知らないと危険!今どき民間学童の特色と正しい選び方
最近は、ネイティブな先生と触れ合う「英語に特化した学童」や大手学習塾が運営する「勉強重視の学童」など、さまざまなタイプの学童が増えてきました。ネームバリューや大人が魅力的と思われるカリキュラムも、よく知らないと入ってから後悔することも…。
乱立する民間学童の本物を見極める目を養うべく、伸芽会の学童を立ち上げた利倉先生にお話をお聞きしました。
伸芽会 託児局課長 利倉常高先生
幼稚園・小学校受験塾として60年の歴史を持つ「伸芽会」で、学童部門の立ち上げを担当。「学力と情操」を2大テーマに新しい放課後教育の形を追求。子どもの個性を引き出しつつ、笑いと感動の渦に巻き込む圧巻の指導で人気を博す。特技は長距離走とカラオケ。2児の父。
目次
英語の学童なら英語がペラペラになれる?
「ネイティブな外国人スタッフと過ごす放課後で英語を身近に!」そんなキャッチコピーの英語系学童も最近は人気です。でも、家でも学校でも日本語で話す小学校低学年の子どもに、突然放課後だけ英語の環境に入れたからといって英語を話せるようになるものでしょうか?
利倉先生曰く、
「英語に対する興味が湧いて楽しい!という声をよく聞きます。でもネイティブのように話せるかはまた別の問題。家でも両親が英語を話す環境であったり、小学校もインタースクールであったりと、英語の基礎が出来ている場合はいいと思いますが、そういった英語に対する地盤ができていない場合は学童だけでペラペラに、というのは難しいかなと思います。
母国語である日本語がまだ未熟な子どもに対して、英語をどこまで学ばせたいか、日本語の学習はどうフォローしていくかなどをご家庭でよく話し合ってから選んでみるといいと思います」
学習塾の学童は中学受験に有利って本当?
英語系と並んで増えているのが、大手学習塾が運営する学童。親御さんからは、「小学校4年生になったときに塾難民にならなくていい」「中学受験の土台をつくってくれる」といったいい面と、「娯楽的なカリキュラムが少なく楽しい場所ではない」といった声も。実際はどうなんでしょうか?
利倉先生曰く、
「一般的には、先取り学習で早めに中学受験対策ができるので、学習習慣がしっかり身についていて、意欲が高いお子さんにはうってつけ。めきめきと力を発揮していくでしょう。
でも、例外もあるとは思いますが、塾は伸び伸び遊ぶ場所ではなく、あくまで学習面をサポートする場所。小学校低学年で学ぶべき「生活習慣」や「学ぶ姿勢」がきちんと身についていないお子さんにとっては、ついていけないという場合もあるかもしれません。その子にあっているかを入る前にきちんと親が判断してあげることが大事です」
本物の学童かどうかを見極める3のポイント
では、わが子にあった学童を選ぶ際に、どんなことに気をつければいいのでしょうか。本物の学童かどうかを見極める3つのポイントをご紹介します。
その1 先生の質「トラブルに十分対応できますか?」
公立、私立、国立とさまざまな小学生が交わる学童は、どこであれトラブルがつきもの。特に1学期などはその対応が主な仕事と言っても過言ではないほど…。
そんなときに、子どもの目線にたち、親御さんの親身になってトラブルに対応できる体制があるかどうか、責任感のあるスタッフや体制かどうかは、説明会や見学会などで見ておく必要があると思います(中学受験専門の塾が運営している学童では、小学校1年生の指導は難しいこともあるかと思います)。
その2 精神面のサポートがあるかどうか
数十人の子どもたちが過ごす学童では、その子が今日どんなことをしたか、どんな様子だったかを細かく記録するのは至難の業です。
とはいえ、送迎時に気になったことがあれば先生と話せたり、定期的に面談があったりと、精神面のサポートがある環境かどうかはかなり重要です。特に小学校1年生は親も子も精神的に不安定になりがち。相談できる環境のある学童だととても安心できます。
その3 子どもが楽しめるかどうか
勉強も運動も習い事も充実した放課後にしたい。その親心はよくわかります。でも、小学校低学年のうちは、さまざまな人と触れ合い、コミュニケーション能力を養い、好奇心を育てる「あそび」が基本です。
時間に追われ習い事がぎっしり…では子どもも疲れてしまいます。メリハリをつけて子どもが楽しいと思える放課後か、を最優先してあげてください。
いかがでしたか? 「学童の本物を見抜く目」。とても参考になりますね。いろんな情報に惑わされずに、私もわが子にあった学童を選んでいきたいと思います。
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