親のスマホの影響!? 字を「とめる」ことができない今どきの子どもたち
書道に茶道、華道に合気道…最近じわじわとブームの兆しがある日本ならではの習い事。
今回は伸芽’Sクラブで開催されている「かきかた&書道」より、小学校低学年までに身につけさせたい書道の基礎についてレポートします。
目次
姿勢や礼儀…和の心を学べる「書道」がブームの兆し!
日本の文化や和の心を小さいうちに知ることは母語(日本語)の発達にもいい影響があると、最近再び注目を集めている和の習い事。
はじめに、書道を習う今の子どもたちについて東京書芸協会の野澤奏月先生にお話を伺いました。
最近の子どもたちには、親御さんがスマートフォンを操作する指先をよく見ているので、文字を書いても最後をさっと流して捨ててしまう(最後までゆっくり止めたりできない)子が多いように思います。最後まで指先に集中して力を加減しながら文字を書くことは、子どもの脳の発達にとてもいい影響があります。
ですので、まずは字を書く姿勢やこの「とめ」を重点的に練習していきます。
はじめはできなかった子たちも徐々にできるようになり、昇級して賞をもらったり本に掲載されたりと褒められることでどんどん伸びていきます。
筆を持てばたちまち真剣な表情に!
姿勢を正して座り、筆を持てば、たちまち真剣な表情になる子どもたち。この日は「とめる」「そる」などの基礎練習をしてから、ことばの意味や書き順を理解し、各年齢に合った課題に取り組みます。
3月の課題は、幼稚園児は「ひな」、小学校1年生は「はる」、2年生は「林」。ひじを上げて書く、穂先をまっすぐ、など専門的な指導も入ります。
「できました。どうですか?」と丸をもらいたくて何度も先生を呼ぶ子、自分で書いた字に納得がいかないとしょんぼりする子、とにかくたくさん書きたい子とタイプはさまざまですが、最後は小筆で名前を書いて、自分で「今日の一枚」を選びます。全員で「ありがとうございました」ときちんとご挨拶をして授業は終了します。
家じゃできないから楽しい! 道具の扱い方のお勉強
この日の参加者は年中さんから小学校2年生まで。年齢はさまざまですが、年中さんの子も一生懸命筆で字を書いている様子にはびっくりでした。
感想を聞くと「家じゃできないから楽しい!」とのこと。出来上がりを家に持ち帰って親御さんに見せられるのも楽しみの一つ。花丸をもらった子は嬉しそうにしまっていました。たった45分間(幼児は30分)とは思えない中身の濃い時間でした。
子どもの書道は汚れるというイメージがあるかもしれませんが、筆や墨などの道具の特性、用途を正しく理解して使うことができれば必要以上に汚すことはありません。そのような道具の扱いの指導も心掛けています。
いかがでしたか? パソコンやスマホが当たり前の今だからこそ、キレイな字が書ける人は大人も子どもも素敵ですよね。さらに、さまざまな年齢の子たちと一緒に礼儀作法を学んだり、心を落ち着かせて字を書く時間は心の成長においても大切です。
核家族の多い今の子どもたちにとって、家族的な雰囲気の中でキャリアの長い先生から指導を受ける機会時間は、とても貴重な時間なのかもしれませんね。
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