行く前と後で別人に!? 年長児対象の2泊3日「伸芽会サマー合宿」をレポート!
コロナ禍で中止を余儀なくされていた年長児の2泊3日の「伸芽会サマー合宿」が4年ぶりに復活! 小学校受験を控えた年長の夏合宿ではさぞかし勉強をするのかと思いきや、この合宿では一切プリントは行わないそう。ですが、参加前と後では別人のようになって帰ってくると言います。気になる合宿の内容や子どもたちのその後の伸びについて、長年にわたり合宿に同行されている、伸芽会の飯田先生にお話を伺いました。
1960年福井県生まれ。早稲田大学政治経済学部在学中に伸芽会の創立者・大堀秀夫と出会い、入社。子どもの目線に寄り添い子どものやる気を引き出す人気教師として男の子の指導に定評があり、これまで3,000人以上の教え子を難関校へと導く。著書に『9歳までの男の子の育て方』(世界文化社)。本サイトのYoutubeチャンネルであるSHINGA FARMちゃんねるへレギュラー出演中の他、AERA with Kisds+、朝日新聞 DIGITALなど多くのメディアにも取り上げられるなど、幼児教育業界の第一人者として活躍中。
目次
サマー合宿最大の狙いは「自分のことは自分でやる」環境
__サマー合宿には、どのような狙いがあるのでしょうか?
少子化の今、家族旅行だと子ども1人に対して大人の数が多いですよね。ひとりっ子でおじいちゃんおばあちゃんと行く場合などは、子ども1人に対し大人が4人なんていう状況もあるでしょう。そういう「なんでもやってもらえる」状況では、子どもにとって負荷がかかっていません。そこの意識を変えるというのが、このサマー合宿の最大の狙いです。
6歳の年長児を90人連れて2泊3日!? とよく驚かれます。まさに伸芽会夏の一大イベントです。今年は4年ぶりに開催できて、私たちもとても楽しみにしていました。
__具体的にはどのように行うのでしょうか?
90人の子どもをマンツーマンで見ることはできませんから、4~5人の班に対し引率の先生をつけて行動します(※看護師も同行し、安全面にはしっかり配慮しています)。
すると、どうしても「待ってもらう状況」が発生するので、先生から「自分でできる子はやってみようね」となる。「自分でやらないといけない状況」。これこそが、子どもが大きく変わるポイントであり、ご家庭では体験できないことだと思っています。
小学校受験を控えた夏合宿でもプリントは一切行わない理由
__2泊3日の合宿では、どんなことをやるのでしょうか?
小学校受験の夏合宿でペーパーをやるところもありますが、伸芽会ではプリントは一切行いません。では何をするかというと、あくまで生活の場として、山登りや運動会、スイカ割り、制作、星空観察に発表などさまざまなプログラムをみんなで体験します。
合宿での最優先事項は先ほどもお話した通り「自分のことを自分でやること!!」
子どもたちは普段できないような体験の幅を広げて、達成感を味わうので、意識が変わる。お友だちからもたくさんの刺激を受けることでぐんぐん成長するということなんです。
できた!という体験の積み重ねが自信につながる
__プリント以外でどのような学びにつなげるのでしょうか?
例えば、山登り(ハイキング)では、山の途中であえて後ろをふりかえります。そして、麓の自分たちがいたホテルを見て「あんなにホテルが小さく見えるね。こんなところまで来ちゃったね!」とモチベ―ションを上げてから目標地点が近づく感覚を仕掛けます。最終的に「頑張ったらできた!」という達成感を味わえたら大成功です。
これは、普段の教室でもしていることですが、長年の経験に培った言葉がけと仕掛けで、子どもたちのやる気をアップさせることは合宿でも常に意識しています。
「できる」という意識の向上は幼児でも可能ですし、子どもは体験で見違えるように変わることができます。これが合宿の醍醐味だと自負しています。
くれぐれも健康面には気を付けて、無事に帰ってくることを最優先に行いますが、この合宿を伸芽会が半世紀以上続けている理由は、その成果があるからなのです。
合宿で得た自信がその後の学びに効果を発揮する!
__6歳で2泊3日、お父さんお母さんがいない体験は成長しそうですね
本当にそう思います。親子だとどうしても甘えが出てしまいますが、いないとなったら頑張るしかないんです。いつもお教室にいる先生やお友だちと一緒に泊まる体験は、6歳児にとって大冒険です。一緒に山に登るなどさまざまな体験をすることで、明らかに自信がつきます。私たちは、合宿後の授業でも「山に登れたもんね!このくらいできるよね」などと言いますが、一番成果がでるのはこのときです。秋以降は見違えるような集中力や自信を発揮してくれますよ。
到着式ではわが子の立派な姿に涙する保護者も
__今年の合宿で印象に残った場面はありますか?
普段の教室の授業の延長ではあるのですが、お遊戯や歌を、子どもたちと相談しながら班ごとにオリジナルバージョンにアレンジしてそれを発表する機会があります。そこでは、子どもたちが自分の言葉で一生懸命相手のよかったところを評価します。人前で発表する体験、友達を褒めるという言語的な負荷、褒められて嬉しいという気持ち。コロナでここ数年なかった環境だなと改めて感じましたし、子どもたちのワクワク感は学ぶ上でとても大事なエネルギーになると再確認しました。
また、これは合宿最大のイベントと言っても過言ではないのですが、東京駅に到着して、保護者の方を前にして到着式を行います。
整列の様子が行きと帰りでまったく違いますし、合宿の成果として歌と感想の発表を保護者の方にお見せするのですが、その立派に成長したわが子の様子を見て、保護者の方たちは涙されています。
お家に帰ってからも、「嫌いなものを食べるようになった」、「物事に取り組む姿勢や学習態度が別人のように変わった」という声も毎年多く聞きます。
__来年も合宿は開催予定ですか?
その予定です。毎年人気でキャンセル待ちになってしまうこともありますので、来年は春合宿も考えているところです。ご興味がある方はぜひ伸芽会にお問い合わせください。
巨大ピタゴラ装置づくりも!伸芽会が手掛ける学童サマーキャンプとは?
SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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