これが現状!今の学童に足りないものとは?
ワーママにとって学童選びは死活問題。民間の学童と公立の学童を併用する人も多いでしょう。
そこで、今学童が抱えるべき現状と、これからもっとよりよい学童になるために必要なことについて伸芽会の学童創設者である利倉先生にお話をお聞きしました!
伸芽会 託児局課長 利倉常高先生
幼稚園・小学校受験塾として60年の歴史を持つ「伸芽会」で、学童部門の立ち上げを担当。「学力と情操」を2大テーマに新しい放課後教育の形を追求。子どもの個性を引き出しつつ、笑いと感動の渦に巻き込む圧巻の指導で人気を博す。特技は長距離走とカラオケ。2児の父。
目次
今の学童が抱える問題
民間・公立を問わず、今の学童にはさまざまな問題が山積みです。一番の問題は、施設の少なさでしょう。
「保育園が足りない!」と待機児童問題が叫ばれて久しいですが、その子たちが小学校に入ったら同じように学童が足りなくなるんです。そこを国がちゃんと理解すべきだし、早急に対策をする必要があります。
区によって異なる、家庭によってニーズも違う、そんな学童を公立でカバーするのにはそもそも限界があるように私は思います。
指導者の意識で学童は変わる!
決して公立の学童全てを否定するわけではありませんが、公立の学童は学童指導員と呼ばれる一般の方が子どもたちを見守り、遊びを指導します。指導員の多くはアルバイトで主婦や学生なども多くいます。
正社員として幼児教育や学童を運営している者と比べると、やはり「教育」という視点では意識の差が出てきます。給料的なものからモチベーションまで、学童指導員一人一人の意識の向上とキャリアアップが学童の質につながります。この「小さな意識の変革」が結果として大きな違いとなっていくのだと思います。
学童=地域で作る放課後教育という考え方
毎日の放課後を過ごす学童では、勉強はもちろんですが、英語やスポーツ、音楽が習えるところが人気です。公立にはないメリットと言えます。とはいえ定員に限りがありますし、有料なところも多く、すべての子が受けられるわけではありません。
私どもの学童で人気のプログラムの一つに「リアルキッザニア」というのがあります。先日は新聞社に子どもたちが取材に行き、記者のお仕事を体験してきました。子どもたちはとても刺激を受けて帰ってきました。
たとえばこういった取り組みは、公立の学童だってやれるべきだと思うんです。小学校の近くにあるパン屋さん、商店街にあるお肉屋さん、コンビニや最寄の宅配便などでもいいと思うのですが、地域と密接に連携することで、子どもたちにとって開かれた放課後教育が出来るのではないかと思っています。
また、まだまだ元気なリタイアした世代が先生となって、子どもたちに遊びや特技を教えるという取り組みをしている学童も最近では増えてきました。子どもたちも幅広い世代に触れ、地域の活性化にもつながりますしとてもいい取り組みだと思います。
これからの学童には、こういった地域との連携が不可欠になってくると思います。「学童=新たな教育施設」という認識になって、民間と公立の学童、さらに地域が一体となって子どもたちの将来を考えていけるようになるといいなと思っています。
いかがでしたか? ぼんやりとしていて釈然としない学童はそもそも全国統一の指導ルールがなく、教育機関でも保育施設でもないといった点にあるのかもしれませんね。
親としては、地域一体となって子どもたちの放課後教育を考える機会がもっと増えてくることを願います!
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