子どもと学ぼうお金のコト【前編】子どもに伝えたい!お金の大切さ【知って得するお金のコト 第2回】
近年、お金教育の必要性が高まっています。
就職すれば安泰だった終身雇用が崩れ、銀行に預けていればグングンお金がふえる時代もとっくに終わり、少子高齢化の進行で、子どもたちが大人になる頃にグンと重いお金の負担がのしかかる……。
そんな時代の今、子どもたちを守ってくれるのは国でも学校でもありません。子どもたちを守るのは、「自活力」と「お金とつきあう力」です。この力を育てることが、親としての役目と言えるのではないでしょうか。
お金教育は産まれたその日からすることが可能です。年代別にみていきましょう。
目次
【0~3歳】まずは親の背中で示したい!お金の大切さ
赤ちゃんは大好きなママとパパのことを誰よりも見ています。ママとパパが、小銭を大切に取り扱わなかったり、お金のことで喧嘩したり、衝動買いばかりしていたら、「お金の大切さ」はまったく伝わらないでしょう。
また、ぐずった時に泣き止むからと財布を渡すママも多いですが、お金が入った財布を気軽に渡すという行動も避けたいもの。大事なものだから、使う時にしか出さないという姿勢を貫けるとよいですね。
「よいお金」の使い方を見せることも大切です。たとえば、家族旅行や、おじいちゃんへのプレゼントなど、笑顔がうまれる「よいお金」は躊躇せず楽しく使うこと。
ママやパパが、お金を大事にしながらも、必要なところにちゃんとお金をかけるメリハリのある使い方をしている姿を見て、お金は笑顔を生むツールでもあることも理解します。
【2~5歳】最初にしっかり伝えたい!お金のルール
小さいうちから教えておきたいお金のルールは次のことです。
・お金には上限があること
・限りあるお金の中から、必要なモノを手に入れなければいけないこと
・欲しいモノを買う時は、よく考えてお金を使うこと
・お金は働いて得るもの
これらのルールは、「あれが欲しい」とダダをこねられた時に毎回すぐに買っていたら伝わりません。
「ママお金持ってないの」とごまかすのではなく、「お金はいくらでもあるわけではない」「これを買ったら、その分、別のことをガマンしなくちゃいけない」と根気よく言ってきかせてあげましょう。ママとパパの声かけひとつで、子どものお金を大切にする心が育まれます。
【3歳~】おつかいで学びたい!将来につながる3つの力
交通事情や治安への不安でおつかいをさせないご家庭も多いと聞きます。でも、子どものお金の練習にはおつかいが一番! 一人で行かせるのが難しい場合は、スーパーの中で見守ってあげてもよいですね。おつかいでは3つの力が育まれます。
・ コミュニケーション力(親やお店の人との対話)
・ マーケティング力(質や値段について比較し考える)
・ マネジメント力(もらったお金の中で必要なモノを買う)
この中で一番大切なのは、就活でも一番重視されるコミュニケーション力でしょう。高いところにあるモノが取れない、在庫がない場合などのトラブル対応力も身につきます。
筆者の子どもは中学生。この年代になると周りの友達も多額のお金を持ち歩くようになり、大人顔負けの使い方をしている子もいます。大きなお金を持つ前に、お金のルールと付き合い方を伝えておくと安心ですね。
▼後編はこちら
子どもと学ぼうお金のコト【後編】ジュニアNISAって何?【知って得するお金のコト 第2回】
▼【連載】知って得するお金のコト
第1回「学資保険には入るべき?知らないと損する保険のこと!」
家族が笑顔になれるための生活に役立つお金の知識を、主に女性向けにセミナーや執筆活動、個人相談などを通じて発信している。専門は教育費・ライフプラン・保険・住宅ローン・マネー&キャリア教育。
講演の他、小・中学校や地域コミュニティなどでの講演やワークショップなど、保護者や親子向けイベントも行っている。株式会社ライフヴェーラ代表取締役。