co.uk/home-learning-hub

3歳から16歳まで、イギリスの義務教育で学習する年齢と学年に合わせた学習シートをダウンロードできるサイトです。

学習内容はすべてイギリスの学校で学ぶカリキュラムに準じていて、0歳から5歳までの幼児教育カリキュラム「EYFS（Early Years Foundation Stage）」と障害児教育制度「SEND（Special Educational Needs and Disability）」に沿ったカリキュラムも提供しています。

学習内容は3～5歳、5～7歳、7～9歳、9～11歳、11～16歳に分かれており、毎日新しい時間割を更新しています。時間割は午前9時から午後3時までで、1日に4教科（1教科につき1時間）を学び、朝のエクササイズや休憩時間、昼休みのアクティビティも含まれています。

週末は主にヨガやアート、虫や植物に関するレッスン内容で、家族で一緒に楽しみながら学ぶことができます。

Twinkleでは英語のスペルや単語といった学習シートのほか、英語圏の発音ルールであるフォニックスや絵本の読み聞かせの動画も紹介しています。算数や理科も英語で学習できるため、英語の読解力を身に付けることにも役立ちそうです。

世界の料理や宗教、お祭りなど、あらゆる分野での知識を付けることもできます。

この後に紹介するジョー・ウィックスさんのエクササイズも、このサイトで毎朝の日課として組まれています。

③ Collins Dictionary（コリンズ・ディクショナリー）

●公式サイト
https://www.collinsdictionary.com/word-of-the-day

英語辞典を出版するコリンズ（Collins）社の公式ウェブサイトです。日常的な単語から普段聞き慣れない単語まで、毎日単語を1日1ワードずつ紹介しています。

発音の仕方、イギリス英語とアメリカ英語の綴り、単語を意味する写真、単語を使った例文などを掲載しており、辞書を見るようなイメージで気軽に英単語が学べます。

サイトでは辞書のように英単語を簡単に検索できるようになっており、英文法について学べるページもあります。英語のほか、フランス語やドイツ語、スペイン語、ヒンディー語の文法などを学ぶこともできます。

翻訳ページでは英語から外国語へ翻訳するツールを利用できるので、英語から日本語または日本語から英語へ翻訳して、読解力を高める練習にも役立ちます。

④ Joe Wicks（ジョー・ウィックス）

●YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/thebodycoachtv

イギリス人フィットネス・コーチのジョー・ウィックスさんが、自宅で実践できるエクササイズを紹介しています。ジョーさんはイギリス国内の学校を回ってエクササイズを指導していて、子どもたちに人気があるインストラクターです。

YouTubeチャンネルでは、大人向けのエクササイズのほか、小学生から高校生までを対象にした運動の動画を配信しています。

ロックダウンで学校が一時休校になった際、学校は生徒に体育の自宅学習用としてジョーさんのエクササイズ動画をすすめていました。子ども用のワークアウト動画は5分、8分、30分と分かれていて、それぞれ違うエクササイズ動画が数本投稿されています。

ジャンプやスクワットなど足腰や全身を鍛える運動を取り入れているので、わずか5分や8分の動画でもかなり疲れます。運動ごとに20秒間の休憩時間を入れたスピード感のあるエクササイズで、子どもが楽しめるように構成されています。

道具などは何も要らず、部屋のなかで今すぐ実践できるエクササイズです。ただし、飛び跳ねたり走ったりの運動がほとんどですので、騒音が気になる場合は屋外で行うなど、配慮が必要かもしれません。

まとめ

イギリスの家庭で利用している、人気の家庭学習サイトを紹介しました。お絵描きやエクササイズでは、小さい子どもでも楽しみながら自然にネイティブの英語を学ぶことができます。

学習シートは学校のカリキュラムに合わせてあるため、イギリスの子どもたちが何を学んでいるかを理解することができます。辞書のサイトも使いやすいので、語学力アップのためにぜひ利用してみてはいかがでしょうか。