子どもの学習開始時期はいつが適正?
「うちの子は文字の読み書きができるようになった」「もう九九が言えるのよ」なんて話を聞くと、できていないうちの子は遅いのかも?大丈夫なのかしらと焦ってしまいますよね。
難関校受験を考えているなら余計に不安になるかもしれません。
そこで本記事では、子どもの学習開始時期について考えてみたいと思います。
目次
興味を持ったときが始めどき
焦る気持ちはもちろんわかります。しかし、子どもにとっての適正時期は、子どもが興味を持ち始めた時です。興味をもって子どもが学びたいと言い出した時に、学べるようにサポートしてあげましょう。
文字については、時期の早さよりも、正しい言葉遣い、美しい日本語、語彙力を身につけることが重要です。読み聞かせや親子での楽しい会話などを通して言葉・文字に触れる機会を作ってあげましょう。
数に対する興味を引き出すために、ママのお手伝いや遊びのなかで数に触れる機会を作ってあげましょう。数を扱うことに慣れさせ、数に対する感覚(数感)を伸ばすことが大切です。
なかなか興味を持たないのであれば、生活の中で文字を見つけたら読んであげたり、ひらがなのポスターを貼っておいたり、お買い物の時に一緒に数字を数えてあげるなど、生活の一端として文字や数字を学んでみてはどうでしょうか。
年齢によってその度合は異なりますが、子どもは興味をもったことをスポンジのようにどんどん吸収します。
どうしても文字を覚えさせたいのならば、子どもが今興味を持っているアニメのキャラクターの名前やセリフ等から文字を覚えたり、好きなお菓子の個数を数えたりすることで楽しんで覚えることができます。
一番良くないのは無理強いすること
「子どもに賢くなってもらいたい」、「他の子よりもできる子でいてほしい」そのような気持ちは、親なら当然ありますよね。
しかし、無理やり文字や数字を覚えさせようとするのはNG。いやいやでは身につきませんし、文字や数字を嫌いになってしまっては、その後の勉強も嫌いになってしまう可能性が高いです。
家庭教師として勉強が苦手な小学生を見ていると、そもそも文字の読み書きが嫌いという子が多いです。
また、上手に出来なかった時に叱ってしまうのも避けたいところです。叱られることで失敗体験としてインプットされてしまうと、それ以上努力しようという気持ちになることはありません。
子どもに賢くなってほしい、勉強で困らない子どもにしたい、受験で成功したい気持ちはとてもよくわかります。しかし、行き過ぎて子どもを文字・数字嫌いにしたら元も子もありません。
まずは子どもが興味を持つことから始めてみてはいかがでしょうか。
子ども一人ひとりの個性に向き合う教育を実践。勉強ぎらい、成績不振の子どもの指導を得意とする。著書に「うちの子なんとかなりませんか?勉強嫌いを克服して30点上げる7つの方法」(ごきげんビジネス出版、2014年)など。