子どもと学ぼうお金のコト【後編】ジュニアNISAって何?【知って得するお金のコト 第2回】
2016年からジュニアNISA(ニーサ)がスタートしました。「NISAって株でしょ? なんでそのジュニア?」と疑問に思う方も多いかもしれません。
ジュニアNISAの概要を知り、この制度を使ったお金教育についても考えてみましょう。
目次
ジュニアNISAとは
2016年4月からスタートした「ジュニアNISA」は、すでに始まっていた少額投資非課税制度「NISA」の子どもバージョン。なんと、0歳から株式などの投資口座を作ることができちゃう、画期的な制度です。
「NISA」も「ジュニアNISA」も、投資によって増えた利益にかかる税金が非課税となり、本来は20%超かかる税金がかかりません。もし利益が10万円あった場合、20,000円も得することができるんです!
NISAと異なる3つの特徴!
ジュニアNISAはNISAと異なる特徴がいくつかあります。
一つ目は、18歳まで引き出すことができないこと。NISA口座で取引した株や投資信託で得た利益は、いつでも引き出して現金化することができますが、ジュニアNISA口座で得た利益は、18歳になるまでは現金化できません。
二つ目は、1年間で投資できる金額が80万円までということ(NISAは年間120万円まで投資可能)。
三つ目は、金融機関を変更できないこと。一旦決めたら変更できないため、最初の契約は慎重に。
非課税期間は5年であることや、損益通算(他の投資で得た利益と相殺すること)ができないことは、NISAと同じです。
子どもにも“投資”について教えよう
ジュニアNISAは、18歳以降に必要になる教育資金やイベント資金を形成するものですが、ジュニアNISA口座は、20歳になると自動的に本人のNISA口座に引き継ぐため、子どもにもNISAのことや、資産運用の基本は伝えておきたいもの。
「投資を子どもに教えるなんてちょっと…」と思われた方もいるかもしれませんが、果たして投資を教えることはいけないことでしょうか?
私は、これからの時代、投資も含むお金の使い方の特徴、メリットやデメリットを伝え、いずれ子どもが選択すべき時期が来た時に自分で考えられるようにしておくことが大切と考えています。こうした知識は、資産形成に役立つだけでなく、大きくなった時によくわからない投資商品話にだまされることも防いでくれることでしょう。
ただし、投資を教えるのは、お金の価値や、かぎりあるお金の中で必要な物や欲しい物を買う大切さを理解できたあとがいいでしょう。また、日頃から買い物時やニュースを見ている時など、親も一緒に調べながら、経済のしくみなど伝えられるとよりいいですね。
いかがでしたか?
ジュニアNISAは投資を教えるツールとしてもピッタリです。なんと言っても自分名義の口座ですから、子ども本人も興味を持ちやすく、楽しく投資について学べます。
子どもが好きな業界や、応援したい企業の株取引に挑戦する、または日本全体の経済を応援する投資信託を買ってみるのもアリですね。自分のお金であるからこそ、懸命に値動きを見るなど経済と接することができ将来に役立ちますよ。
▼前編はこちら
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家族が笑顔になれるための生活に役立つお金の知識を、主に女性向けにセミナーや執筆活動、個人相談などを通じて発信している。専門は教育費・ライフプラン・保険・住宅ローン・マネー&キャリア教育。
講演の他、小・中学校や地域コミュニティなどでの講演やワークショップなど、保護者や親子向けイベントも行っている。株式会社ライフヴェーラ代表取締役。